資源とは、回収可能な濃度があるかという技術的問題と、採算がとれるかという経済的問題を解決できたものです。有限のものを使えばやがてはなくなります。エネルギー問題は広義に考えると、資源の枯渇問題といえます。やがてはなくなるものに依存しているのが現在文明なのではないでしょうか。
エネルギー問題の本質は、化石燃料という有限の資源に頼っているためです。これは、なにもエネルギー問題だけでなく、現代文明は地下資源を利用しています。ですから、どれかの重要な資源がなくなったり、高騰して自由に使えなくなると、現在文明には危機が訪れます。すべての地下資源は有限ですから、エネルギー問題を広義にとらえると、資源の枯渇という問題となるのではないでしょうか。
注意が必要なのは、資源とはなにかということと、その資源が代替が可能かどうかです。
ある種の元素、たとえば鉄(Fe)や金(Au)、銀(Ag)・・・などは、地球外に出さない限り、どんなに使っても、地球上のどこかに存在するはずで、元素としてなくなるわけではありません。ですから、ある元素をすべて使ったとしても、そんなに元素の形や形態が変わったとしても、質量保存則により地球のどこかに存在するはずです。ですから、元素はなくならないのです。
ところが、資源とは、回収可能でなければなりません。ある元素が、回収可能な濃度としてあるかどうか、そして回収しようとしたとき採算がとれるかどうかということです。資源とは、存在の有無だけでなく、回収可能な濃度という技術的問題と、採算がとれるかという経済的問題がクリアーされたとき、はじめて資源となりえます。
携帯電話などの電子機器の廃棄物から、金などの貴重金属を回収しようということが技術的にも経済的にも可能になってきるようです。携帯電話が大量に回収され、効率的に分解して、目的の元素を回収し、採算がとれるシステムができるようになってきたためです。
元素は使っていけば、薄まった状態や回収不可能な状態で大地にもどっていきます。そうなれば、もはや資源とはいえません。ある元素の性能を利用してているとき、その元素が枯渇したら、同等の性能の代替となる物質を見つければいいのです。しかし、それで問題は解決するのでしょうか。
代替物質も何らかの元素を用いてつくられています。その元素は資源から由来するはずです。資源であれば、やがてはなくなるという原理が適用されます。問題の先送りでしょう。
膨大な量があって、充分長い時間使えるものであれば、心配しなくていいのでしょうが、すべての資源は必ずしも豊富にあるわけではありません。いずれにしても、原理的には、有限のものは使えばなくなるのです。
そのような現代文明のシステムは、やがて崩壊しそうな気がします。他の生物が生きているのと同じようにと、動植物と地表で循環する水や空気などだけですべての生活がまかなえればいいのです。しかし現代人は、そのような原始の生活様式では生きていけません。どうするかを、危機が訪れる前に、皆で考える必要があります。
・読者から・
ある読者の方から、
「石油価格が上がるとマスコミが書きますが、
もう何十年も前から石油の埋蔵量は30年とか40年とか
言われていますが、いつまでたっても変わりません。
石油の採掘はだんだん難しくなっているのは確かですが、
石油価格との関係で、埋蔵量はどんどん増えると思います。」
という指摘を受けました。
ご指摘とおり、原油価格が上がれば、
今まで採算がとれないような油田も採掘可能となります。
技術が進めば今まで掘れなかったところが採掘できます。
今後も新しい原油は出現し埋蔵量は減ることはないかもしれません。
しかし、それがいつまで続くでしょう。
原理的は「必ず」資源は枯渇するはずです。
1000年、2000年先であれば、
そんなこと気にしなくていいのでしょう。
まだ産業革命以降、300年も経過していませんから
充分な時間があります。
数百年でも、まだまだ余裕で、
子孫に問題を先送りしてもいいでしょう。
では、100年、あるいは50年先だったらどうでしょうか。
身近な問題になってきます。
そのためには、科学的に正確なデータに基づいた推測
たとえば、地球全体の欠く資源の埋蔵量を
正確に推計すべきでしょう。
これは危機感をあおるためではなく、
やがてはなくなるはず資源に備えて対応や対策、
心積もりをするためです。
そして、いろいろな人が、いろいろな専門や立場で
充分議論していくべきでしょう。
どんな小さなコミュニティでもいいので、議論が必要です。
もし、そこからいいアイディアが生まれれば
人類にとって、それは福音となるはですから。
そんな内容の返事を、私は書きました
・準備・
2月は、時間があっという間に流れていきます。
やることがいろいろあるからでしょう。
多分、今まで溜め込んできたことをこなすことと、
単身赴任の準備を一緒にしているからでしょう。
でも、今まで遣り残してきたことをやり始めるというのは
心の奥に残された不安を整理をするようで
ひとつやればそれなりにすっきりとします。
精神的に大いに意義のありそうです。
事前にいろいろスケジュールを決めて
いろいろやっているのですが、
ついつい遅れてしまいます。
でも、出発の日が決まっているので、
その日はやがてきます。
それに備えて、いろいろ追われる日々を過ごしています。
2010年2月18日木曜日
2010年2月11日木曜日
6_76 代替:エネルギー問題3
人類は、より便利なもの、より安全なものを求めて、そして生み出してきました。かつては危険であったものも、安全なものへと代替もされました。今問題になっているエネルギーは、代替が可能なのでしょうか。それは、安全だけでなく、持続可能なという希望も託されています。化石燃料に変わるものが見つかるのでしょうか。
前回、化石燃料について、現時点での可採年数を紹介しました。可採年数とは、ある資源において、現在の年間の使用量で、確認されている採掘可能な埋蔵量で割って得られる数字です。あと何年その資源が使用可能かということを意味する値です。その結果は、石炭は192年、天然ガスは67年、石油は41年となりました。ちなみにウランは85年となっています。
化石燃料では、石油の41年が問題です。この数字は厳密な値ではなく、社会状況や技術、経済、鉱業などさまざまな要因で変動します。数値の厳密性が問題なのではなく、これくらいの石油しかない残されていないということが、問題なのです。
節約して使っていても、数十年後、あるいは長く見積もっても100年もすれば、石油はなくなってしまうことになります。エネルギー資源の枯渇が、問題の本質なのです。
石油がなくなると、エネルギー源がなくなるだけでなく、現代文明では欠くことのできない重要な資源がなくなることも意味します。石油は、アスファルトやプラスチック、化学繊維などの原料となり、化学工業において不可欠の溶媒や潤滑油、表面活性剤なども石油からつくられています。ですから、石油は、文明社会において、非常に基礎的で重要な役割を担っている資源です。
石油だけでなく、文明社会において、重要な資源が一つなくなると、社会において非常に大きな影響を与えることになります。現代文明は、いろいろな資源に依存しています。ですから、資源の面から考えると、文明を支えるのに不可欠な資源のどれか一つでもがなくなると、文明が崩壊する危険性をはらんでいます。
そこで危機回避のためには、代替の資源や道具を考えなければなりません。かつて、人工の便利な化合物である各種のフロンが、大量に使われました。しかしフロンがオゾン層を破壊するということが分かって以来、フロンを使用しないことにしました。フロンの代替のものを、人類はつくり上げてきました。もちろん、それは地球に優しいものでした。
このような事例をみて、多くの人が漠然と、「人類は賢いから代替エネルギーを見つけるできるのではないか」と、考えているのではないでしょうか。あついは、資源の枯渇、エネルギーの枯渇が、自分事とは思えないからでしょうか。化石燃料の枯渇は、代替が可能で他人事なのでしょうか。
エネルギー問題は、化石燃料に頼らない代替燃料を見つければいいわけです。たとえば水力発電や太陽光発電、風力発電などで電気を供給し、現在の文明を支えているエネルギーを、電気エネルギーとしてまかなえればいいのです。そのゆな発電は、太陽エネルギーを基にしています。無尽蔵ではないですが、50億年間は地球に降る注ぎ続けるエネルギーです。それを代替のエネルギーにできれば、エネルギー問題は解決されます。
各国の技術者が代替エネルギーを生み出す努力を続けています。しかし、まだ満足できるものはできていません。石油に代わるものが、まだできていなののが現状です。ですから、石油はしらばくは使い続けられていくわけです。
この状況が続ければ、やがて化石燃料は、私たちの世代、遅くとも孫の世代にはなくなるでしょう。そのとき、多くの人に、エネルギーの節約はもとより、移動の制約、さまざまな活動の制約がでてくるはずです。これは、国家や政府による強制ではなく、経済的な物理的な困難さによるもののはずです。私たちは、自由に生活、行動できなくなるのです。
自由はなくなってそのありがたさを感じるものかもしれません。そうなってからでは遅いのです。自由を奪った悪者がいないのです。本当の自由は、努力して手元に留めておくべきことのはずです。
・不景気・
世間は、不景気だといいます。
景気を回復するには、
更なる大規模な公的資金を導入や
消費の拡大がいわれています。
しかし、かたやこのエッセイで述べているように
エネルギー危機が厳然としてあります。
また化石燃料を使えば、二酸化炭素を排出します。
二酸化炭素の排出を減らすには、
化石燃料の使用を減らすしかありません。
景気回復とエネルギー問題の解決は、
矛盾した行為を意味します。
多くの人は、景気を気にしていますが、
私は、景気よりエネルギー危機が気になります。
本当にエネルギー危機が訪れたら
社会的弱者はどうなるのでしょう。
武力や政治力、資金力を持たない国や民族は
どうなるのでしょう。
恐ろしい将来が思い浮かびます。
・まだまだ忙しい・
大学では、後期の定期試験が終わり、
一般入試も終わり、一段落です。
ただし、教員、あるいは私は
のんびりしていられません。
3月末の引越しと、新しい地での生活の準備、
そして、出かけるまでにすべきことも
いろいろ残っています。
それをスケジュールをにらみながら
こなしていくしかありません。
前回、化石燃料について、現時点での可採年数を紹介しました。可採年数とは、ある資源において、現在の年間の使用量で、確認されている採掘可能な埋蔵量で割って得られる数字です。あと何年その資源が使用可能かということを意味する値です。その結果は、石炭は192年、天然ガスは67年、石油は41年となりました。ちなみにウランは85年となっています。
化石燃料では、石油の41年が問題です。この数字は厳密な値ではなく、社会状況や技術、経済、鉱業などさまざまな要因で変動します。数値の厳密性が問題なのではなく、これくらいの石油しかない残されていないということが、問題なのです。
節約して使っていても、数十年後、あるいは長く見積もっても100年もすれば、石油はなくなってしまうことになります。エネルギー資源の枯渇が、問題の本質なのです。
石油がなくなると、エネルギー源がなくなるだけでなく、現代文明では欠くことのできない重要な資源がなくなることも意味します。石油は、アスファルトやプラスチック、化学繊維などの原料となり、化学工業において不可欠の溶媒や潤滑油、表面活性剤なども石油からつくられています。ですから、石油は、文明社会において、非常に基礎的で重要な役割を担っている資源です。
石油だけでなく、文明社会において、重要な資源が一つなくなると、社会において非常に大きな影響を与えることになります。現代文明は、いろいろな資源に依存しています。ですから、資源の面から考えると、文明を支えるのに不可欠な資源のどれか一つでもがなくなると、文明が崩壊する危険性をはらんでいます。
そこで危機回避のためには、代替の資源や道具を考えなければなりません。かつて、人工の便利な化合物である各種のフロンが、大量に使われました。しかしフロンがオゾン層を破壊するということが分かって以来、フロンを使用しないことにしました。フロンの代替のものを、人類はつくり上げてきました。もちろん、それは地球に優しいものでした。
このような事例をみて、多くの人が漠然と、「人類は賢いから代替エネルギーを見つけるできるのではないか」と、考えているのではないでしょうか。あついは、資源の枯渇、エネルギーの枯渇が、自分事とは思えないからでしょうか。化石燃料の枯渇は、代替が可能で他人事なのでしょうか。
エネルギー問題は、化石燃料に頼らない代替燃料を見つければいいわけです。たとえば水力発電や太陽光発電、風力発電などで電気を供給し、現在の文明を支えているエネルギーを、電気エネルギーとしてまかなえればいいのです。そのゆな発電は、太陽エネルギーを基にしています。無尽蔵ではないですが、50億年間は地球に降る注ぎ続けるエネルギーです。それを代替のエネルギーにできれば、エネルギー問題は解決されます。
各国の技術者が代替エネルギーを生み出す努力を続けています。しかし、まだ満足できるものはできていません。石油に代わるものが、まだできていなののが現状です。ですから、石油はしらばくは使い続けられていくわけです。
この状況が続ければ、やがて化石燃料は、私たちの世代、遅くとも孫の世代にはなくなるでしょう。そのとき、多くの人に、エネルギーの節約はもとより、移動の制約、さまざまな活動の制約がでてくるはずです。これは、国家や政府による強制ではなく、経済的な物理的な困難さによるもののはずです。私たちは、自由に生活、行動できなくなるのです。
自由はなくなってそのありがたさを感じるものかもしれません。そうなってからでは遅いのです。自由を奪った悪者がいないのです。本当の自由は、努力して手元に留めておくべきことのはずです。
・不景気・
世間は、不景気だといいます。
景気を回復するには、
更なる大規模な公的資金を導入や
消費の拡大がいわれています。
しかし、かたやこのエッセイで述べているように
エネルギー危機が厳然としてあります。
また化石燃料を使えば、二酸化炭素を排出します。
二酸化炭素の排出を減らすには、
化石燃料の使用を減らすしかありません。
景気回復とエネルギー問題の解決は、
矛盾した行為を意味します。
多くの人は、景気を気にしていますが、
私は、景気よりエネルギー危機が気になります。
本当にエネルギー危機が訪れたら
社会的弱者はどうなるのでしょう。
武力や政治力、資金力を持たない国や民族は
どうなるのでしょう。
恐ろしい将来が思い浮かびます。
・まだまだ忙しい・
大学では、後期の定期試験が終わり、
一般入試も終わり、一段落です。
ただし、教員、あるいは私は
のんびりしていられません。
3月末の引越しと、新しい地での生活の準備、
そして、出かけるまでにすべきことも
いろいろ残っています。
それをスケジュールをにらみながら
こなしていくしかありません。
2010年2月4日木曜日
6_75 可採年数:エネルギー問題2
エネルギー問題は、将来、化石燃料がなくなるという予測から発生しています。その予測値は、現状まま進めばという但し書きがつきますが、単純な計算で導かれるため、説得力があります。危機が身近に迫っているのに、見て見ぬ振りをしているかのように、多くの人は同じ生活を営んでいます。
化石燃料は、前回述べたように、「化石」の定義の点で、少々問題がありそうですが、広く使われています。古い時代の生物を起源としてエネルギーとして現在利用されているものを化石燃料と呼ばれています。
実際に使われているものは、石炭、石油、天然ガスです。海底で見つかるメタンハイドレイトが、最近、注目されています。しかし、メタンハイドレイトは、石油や天然ガスと同様に、無機的な起源だと考える研究者もいます。ここでは、化石燃料は、成因が生物起源と確定されていないものも含む、広義なものとしましょう。
さて、化石燃料で一番の問題は、その持続時間がどれほどあるかです。エネルギーの使用可能期間、または持続時間を計算するのは、簡単です。予想されている総埋蔵量、あるいは正確を記すなら採掘可能な埋蔵量(確認可採埋蔵量)を、年間使用量で割ると、あと何年使用可能か(可採年数)が計算できます。単純な割り算をするだけです。
ただし、この可採年数には、「現状では」という但し書きをつけなければなりません。それは、総埋蔵量も確認可採埋蔵量も変動するからです。
変動の理由は、いくつかの要因があります。科学技術と経済の要因があります。探鉱技術の進歩によって、新しい鉱床の発見があれば、埋蔵量は増えます。また、採掘技術の向上によっても、今まで採掘できなかったところも採掘可能になることもあります。今までコスト高で採算がとれなかった品位や地域(輸送コストなど)の鉱床が、価格が上がれば、採掘可能となる経済原理に基づく要因があります。ですから、技術の進歩や経済状況が変化すれば、埋蔵量は変化するということが起こります。年間使用量も、経済状況や省エネの装置の導入が世界的に進めば変動します。
以下に、「現状では」という但し書きつきでデータを示します。ウランも参考のために載せておきましょう。
------------------------------------------------
年間使用量 確認可採埋蔵量 可採年数
石炭 51.3億トン 9845億トン 192
天然ガス 2.62兆m3 175.78兆m3 67.1
石油 280億バレル 11477億バレル 41
ウラン 5.40万トン 459万トン 85
------------------------------------------------
いかがでしょうか。この数字をみると、危機感を覚えるのではないでしょうか。数字は、将来も変動するでしょう。でも、おおよその値として考えればいいわけです。一桁ずれることはないにしても、40年が、30年や80年になることはあるでしょう。早ければ私たちの代、遅くても子供や孫の世代には、エネルギー危機がくることは確実です。その危機を如何に回避するかがエネルギー問題の本質でしょう。
危機感を煽るつもりはありませんし、ここで示した数字は、「現状どおり進めば」という但し書きつきです。本当に、石油がなくなってくれば、省エネの技術も進むでしょうし、石油が高くなれば個々の家庭で節約への心がけも強くなるでしょう。
やがてくる、エネルギー危機を、私たちは子孫のために、どのように迎えればいいのでしょうか。その危機が多くの人に身近に迫っているのに、見て見ぬ振りをしているかのように、同じ生活が営まれています。皆で真剣に考えなければならない時期が差し迫っています。手遅れにならなければいいのですが。
・寒波・
昨日北海道は強い寒波に見舞われました。
昼間も氷点下の真冬日です。
今冬一番の冷え込みだそうです。
1月は暖かい日が多かったので、
一気に冷え込むと寒さもより強く感じます。
私は、朝6時前後に、自宅を出るのですが、
寒波が来ることを知らずに、昨日も出ました。
「今日はいつもになく、冷え込むな」
と思って歩いていました。
しかし、風はなかったので、
しばらく歩いていると体が温まってきて
いつものように大学にたどり着きました。
室内は暖房が効いているので
寒さを感じることはありませんが、
外に出ると凛とした寒さです。
そんな中、大学では定期試験が行われています。
・通信費・
皆さんの通信費は
月々どれくらいかかっているのでしょうか。
通信費といえば、
以前は電話代と少しの切手代くらいでした。
ところが現在では、
切手代はほとんどいらなくなりましたが、
一人に一台となるほどの携帯電話と、
インターネットの通信費などが
その主流を占めているのではないでしょうか。
以前にはなかった便利さを得たのですが、
その分、通信費がかかるようになりました。
我が家の通信費を見直してみると、
ほとんど通信費を
無駄に払っていることに気づきました。
なぜなら、我が家では
無料の家族間通信が大部分だからです。
それを見直して、一気に数千円も
安くなるような内容に変えることにしました。
先日、申し込んだのですが、
乗り換えの人も多く、
順番待ちの状態です。
でも、1月もすれば、我が家の通信費の負担が
だいぶ減ることになるでしょう。
化石燃料は、前回述べたように、「化石」の定義の点で、少々問題がありそうですが、広く使われています。古い時代の生物を起源としてエネルギーとして現在利用されているものを化石燃料と呼ばれています。
実際に使われているものは、石炭、石油、天然ガスです。海底で見つかるメタンハイドレイトが、最近、注目されています。しかし、メタンハイドレイトは、石油や天然ガスと同様に、無機的な起源だと考える研究者もいます。ここでは、化石燃料は、成因が生物起源と確定されていないものも含む、広義なものとしましょう。
さて、化石燃料で一番の問題は、その持続時間がどれほどあるかです。エネルギーの使用可能期間、または持続時間を計算するのは、簡単です。予想されている総埋蔵量、あるいは正確を記すなら採掘可能な埋蔵量(確認可採埋蔵量)を、年間使用量で割ると、あと何年使用可能か(可採年数)が計算できます。単純な割り算をするだけです。
ただし、この可採年数には、「現状では」という但し書きをつけなければなりません。それは、総埋蔵量も確認可採埋蔵量も変動するからです。
変動の理由は、いくつかの要因があります。科学技術と経済の要因があります。探鉱技術の進歩によって、新しい鉱床の発見があれば、埋蔵量は増えます。また、採掘技術の向上によっても、今まで採掘できなかったところも採掘可能になることもあります。今までコスト高で採算がとれなかった品位や地域(輸送コストなど)の鉱床が、価格が上がれば、採掘可能となる経済原理に基づく要因があります。ですから、技術の進歩や経済状況が変化すれば、埋蔵量は変化するということが起こります。年間使用量も、経済状況や省エネの装置の導入が世界的に進めば変動します。
以下に、「現状では」という但し書きつきでデータを示します。ウランも参考のために載せておきましょう。
------------------------------------------------
年間使用量 確認可採埋蔵量 可採年数
石炭 51.3億トン 9845億トン 192
天然ガス 2.62兆m3 175.78兆m3 67.1
石油 280億バレル 11477億バレル 41
ウラン 5.40万トン 459万トン 85
------------------------------------------------
いかがでしょうか。この数字をみると、危機感を覚えるのではないでしょうか。数字は、将来も変動するでしょう。でも、おおよその値として考えればいいわけです。一桁ずれることはないにしても、40年が、30年や80年になることはあるでしょう。早ければ私たちの代、遅くても子供や孫の世代には、エネルギー危機がくることは確実です。その危機を如何に回避するかがエネルギー問題の本質でしょう。
危機感を煽るつもりはありませんし、ここで示した数字は、「現状どおり進めば」という但し書きつきです。本当に、石油がなくなってくれば、省エネの技術も進むでしょうし、石油が高くなれば個々の家庭で節約への心がけも強くなるでしょう。
やがてくる、エネルギー危機を、私たちは子孫のために、どのように迎えればいいのでしょうか。その危機が多くの人に身近に迫っているのに、見て見ぬ振りをしているかのように、同じ生活が営まれています。皆で真剣に考えなければならない時期が差し迫っています。手遅れにならなければいいのですが。
・寒波・
昨日北海道は強い寒波に見舞われました。
昼間も氷点下の真冬日です。
今冬一番の冷え込みだそうです。
1月は暖かい日が多かったので、
一気に冷え込むと寒さもより強く感じます。
私は、朝6時前後に、自宅を出るのですが、
寒波が来ることを知らずに、昨日も出ました。
「今日はいつもになく、冷え込むな」
と思って歩いていました。
しかし、風はなかったので、
しばらく歩いていると体が温まってきて
いつものように大学にたどり着きました。
室内は暖房が効いているので
寒さを感じることはありませんが、
外に出ると凛とした寒さです。
そんな中、大学では定期試験が行われています。
・通信費・
皆さんの通信費は
月々どれくらいかかっているのでしょうか。
通信費といえば、
以前は電話代と少しの切手代くらいでした。
ところが現在では、
切手代はほとんどいらなくなりましたが、
一人に一台となるほどの携帯電話と、
インターネットの通信費などが
その主流を占めているのではないでしょうか。
以前にはなかった便利さを得たのですが、
その分、通信費がかかるようになりました。
我が家の通信費を見直してみると、
ほとんど通信費を
無駄に払っていることに気づきました。
なぜなら、我が家では
無料の家族間通信が大部分だからです。
それを見直して、一気に数千円も
安くなるような内容に変えることにしました。
先日、申し込んだのですが、
乗り換えの人も多く、
順番待ちの状態です。
でも、1月もすれば、我が家の通信費の負担が
だいぶ減ることになるでしょう。
2010年1月28日木曜日
6_74 化石燃料:エネルギー問題1
化石燃料は、厳密な意味では化石ではありません。しかし、昔の生物と関連があり、地層の中から見つかり、時間をかけなければできないものです。その「化石」が、燃料として利用されています。今回から、化石燃料を中心として、エネルギー問題について考えていきます。
数回にわたって、エネルギー問題について考えていきます。
ここで取り上げるエネルギーとは、現代の人類が使用しているエネルギーのうち、化石燃料と呼ばれているものです。化石燃料とは、ご存知のように、石炭、石油、天然ガスなどを指します。ちょっと調べたのですが、化石燃料(英語ではFossil Fuelとなります)を、だれが最初に使ってのかは、よくわかりませんでした。
そもそも「化石」とは、昔の生物の遺骸の一部が、地層の中から見つかったときに使われる言葉です。それが、燃料やエネルギーの生物と関係ないものと一緒に使われるのは、少々奇異な感じがします。
「化石」の定義は、古い時代(地質時代と呼ばれている)の生物の体の一部や生活の痕跡が、地層中から見つかったものです。生活の痕跡とは、足跡やはい痕、巣穴、食べあと、排泄物などの生活痕と呼ばれているものも、化石とみなされます。生活痕も化石扱いされるのは、昔の生物の情報を得るのに、生活痕も同程度の重要性があると分かってきたからです。
化石の主役は何といっても、生物自体の体です。情報量も多くなります。ただし、体には、地層の中で残りにくいものと残りやすいものがあります。残りにくいものは、有機物や脂質などの軟らかいゲル状の部分で、分解されやすい物質からできているところです。残りやすいものは、骨や貝殻、歯、種子、花粉などの硬い部分で、分解されにくく壊れにくいものからできているところです。
骨や歯などのように生物が生きていたときの物質が残されることもあるのですが、地層の中で長い時間が経過するに伴って、もとの物質が別のものに変化すことがよくあります。貝殻や骨が解けてしまい、別の鉱物に置き換わってしまうこともよくあります。珪化木は、木の成分が珪酸に置き換えられたものです。葉っぱや茎の成分が分解されて、炭化物や炭素の部分だけが残り、もとの形の痕がくっきりと残されていることもよくあります。
石炭はともかく、石油、天然ガスを「化石」と称するのは、定義の上では間違っています。化石燃料は、定義の上では「化石」ではありません。しかし、いずれも生物に由来するという点では、化石と似ているといえます。また、化石燃料は、地層の中や境界からでてくるので、化石と似た産状を持ちます。化石のように過去に蓄えられ、長い時間をかけてつくられてきたため、今、つくることができないことから、名づけられたのでしょう。
次回から、化石燃料、エネルギーについて考えていきます。
・地球環境問題・
いままで、地球環境問題に直接関与するようなテーマを
このエッセイではあまり扱ってきませんでした。
扱うとしても、言葉の端々に自分の考えを織り込むだけでした。
それは意図的でもありました。
このエッセイは、地質学やその周辺に関する話題を
市民に分かりやすく伝えることが目的でした。
そこには、地質学の先端的なニュースから
基礎的な内容までありました。
その姿勢は今でも変わりませんが、
でも地球環境問題だけは、例外でした。
地球環境問題は、多くの研究者が、
それぞれの専門の立場での多数の主張をしています。
その主張はもう充分にあるようにみえたからです。
あとは、個人個人が考えて結論や方針を
出すだけの問題もいくつもあります。
今回のエネルギー問題もそのような問題だと思います。
ただ、私は、地質学の立場から見ていきます。
私が説明するまでもなく、
答えも広く出回っているものです。
私の大学の講義でも扱っています。
このエッセイでも、多くの人がいっているのと
同じような結論になるはずです。
でも、一度は考えておくべき問題でもありますので、
今回取り上げることにしました。
・後期の講義・
いよいよ私が担当する後期の講義は終わりました。
あとは、定期試験とレポートの採点、成績評価です。
じつは、これが毎年大変な作業量で
悩まされているものです。
時間が少ない中で、
一気に行わなければならないからです。
愚痴をいっても仕方がありません。
物量があるので、必要な時間をとり、
その時間内で必要な努力をするしかありません。
淡々と、でも気を抜くことなく行うしかありません。
数回にわたって、エネルギー問題について考えていきます。
ここで取り上げるエネルギーとは、現代の人類が使用しているエネルギーのうち、化石燃料と呼ばれているものです。化石燃料とは、ご存知のように、石炭、石油、天然ガスなどを指します。ちょっと調べたのですが、化石燃料(英語ではFossil Fuelとなります)を、だれが最初に使ってのかは、よくわかりませんでした。
そもそも「化石」とは、昔の生物の遺骸の一部が、地層の中から見つかったときに使われる言葉です。それが、燃料やエネルギーの生物と関係ないものと一緒に使われるのは、少々奇異な感じがします。
「化石」の定義は、古い時代(地質時代と呼ばれている)の生物の体の一部や生活の痕跡が、地層中から見つかったものです。生活の痕跡とは、足跡やはい痕、巣穴、食べあと、排泄物などの生活痕と呼ばれているものも、化石とみなされます。生活痕も化石扱いされるのは、昔の生物の情報を得るのに、生活痕も同程度の重要性があると分かってきたからです。
化石の主役は何といっても、生物自体の体です。情報量も多くなります。ただし、体には、地層の中で残りにくいものと残りやすいものがあります。残りにくいものは、有機物や脂質などの軟らかいゲル状の部分で、分解されやすい物質からできているところです。残りやすいものは、骨や貝殻、歯、種子、花粉などの硬い部分で、分解されにくく壊れにくいものからできているところです。
骨や歯などのように生物が生きていたときの物質が残されることもあるのですが、地層の中で長い時間が経過するに伴って、もとの物質が別のものに変化すことがよくあります。貝殻や骨が解けてしまい、別の鉱物に置き換わってしまうこともよくあります。珪化木は、木の成分が珪酸に置き換えられたものです。葉っぱや茎の成分が分解されて、炭化物や炭素の部分だけが残り、もとの形の痕がくっきりと残されていることもよくあります。
石炭はともかく、石油、天然ガスを「化石」と称するのは、定義の上では間違っています。化石燃料は、定義の上では「化石」ではありません。しかし、いずれも生物に由来するという点では、化石と似ているといえます。また、化石燃料は、地層の中や境界からでてくるので、化石と似た産状を持ちます。化石のように過去に蓄えられ、長い時間をかけてつくられてきたため、今、つくることができないことから、名づけられたのでしょう。
次回から、化石燃料、エネルギーについて考えていきます。
・地球環境問題・
いままで、地球環境問題に直接関与するようなテーマを
このエッセイではあまり扱ってきませんでした。
扱うとしても、言葉の端々に自分の考えを織り込むだけでした。
それは意図的でもありました。
このエッセイは、地質学やその周辺に関する話題を
市民に分かりやすく伝えることが目的でした。
そこには、地質学の先端的なニュースから
基礎的な内容までありました。
その姿勢は今でも変わりませんが、
でも地球環境問題だけは、例外でした。
地球環境問題は、多くの研究者が、
それぞれの専門の立場での多数の主張をしています。
その主張はもう充分にあるようにみえたからです。
あとは、個人個人が考えて結論や方針を
出すだけの問題もいくつもあります。
今回のエネルギー問題もそのような問題だと思います。
ただ、私は、地質学の立場から見ていきます。
私が説明するまでもなく、
答えも広く出回っているものです。
私の大学の講義でも扱っています。
このエッセイでも、多くの人がいっているのと
同じような結論になるはずです。
でも、一度は考えておくべき問題でもありますので、
今回取り上げることにしました。
・後期の講義・
いよいよ私が担当する後期の講義は終わりました。
あとは、定期試験とレポートの採点、成績評価です。
じつは、これが毎年大変な作業量で
悩まされているものです。
時間が少ない中で、
一気に行わなければならないからです。
愚痴をいっても仕方がありません。
物量があるので、必要な時間をとり、
その時間内で必要な努力をするしかありません。
淡々と、でも気を抜くことなく行うしかありません。
2010年1月21日木曜日
3_82 因果関係:黒点5
黒点シリーズは、無黒点日がここ数年つづいているということに端を発しています。無黒点について調べていくこと、太陽の活動の変動だけでなく、地球の気候変動にも繋がる可能性があることもがわかってきました。そこには、地球の将来の気候予測をするための注意点が、見えてきました。
太陽の黒点数は、太陽活動のひとつの指標のはずです。太陽活動は、地球の気候に重要な作用を及ぼしているはずです。なぜなら、太陽は地表を温めているのは確かだからです。
ところが、不思議なことに、現在の気候シミュレーションからは、太陽エネルギーのわずかな変化が、地球に気候変動を起こさないとされてきました。もし、今までの気候シミュレーションに今まで加味されていなかった作用があったとしたら、新たにシミュレーションをしなおさなければなりません。
最近注目さている説があります。それも、少々複雑なのですが、太陽の活動と地球の気候変動とには、関連があるという考えです。
地球には、太陽から来るプラズマ(電子がとれた原子核)の流れ(太陽風と呼びます)が降り注いでいます。太陽風は太陽の活動によって変動します。そのほかにも、地球には銀河の他の天体からきた強いプラズマの流れ(銀河風と呼びます)が降り注いでいます。銀河風は変動はあまりなく、常に一定量が四方から降り注いでいます。
太陽風は、銀河風を弾き飛ばします。すべて弾き飛ばせるわけではなく、銀河風が地球の大気圏に入ってくることがあります。大気圏に入った銀河風は、雲の形成を促すということがわかってきました。これが新しくわかってきた作用です。
雲は、平均すると地球の50%ほどの面積を覆っています。人工衛星による過去20年間の観測によると、その変動幅は±1.5%程度しかないそうです。雲が1%増えると、気温が1度下がることもわかっています。
以上のことから、もし太陽の活動が弱まれば、太陽風も弱まり、銀河風が地球に降り注ぎやすくなります。その結果、雲が多く形成されることになります。このメカニズムが働くのなら、長期におよぶ黒点の極小期は、地球の気候変動に影響を与えることになります。
特異な極小期が、前回述べたように、周期性もしくは繰り返し起こるということがあれば、今後その時期に入ることもありえます。兆候はあるのです。
さらに加えると、太陽風や銀河風の直撃は、地球の磁場によっても防がれています。その地球磁場が、過去400年間で16%も弱まっていることが分かってきました。磁場が弱まると、銀河風も地球に入りやすくなります。
以上のようなことは、地球の寒冷化の要因となります。そうすると、現在問題になっている人為による温暖化の効果は、それとは相反する作用が起こっていることなります。もし地球の寒冷化が進行すると、温暖化は寒冷化が緩和するかもしれません。あるいは、寒冷化が強ければ、地球は大きな気候変動期になるかもしれません。
今まずなすべきことは、太陽の活動周期と気候の周期性の因果関係を、早急に解き明かしていくことでしょう。その結果、寒冷化することが予測されるのならば、対処をしなければなりません。
寒冷化への対処は、今までの地球温暖化とはまった相反するものとなるでしょう。寒冷化は、今後、食糧難などが人類の生存を脅かす危機がおこるかもしれません。過去の寒冷化は、大飢饉や民族移動、民族紛争、王朝交代など、人類史に残る大きな変化を起こしてきました。少なくとも寒冷化がきたら大変なことになるという心積もりは必要でしょう。
長い無黒点は、人類にそのような警告を発しているのかもしれません。もしそうなら予兆を見逃がしては、大きな禍根を残すかもしれません。科学的解明が急務でしょう。
・シミュレーション・
今回の黒点シリーズを終わります。
年をまたいだ連載となりました。
地球の気象、気候のメカニズムは複雑です。
気象現象を記述する方程式には
複雑系の振る舞いをするものが含まれています。
ですから、天気予報は
長期になるほど当たりにくくなったり、
エルニーニョなのど異常気象を起こしやすい時期にも
あたりにくくなります。
どんなに高性能のコンピュータでシミュレーションをしても、
その式や初期条件を決めるのは人間です。
式の正当性を確かめるために、
過去の気象に対して計算して、
シミュレーション結果の成否を判定します。
過去の解読を、未来に適用するのです。
すべての条件、因果関係がわかっていればいいのですが、
人智はまだそこまで至っていません。
多くの可能性に配慮することがじゅうようです。
それは多くの科学者の考えを考慮に入れ、
心積もりをしておくことになるのでしょう。
太陽の黒点数は、太陽活動のひとつの指標のはずです。太陽活動は、地球の気候に重要な作用を及ぼしているはずです。なぜなら、太陽は地表を温めているのは確かだからです。
ところが、不思議なことに、現在の気候シミュレーションからは、太陽エネルギーのわずかな変化が、地球に気候変動を起こさないとされてきました。もし、今までの気候シミュレーションに今まで加味されていなかった作用があったとしたら、新たにシミュレーションをしなおさなければなりません。
最近注目さている説があります。それも、少々複雑なのですが、太陽の活動と地球の気候変動とには、関連があるという考えです。
地球には、太陽から来るプラズマ(電子がとれた原子核)の流れ(太陽風と呼びます)が降り注いでいます。太陽風は太陽の活動によって変動します。そのほかにも、地球には銀河の他の天体からきた強いプラズマの流れ(銀河風と呼びます)が降り注いでいます。銀河風は変動はあまりなく、常に一定量が四方から降り注いでいます。
太陽風は、銀河風を弾き飛ばします。すべて弾き飛ばせるわけではなく、銀河風が地球の大気圏に入ってくることがあります。大気圏に入った銀河風は、雲の形成を促すということがわかってきました。これが新しくわかってきた作用です。
雲は、平均すると地球の50%ほどの面積を覆っています。人工衛星による過去20年間の観測によると、その変動幅は±1.5%程度しかないそうです。雲が1%増えると、気温が1度下がることもわかっています。
以上のことから、もし太陽の活動が弱まれば、太陽風も弱まり、銀河風が地球に降り注ぎやすくなります。その結果、雲が多く形成されることになります。このメカニズムが働くのなら、長期におよぶ黒点の極小期は、地球の気候変動に影響を与えることになります。
特異な極小期が、前回述べたように、周期性もしくは繰り返し起こるということがあれば、今後その時期に入ることもありえます。兆候はあるのです。
さらに加えると、太陽風や銀河風の直撃は、地球の磁場によっても防がれています。その地球磁場が、過去400年間で16%も弱まっていることが分かってきました。磁場が弱まると、銀河風も地球に入りやすくなります。
以上のようなことは、地球の寒冷化の要因となります。そうすると、現在問題になっている人為による温暖化の効果は、それとは相反する作用が起こっていることなります。もし地球の寒冷化が進行すると、温暖化は寒冷化が緩和するかもしれません。あるいは、寒冷化が強ければ、地球は大きな気候変動期になるかもしれません。
今まずなすべきことは、太陽の活動周期と気候の周期性の因果関係を、早急に解き明かしていくことでしょう。その結果、寒冷化することが予測されるのならば、対処をしなければなりません。
寒冷化への対処は、今までの地球温暖化とはまった相反するものとなるでしょう。寒冷化は、今後、食糧難などが人類の生存を脅かす危機がおこるかもしれません。過去の寒冷化は、大飢饉や民族移動、民族紛争、王朝交代など、人類史に残る大きな変化を起こしてきました。少なくとも寒冷化がきたら大変なことになるという心積もりは必要でしょう。
長い無黒点は、人類にそのような警告を発しているのかもしれません。もしそうなら予兆を見逃がしては、大きな禍根を残すかもしれません。科学的解明が急務でしょう。
・シミュレーション・
今回の黒点シリーズを終わります。
年をまたいだ連載となりました。
地球の気象、気候のメカニズムは複雑です。
気象現象を記述する方程式には
複雑系の振る舞いをするものが含まれています。
ですから、天気予報は
長期になるほど当たりにくくなったり、
エルニーニョなのど異常気象を起こしやすい時期にも
あたりにくくなります。
どんなに高性能のコンピュータでシミュレーションをしても、
その式や初期条件を決めるのは人間です。
式の正当性を確かめるために、
過去の気象に対して計算して、
シミュレーション結果の成否を判定します。
過去の解読を、未来に適用するのです。
すべての条件、因果関係がわかっていればいいのですが、
人智はまだそこまで至っていません。
多くの可能性に配慮することがじゅうようです。
それは多くの科学者の考えを考慮に入れ、
心積もりをしておくことになるのでしょう。
2010年1月14日木曜日
3_81 寒冷化?:黒点4
太陽の特異な黒点の極小期は、100年前にもありました。そして、それ以前には、極小期が長く続く時期もありました。さて、このような特異な極小期、長く続く極小期が、地球にどのような影響を与えるのでしょうか。過去の歴史を見ていきましょう。
2007年から2009年の太陽黒点の極小期は、過去数回の極小期と比べても特異といえるほど、黒点が少ないことがわかります。このような極小期が、一番近いところでは、1913年に起こったことがわかります。その年には、無黒点日が311日ありました。
太陽活動と地球の気候と、どのような関係があるのかを、1913年ころの日本の気象状況から見ていきましょう。
20世紀初頭は、冷害の多い時期でした。1901年から1913年までは、涼しい夏が続き、1971~2000年の平年値と比べて、2度近くも低温の状態でした。特に被害が大きかったのは、1902(明治35)年、1905(明治38)年、1913(大正2)年です。この3つの年は、明治以降の三大冷害と呼ばれることがあります。
1902年と1913年は、太陽の極小期にあたります。ところが、極小期でもない1905年も冷害でしたので、これらの異常気象は、太陽の11年の黒点周期とは、一致していません。
もっと長いスケールで見ると、11年周期を越えた長い期間にわたって極小期が続くことがありました。1645年から1715年に太陽黒点数が著しく減少した時期のあることが、最初に発見されました。その時期をマウンダー極小期と呼んでいます。これは、発見者であるイギリスの天文学者エドワード・マウンダー(Edward Walter Maunder)にちなんでつけられた名称です。
マウンダー極小期には、地球全体が低温状態となりました。この時期、各地で冬はもちろん寒く、夏も冷夏となる年が続きました。低温期が続いたので小氷期とも呼ばれています。寒冷化の原因を、マウンダー極小期と結び付けている研究者もいますが、議論がされていますがまだ決着をみていません。
今では、太陽黒点の変動は、1000年代まで遡られ、長期にわたる極小期が何度もあることがわかってきました。1010~1050年のオーアト極小期、1280~1340年のウォルフ極小期、1420~1530年のシュペーラー極小期、1645~1715年のマウンダー極小期、1790~1820年のダルトン極小期などが見つかっています。
ある推定によると、過去8000年間に、このような特異な極小期が18あったとされています。その周期性は明らかではなっていません。
太陽の黒点の数は、太陽活動のひとつの指標となります。太陽活動は、地球の気候に重要な作用を及ぼしているはずです。その因果関係は、まだ明らかになっていません。ですから、今回の特異な極小期がどのような意味を持つかは、不明です。
・寒冷化問題・
異常気象の情報は、気象庁から公開されています。
今回参考にしたのは、
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/20th/2_1_1.htm
です。
日本の気象において、冷害は記録され、問題にされてきました。
ところが、温暖化による被害はあまり聞きません。
まあ、日射病や光化学スモッグ、水不足などの二次災害は、
問題になりますが、
日本全体や人類の生存にかかわるような
事態はあまりないようです。
ですから、人類が対処すべき問題は、
まずは寒冷化でしょう。
その次が、温暖化問題でしょう。
今、温暖化が問題とされているなか、
寒冷化を警告しても、あまり取り合われないようでしょうが。
そんな勇気ある研究者もいるのですが、
あまり話題にされていないような気がします。
残念な気がします。
・暖冬?・
今年の冬は、私の住む札幌周辺では、
雪が少ないようです。
もちろん暖かい冬が温暖化という図式を
私は信じませんが。
もちろん現在は根雪がある状態ですが、
その量は少ないです。
雪かきも、何度かしていますが、
小学生3年生の次男とやっても、
30分もかからず終わってしまいます。
時には、次男だけで終わりになります。
まあ、これからもまだまだ雪の季節です。
ドカ雪も降ることでしょう。
2007年から2009年の太陽黒点の極小期は、過去数回の極小期と比べても特異といえるほど、黒点が少ないことがわかります。このような極小期が、一番近いところでは、1913年に起こったことがわかります。その年には、無黒点日が311日ありました。
太陽活動と地球の気候と、どのような関係があるのかを、1913年ころの日本の気象状況から見ていきましょう。
20世紀初頭は、冷害の多い時期でした。1901年から1913年までは、涼しい夏が続き、1971~2000年の平年値と比べて、2度近くも低温の状態でした。特に被害が大きかったのは、1902(明治35)年、1905(明治38)年、1913(大正2)年です。この3つの年は、明治以降の三大冷害と呼ばれることがあります。
1902年と1913年は、太陽の極小期にあたります。ところが、極小期でもない1905年も冷害でしたので、これらの異常気象は、太陽の11年の黒点周期とは、一致していません。
もっと長いスケールで見ると、11年周期を越えた長い期間にわたって極小期が続くことがありました。1645年から1715年に太陽黒点数が著しく減少した時期のあることが、最初に発見されました。その時期をマウンダー極小期と呼んでいます。これは、発見者であるイギリスの天文学者エドワード・マウンダー(Edward Walter Maunder)にちなんでつけられた名称です。
マウンダー極小期には、地球全体が低温状態となりました。この時期、各地で冬はもちろん寒く、夏も冷夏となる年が続きました。低温期が続いたので小氷期とも呼ばれています。寒冷化の原因を、マウンダー極小期と結び付けている研究者もいますが、議論がされていますがまだ決着をみていません。
今では、太陽黒点の変動は、1000年代まで遡られ、長期にわたる極小期が何度もあることがわかってきました。1010~1050年のオーアト極小期、1280~1340年のウォルフ極小期、1420~1530年のシュペーラー極小期、1645~1715年のマウンダー極小期、1790~1820年のダルトン極小期などが見つかっています。
ある推定によると、過去8000年間に、このような特異な極小期が18あったとされています。その周期性は明らかではなっていません。
太陽の黒点の数は、太陽活動のひとつの指標となります。太陽活動は、地球の気候に重要な作用を及ぼしているはずです。その因果関係は、まだ明らかになっていません。ですから、今回の特異な極小期がどのような意味を持つかは、不明です。
・寒冷化問題・
異常気象の情報は、気象庁から公開されています。
今回参考にしたのは、
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/20th/2_1_1.htm
です。
日本の気象において、冷害は記録され、問題にされてきました。
ところが、温暖化による被害はあまり聞きません。
まあ、日射病や光化学スモッグ、水不足などの二次災害は、
問題になりますが、
日本全体や人類の生存にかかわるような
事態はあまりないようです。
ですから、人類が対処すべき問題は、
まずは寒冷化でしょう。
その次が、温暖化問題でしょう。
今、温暖化が問題とされているなか、
寒冷化を警告しても、あまり取り合われないようでしょうが。
そんな勇気ある研究者もいるのですが、
あまり話題にされていないような気がします。
残念な気がします。
・暖冬?・
今年の冬は、私の住む札幌周辺では、
雪が少ないようです。
もちろん暖かい冬が温暖化という図式を
私は信じませんが。
もちろん現在は根雪がある状態ですが、
その量は少ないです。
雪かきも、何度かしていますが、
小学生3年生の次男とやっても、
30分もかからず終わってしまいます。
時には、次男だけで終わりになります。
まあ、これからもまだまだ雪の季節です。
ドカ雪も降ることでしょう。
2010年1月7日木曜日
3_80 太陽風:黒点3
明けましておめでとうございます。昨年から続いている、黒点シリーズの3回目です。今回の極小期を調べていくうちに、いろいろ面白いことがわかってきました。そこには歴史の浅い研究もあり、今回の現象が重要な記録になっていきそうなこともわかりました。ただし、この記録が、地球に大きな影響を与えなければいいのですが。
無黒点という現象は、太陽の極小期には、よく起こる現象です。前回の極小期である1996年の無黒点日は、165日ありました。ところが、2008年と2009年の極小期には、2年に渡って260日以上の無黒点日が続いています。このように無黒点日が長く続くというのは、珍しく異常ことになります。
前回と今回の極小期の違いを比べると、どういう違いがあるでしょうか。
名古屋大学太陽地球環境研究所の徳丸宗利さんの報告によれば、太陽風(たいようふう)に違いがあるということがわかってきたということです。
太陽風とは、太陽から吹き出している原子のことです。ただし、原子は高温のため、電子が剥ぎ取られた粒子となっています。このような原子をプラズマと呼びます。プラズマの量は、膨大で毎秒100万トンと計算されています。太陽風は、地球の磁場に影響を与え、ひどいときには磁気嵐を起こします。オーロラの原因の一つともなっています。
太陽風は、高速で飛び出し、地球の軌道付近では約300~900km/s、平均約450km/sになります。太陽風が太陽のどこから来るかによって、その速度に系統的な違いがあることが、観測からわかってきました。
太陽風の速度分布を見ていくと、太陽の赤道付近からのものが低速で、両極からのものは高速になります。その分布が、太陽の周期性に対応していることが分かってきました。
黒点の極大期には、赤道付近の低速域が極付近まで広がります。つまり、太陽全体から低速の太陽風が吹き出していることになります。一方、極小期には、低速域は赤道付近だけに限定され、太陽の大部分が高速の太陽風を出すことになります。
このような太陽風の速度の分布と、太陽の黒点の周期性が一致していることがわかりました。太陽風の観測がなされたのは1692年からで、名古屋大学でも1970年代からのことです。太陽の周期性は、太陽風に関しては、3回ほどしか観測されていません。その3回の周期性から太陽風を比べてみると、このような関係が解明されてきたのです。
ところが、今回の極小期が、今までのものとは違うことがわかってきました。過去3回の黒点の周期性は、太陽風の速度分布と一致していたのですが、今回の極小期には、その一致が見られないのです。今回は、両極の高速域だけでなく、赤道も高速域になっているのです。そして、低速域が赤道の両側の中緯度付近に出現しています。太陽の磁場も前回、前々回に比べて半分ほどしかないことが分かっています。
これまで安定していた太陽活動の周期性が、今回の極小期には、今までにない不安定な状態になっていることを示しています。これらの現象が、何を意味しているのかは、まだ充分分かっていないようです。
このようなひどい極小期が、実は以前にもあったことが分かっています。それは次回としましょう。
・興味の赴くまま・
明けまして、おめでとうございます。
本年も「地球のささやき」をよろしくお願いします。
本エッセイは、正月をはずれて発行することになったので、
特別な内容を書くことなく、
淡々と進めることにしました。
今回は、昨年から続いている、
シリーズのエッセイの続きです。
このシリーズが何回つづくかわかりませんが、
興味の赴くまま、継続していきたいと思います。
・少ない蓄積・
太陽の観測は、古くから行われているように思いますが、
実は、それほど古くからはないことがわかります。
そもそも、科学の発祥自体が、それほど古くないので、
観測記録は、それほどたくさんないのです。
肉眼や単純な観測ですむデータですら、
数百年の蓄積しかありません。
高度な精度や測定技術が必要なものは、
数十年ほどの蓄積しかありません。
時間経過に伴う変化の詳細はよく分からないのは
仕方がないことなのかもしれません。
そのような少ない蓄積のもとに
私たちの知識のあるものは成り立っていることを
忘れてはいけません。
このエッセイを書きながらそんなことを考えました。
無黒点という現象は、太陽の極小期には、よく起こる現象です。前回の極小期である1996年の無黒点日は、165日ありました。ところが、2008年と2009年の極小期には、2年に渡って260日以上の無黒点日が続いています。このように無黒点日が長く続くというのは、珍しく異常ことになります。
前回と今回の極小期の違いを比べると、どういう違いがあるでしょうか。
名古屋大学太陽地球環境研究所の徳丸宗利さんの報告によれば、太陽風(たいようふう)に違いがあるということがわかってきたということです。
太陽風とは、太陽から吹き出している原子のことです。ただし、原子は高温のため、電子が剥ぎ取られた粒子となっています。このような原子をプラズマと呼びます。プラズマの量は、膨大で毎秒100万トンと計算されています。太陽風は、地球の磁場に影響を与え、ひどいときには磁気嵐を起こします。オーロラの原因の一つともなっています。
太陽風は、高速で飛び出し、地球の軌道付近では約300~900km/s、平均約450km/sになります。太陽風が太陽のどこから来るかによって、その速度に系統的な違いがあることが、観測からわかってきました。
太陽風の速度分布を見ていくと、太陽の赤道付近からのものが低速で、両極からのものは高速になります。その分布が、太陽の周期性に対応していることが分かってきました。
黒点の極大期には、赤道付近の低速域が極付近まで広がります。つまり、太陽全体から低速の太陽風が吹き出していることになります。一方、極小期には、低速域は赤道付近だけに限定され、太陽の大部分が高速の太陽風を出すことになります。
このような太陽風の速度の分布と、太陽の黒点の周期性が一致していることがわかりました。太陽風の観測がなされたのは1692年からで、名古屋大学でも1970年代からのことです。太陽の周期性は、太陽風に関しては、3回ほどしか観測されていません。その3回の周期性から太陽風を比べてみると、このような関係が解明されてきたのです。
ところが、今回の極小期が、今までのものとは違うことがわかってきました。過去3回の黒点の周期性は、太陽風の速度分布と一致していたのですが、今回の極小期には、その一致が見られないのです。今回は、両極の高速域だけでなく、赤道も高速域になっているのです。そして、低速域が赤道の両側の中緯度付近に出現しています。太陽の磁場も前回、前々回に比べて半分ほどしかないことが分かっています。
これまで安定していた太陽活動の周期性が、今回の極小期には、今までにない不安定な状態になっていることを示しています。これらの現象が、何を意味しているのかは、まだ充分分かっていないようです。
このようなひどい極小期が、実は以前にもあったことが分かっています。それは次回としましょう。
・興味の赴くまま・
明けまして、おめでとうございます。
本年も「地球のささやき」をよろしくお願いします。
本エッセイは、正月をはずれて発行することになったので、
特別な内容を書くことなく、
淡々と進めることにしました。
今回は、昨年から続いている、
シリーズのエッセイの続きです。
このシリーズが何回つづくかわかりませんが、
興味の赴くまま、継続していきたいと思います。
・少ない蓄積・
太陽の観測は、古くから行われているように思いますが、
実は、それほど古くからはないことがわかります。
そもそも、科学の発祥自体が、それほど古くないので、
観測記録は、それほどたくさんないのです。
肉眼や単純な観測ですむデータですら、
数百年の蓄積しかありません。
高度な精度や測定技術が必要なものは、
数十年ほどの蓄積しかありません。
時間経過に伴う変化の詳細はよく分からないのは
仕方がないことなのかもしれません。
そのような少ない蓄積のもとに
私たちの知識のあるものは成り立っていることを
忘れてはいけません。
このエッセイを書きながらそんなことを考えました。
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