2007年1月25日木曜日

6_53 ロケットガール

 ロケットガールとは、ロケットに関わる少女のことです。小説の世界のような話ですが、実際にロケットガールが養成されています。

 ロケットに乗って宇宙空間を飛行することは、多くの人が一度は夢見たことがあるでしょう。それを実現できた人は、それほどたくさんはいません特には日本では少数の選ばれた人だけが大気圏外にたどり着いています。でも、ロケットの製作、打ち上げに関わっている人なら、多くの人がいます。そして、大学生もその一員となっています。そんな一員にロケットガールと呼ばれる人たちがいます。ご存知でしょうか。
 SF小説、ゲーム、アニメなどに詳しい人は知っているかもしれません。SF小説、ゲーム、アニメに「ロケットガール」というタイトルものがあります。野尻抱介さんが生みの親です。もとは、SF小説から生まれたものです。
 科学者やエンジニアで、ロケット製作に興味のある人は、多分ご存知でしょう。文部科学省がおこなっている平成18年度の「女子中高生理系進路選択支援事業」の一つとして、秋田大学工学資源学部附属ものづくり創造工学センターが「ロケットガール養成講座」としておこなっているものがあります。
 ロケットガール養成講座というものは、女子中・高生が自分達の手で実際にロケットや缶サットを製作して、打上げまでを行い、広く科学の楽しさを伝えることを目的としています。もちろん大気圏外に出るほど大掛かりなものではなく、可能な限り高く打ち上げて、ゆっくりとパラシュートで落下するようなロケットや缶サットです。
 ロケットガール養成講座は、女子中・高生のロケット・缶サットの製作を支援する人たちも、女子大学生が中心です。純粋に科学の普及活動のために女性たちが中心となって、女性のためにおこなわれているという点が特徴です。
 ここで紹介した2つのロケットガールですが、あまり接点がないように思えます。ところが、そうでもないのです。
 女子中・高生で宇宙やロケットなどに興味を持っている人には、アニメやSF小説が好きな人がたくさんいることでしょう。多分、アニメやSF小説が好きな人の方が、宇宙に興味を持っている人より多いことでしょう。アニメやSF小説に興味を持っている人にとっては、ロケットガール養成講座が、アニメやSF小説と同一線上に先にあるように見えるかもしれません。
 その点を考えてのことでしょう、ロケットガール養成講座では、アニメ番組ともタイアップしているようです。メディア・webサイトを通じて、ロケットガール養成講座の様子を全国に公開していくことも、重要な方法と考えられています。
 ロケットガール養成講座に参加できる女子学生は、せいぜい数10名程度です。ですから、文部科学省が目指している、女子中・高生への理系進路選択のための支援事業としては、効果が少ないように思えます。それを、アニメとのタイアップや情報公開によって、同世代の多くの女子学生に興味を持ってもらおうということです。
 昨年末に秋田大学でおこなわれた講演会では、宇宙飛行士の山崎直子さんやSF小説を書かれた野尻抱介さんも参加されています。
 今年はじめからロケットは製作がスタートして、現在も製作中だそうです。そして今年の3月20日から25日にかけて、能代市において、最中調整の後、実際にロケット・缶サットの打上実験がおこなわれる予定です。
 実験の成功もさることながら、ロケット製作にかかわりながら、宇宙や科学技術の面白さに気づいていくことが一番の目的です。このミッションを通じて、ひとりでも多くのロケットガールが生まれることを祈っています。

・大学のあわただしさ・
今年の北海道は、やはり暖かくて雪も少ないです。
そんな1月もそろそろ終わりに近づいてきました。
わが大学の後期の講義も今週で終わります。
そして来週からは定期テスト、
2月の第2週は一般入試となります。
大学は年度末のあわただしさがはじまりました。
教員がどたばたする時期となりました。
しかし、我を忘れないでいたいと願っています。

・サイト・
秋田大学のロケットガール養成講座の公式サイトは
http://www.mono.akita-u.ac.jp/rocketgirl2/index.html
です。
ロケットガール養成講座のサイトは
ロケットガールたちが運営しています。
そしてブログでは、女子高生たちや女子大生が
ロケット製作をしている感想が、現在進行中で述べられています。
ちなみに、
アニメのロケットガールの公式サイトは
http://www.rocket-girl.jp/link/link.html
野尻抱介氏自身のホームページ
http://njb.virtualave.net/web/
です。
興味ある方は覗いてみてはいかがでしょうか。

2007年1月18日木曜日

3_50 エルニーニョ

 今年の冬の前半は、北国としては雪が少なく、暖かい日々が続きました。しかし、ここ数日の大雪や冷え込みで、一気に冬らくしなってきました。暖冬の原因について考えましょう。


 今年の北海道は雪が少なく、12月から1月上旬にかけて暖かい日が続きました。暖かい天候が続くと、すぐに温暖化がいわれます。でも、それは早計です。
 温暖化が本当に起きると、世界各地で異常気象が起こり、陸にある氷が解けて海水が増加するということが起こると予想されます。これらが温暖化現象の一番の問題となります。
 異常気象によって、暖かくなる地域もあるでしょうが、寒くなる地域も、大雨、旱魃などが起こる地域もあります。ですから、暖かくなったからといって、温暖化現象が起きたというわけではないです。
 気象庁によれば、2006年秋からエルニーニョ現象が起きているようです。北海道の暖冬は、このエルニーニョ現象が起こしている可能性があります。
 エルニーニョ現象とは、太平洋の赤道付近での海水温度の変動によるもので、赤道の中央から南アメリカのペルー沖の海面温度が平年より高くなることをいいます。
 赤道付近では貿易風と呼ばれる東から西への風が、定常的に吹いています。赤道付近の暖められた海水が、貿易風によって太平洋の西側に吹き寄せられます。その結果、インドネシア沖では、暖かい海水が、数100mもの厚さで集まります。
 暖かい海水が西に移動すると、ペルー沖では深い海から、冷たい海水が上昇します。この冷たい海水は、栄養分が豊富で、海面近くに上がってくるとプランクトンの大量発生が起こります。食物連鎖によって魚もたくさん育ちます。ペルー沖は良い漁場となり、ペルーは世界第2位の漁獲高を誇っています。
 これが通常の状態です。
 この通常の状態が起きず、暖かい海水が西に移動しないことがあります。これがエルニーニョ現象です。エルニーニョ現象が起きると貿易風が弱まるか、貿易風が弱まるからエルニーニョ現象が起こるか、その因果関係ははっきりしていません。
 エルニーニョ現象が一度発生すると、1年から1年半の間、持続しますが、昨年秋にはじまった今回のエルニーニョは、春には終わると予測されています。
 前回は、2002年夏から2003年冬までエルニーニョ現象が起きました。ここ数年は、4年ごとくらいに発生してます。
 エルニーニョ現象が起きると、世界各地で異常気象が起きます。地域差や特徴にばらつきがあり、一概には言えないのですが、日本では一般に冷夏、暖冬になります。降雨量はさまざまです。いずれにしても、エルニーニョ現象が起きると、各地で平年とは違う気象現象が起こります。時には大きな災害が起こります。
 でも、エルニーニョ現象は、規則性はあまりよくないですが、繰り返し起こります。ですから、エルニーニョ現象は、平年的な現象として考えた方がいいのかもしれません。そうなると、エルニーニョ現象でおこる気象変化も、異常というべきではなく、平年のこととして受け入れるべきなのかもしれませんね。

・感覚的判断・
人は繰り返し起こることは、前回のことを思い出して、
今回はどう違うかを考え、判断し、評価します。
その良い例が、季節ごとの比較です。
今年の冬を話すとき、前回の冬と比べらて語られることが多くなります。
今回のエッセイも、それではじめました。
もし比較の結果、今回のものに大きな違いや異常があれば、
そんな経験が今までにないかを思いこしてみます。
記憶とは、特別なことが起きた場合をよく覚えています。
それと比べてどうだったかを考えるわけです。
そんな経験がないときは、今回は異常だと思ってしまいます。
このようなプロセスは、非常に感覚的な判断といえます。
現在では、気象に関しては気象庁が、
科学的で正確な判断ができるような情報を提供しています。
ですから調べさえすれば、異常かどうかは誰にでも判断できます。
特別とか異常というものは、比較による判断です。
その比較で、データがないこともあります。
それが、時候の挨拶程度ならいいのですが、重要な判断は、
くれぐれも感覚だけで下さないように、注意しなければなりませんね。

・経験を活かす・
いよいよ大学の講義も残すところ、あと1週間ほどとなりました。
その後には定期試験があります。
大学受験生は、今週末にセンター試験があります。
我が大学も600名の受験する会場となっています。
2月になるといよいよ一般入試がはじまります。
来年度は、入学者数と大学入学定員が一緒になります。
ということは、選り好みさえしなければ、
受験生はどこかの大学に入ることができるということです。
全入時代と呼ばれています。
しかし、希望の大学や希望の分野の学部、学科に
必ずしも全員が入れるわけではありません。
ということは、人気のある大学や分野では、やはり競争が起こります。
それはしかたがないことです。
しかし、団塊の世代や、その後の子供の多い時代に育った大人は、
もっと厳しい受験戦争を生き抜いてきたわけです。
しかし、その受験勉強、その大学、その専門が、
どの程度、社会に出た役に立ったかは、本人が一番知っているはずです。
自分の経験を活かして、子供に伝えるべきでしょう。
私の子供たちには、大学へいかなくて良いといっています。
手に職をつけ、衣食住などの人間になくてはならない職業の
職人になるよう薦めています。
長男は大工、次男はコックなるといってましたが、
次男は幼稚園の保育士になるというのに変わったようです。
まだまだ長い人生ですから、いろいろな可能性を探ってもらいましょう。

2007年1月11日木曜日

2_56 生命の起源9:誕生のストーリ

 生命起源の話も、いよいよ最終回となりました。生命起源のストーリを概観しましょう。

 生命誕生の謎は、今までみてきたどのアプローチからも、解明することでできませんでした。それぞれのアプローチは、独立した考え方、調べ方でありました。ですから、そこから導き出された条件や可能性が一致すれば、生命誕生のストーリを考える上で重要な参考になります。
 生命誕生のストーリを考える前に、ひとつ重要なことがあります。それは、セントラル・ドグマ(中心教義)とよばれているものです。DNAの構造を発見したフランシス・クリックが1958年に提唱したものです。
 セントラル・ドグマとは、すべての生命に共通する仕組みとして、遺伝情報の流れが、
 DNA→RNA→タンパク質
となっていると考えるものです。DNAに蓄えられた遺伝情報は、RNAに複写され、RNAからタンパク質に翻訳されていきます。これが生命の営みにおける遺伝情報からみたじゅうような原理だと考えられました。確かに多くの生命で、遺伝情報はこう流れていき、証拠もいっぱいあります。一杯あるからといって、この仕組みが生命誕生のストーリを規定するものではありません。
 このドクマは、いまや潰れてしまいました。それは、情報の流れや逆行するものがあることがいろいろわかってきたからです。例えばRNAからDNAに遺伝上を書き込む作用をする逆転写酵素が発見されたり、タンパク質からRNAをつくるもの見つかりました。
 また、遺伝情報が常にこのような流れしかないとすると、生命誕生では、DNAが最初に生まれなければなりません。DNAは非常に複雑な構造で、それを最初につくらなければならないことを意味します。しかし、逆転写できるとなると、比較的単純な構造のRNAからDNAをつくることができます。遺伝情報の保存のためにDNAがあとからできればいいことになります。誕生以降の話ですから、生命の進化の過程で生まれたことと合理的に考えられます。こんようなことから現在では、セントラル・ドグマという考えは、用いられていません。
 タンパク質かRNAかのどちらかができれば、他方が合成できるということです。ここまでストーリができると、どちらがつくりやすいか、どちらの証拠が見るかるかということでストーリが決まってきます。残念ながら、その決着はまだついていません。
 地球最初の冥王代におこったはずの化学的進化とは、どのようなものだったのでしょうか。
 まず、原始の地球のどこか(多分、深海の熱水噴出孔だろうと考えられています)で、原料の分子の合成されていきます。あるいは、隕石や彗星か由来するものもあるかもしれません。
 種々雑多な分子量の小さい有機物が合成されて、集まっていきます。そのうちの一部は、高分子へとなっていきます。まるで有機物ががらくたのようにいっぱ集まった状態(がらくたワールドと呼ばれています)が出現します。
 がらくたワールドの次に起こることとして、2つの可能性が提示されています。一つはンパク質ワールド、もうひとつはRNAワールドタです。
 がらくたワールドから、アミノ酸の合成が先に起こったなら、タンパク質ワールドが最初に現われます。タンパク質ワールドでは、いろいろなタンパク質が合成されていき、その中のあるものが、RNAがつくる機能を持てば、RNAをつくることができます。
 RNAが最初に合成されれば、RNAワールドが出現します。各種のRNAが合成され、その中からタンパク質が合成するものが生まれます。
 タンパク質ワールドとRNAワールドのどちらが先でも、タンパク質とRNAの両方を合成できます。
 別のプロセスとして、膜の合成が起こります。実は、比較的簡単な合成過程で、丸い液滴(コアセルベートと呼ばれています)ができることが実験でわかっています。多様な膜が合成され、その中のあるものが、外の特別な成分のみを通すような性質を持つものが生まれます。
 最後に、膜の中にRNAとタンパク質がおさまり、代謝や複製をすることができれば、生命誕生といえます。
 最初の生命は一種類だったのでしょうか。まだ確証はありませんが、科学者たちは一種類と考えて、そのような生物をコモノートと呼んでいます。
 その後、いろいろな試行錯誤(もう生存競争というべきかもしれません)がおこなわれて、多様な生物が生まれ、特別な条件で、化石として残る生命の誕生すれば、私たちはそれを発見することができます。
 これが現在考えられている生命誕生のストーリです。

・難問・
9回にわたった生命誕生シリーズがやっと終わりました。
生命誕生の研究は進んでいますが、
いまだに、解明されていない謎です。
多くの分野の研究者が取り組んでいます。
生命誕生とは、それほど魅力ある研究テーマなのでしょう。
今後も多くの研究者が努力を続ければ、
この謎は本当に解けるのでしょうか。
生命の誕生とは、「私たちはどこから来たか」という問い
への答えともなる重要なものだと思います。
研究が進めば、どの時点で生命誕生しとえるのかが問題になるでしょう。
そこでは、生命とは何かという問題が新たに生じることでしょう。
これは突き詰めると「私たちとは何か」という問いになるでしょう。
現在のこれほど進んだ科学をもってしても、生命の定義すらできません。
ですから、生命誕生の問題も、もしかすると、
なかなか解決しない難問としてずーっと残るのかもしれませんね。

・コモノート・
最初に誕生した架空の生物をコモノートと呼んでいます。
コモノートは、あるひとつの種類の生物だと考えられています。
私は、多数の生物がいてもいいのではないかと考えています。
一つの環境だけで生物が誕生するとは思えないからです。
熱水噴出孔は多数あったはずです。
その環境は同じようでしょうが、緯度や深度、熱水の成分、温度など、
多少の条件は違っていたはずです。
そうなれば、その違いを反映した
多数のコモノートが生まれたかもしれません。
そのちょっと違う生命が、いく種類も生まれ、
やがて生存競争で、生き残ったものが私たち現在の生命につながる
共通の祖先、コモノートだったかもしれません。
コモノートは、生存競争を勝ち抜いた勝者であったのです。
勝者である現在の生物からは、敗者を探ることは困難でしょう。
敗者を探すには、合成実験や化石から見つけるしかないでしょう。
あるいはどこかに隠れているのかもしれません。

2007年1月4日木曜日

2_55 生命の起源8:地球外起源

 正月の3が日も過ぎ、人によっては、もう仕事モードなっているのでしょうか。このエッセイも、昨年からの続きを進めてきましょう。生命起源で地球では生命が発生しなかったという考えです。

 パンスパーミア説の起こりは、パスツールの長フラスコによる生命の自然発生説の否定されました。したがって生命の起源をどこに求めるかが問題になります。やはり自然発生説を否定する実験をしたスパランツァニが1787年に唱えた地球外から生命が飛来してきたという説です。1906年にはアレニウスによってパンスパーミア説(panspermia)と呼ばれました。日本語では、胚種広布説や宇宙播種説とも呼ばれています。生命が地球外で誕生したという考えは古くからあります。
 パンスパーミア説は、生命は地球外から飛来したというものですが、現在ではその内容は多様化し、生命の地球外起源説の総称としてパンスパーミア説が使われています。
 現在のパンスパーミア説としては、クリックらの他の文明生物が地球に生命を打ち込んできたという説、ホイルらの彗星で発生した生命が地球に降ってきたという説などがあります。生命は今も地球に降り、病原微生物にも地球外生物が含まれているのではないかとまでいわれています。
 いずれの説も、根拠が不充分であったり、実証されてなかったりで、信頼性は低いものです。しかし、パンスパーミア説は、いまのところ論理的に否定されたわけではありません。太陽系は、ごくありふれた化学成分から構成されており、元素組成に特異性は見られません。地球外生命も似たような元素組成でできているかもしれません。SF的ですが、地球外知的生命が、タネが育ちやすい、化学組成の同じ天体として地球を選び、送り込んだとしても区別できません。
 この説をとれば、地球で複雑な条件をなどを考慮せずに、どこでもいいから生命誕生の適した環境、そして長い時間を使って生命の合成が可能となります。そしてパンスパーミア説を認めることは、生命は宇宙に広く存在しうるものという可能性を生みます。
 でも、いい点ばかりではありません。パンスパーミア説を支持したとしても、その宇宙からやって来た生物は、どのようにして発生したのか、という疑問が新たに現れます。この説には、不可知論的、あるいは循環論的な困難さが付きまといます。それを科学的に検証、解明するためは、試料を手にしなければなりません。しかし、その生命は、私たちの知らない場所で、知らない時に、知らないプロセスで生まれたのです。
 この説は、真実かもしれませんが、疑問を先送りにすることに過ぎず、科学的に生命の起源を解明するものではありません。
 では、この説をどうすればいいのでしょうか。まず、パンスパーミア説は否定も肯定もできない説として、とりあえず保留にしておくのが賢明ではないでしょうか。科学的に議論できる地球上での生命起源を俎上にすべきでしょう。地球上で生命ができないかを科学的にしっかりと考えていきます。そして、どうしても地球上で生命は生まれそうにないとき、パンスパーミア説が取り上げるべき仮説として議論されるべきでしょう。

・パンスパーミア説・
パンスパーミア説はまったく意表をついたような考えです。
もともとは、生命の化学組成にはモリブデン(Mo)という成分が多く、
このモリブデンの多さは、地球の海や大気、
地殻など生命の素材、環境などからは、
そのような条件はでてきませんでした。
地球生命は、モリブデンの多い環境で生まれたと考えなければなりません。
どう考えてみても、地球では説明できない謎でした。
モリブデンの多い環境として、地球以外の場所を想定しなければなりません。
そこから生物を何とか運んでくるという考えです。
その後モリブデンの多いのは、測定ミスであることが判明しました。
しかし、パンスパーミア説は残って議論されています。
生命誕生については、いろいろな説がありますが、
パンスパーミア説は、特別変わっていまが、どうも魅力があるようです。
他の説は地球内での出来事ですから、たとえ過去のことであっても、
なんとか検証しようとアイディアが振り絞られています。
そのアイディアは試料や実験で検証することで、
もっともらしさを高めていきます。
パンスパーミア説は、科学的追及を拒むようなようなところがあります。
それでも、科学者は知恵を絞ってこの謎に取り組んでいます。

・温泉・
今年の北海道は1月1日には天気がよく暖かかったのですが、
それ以外は、あまりいい天気ではありませんでした。
我が家では今年の正月は自宅でのんびりとしていました。
我が家では毎年、正月明けに私の調査を兼ねて旅行をしていたのですが、
昨年はみんな体調不良だったので、
大事をとって、自宅でおとなしくしていることにしました。
しかし、12月下旬になって、体調がよくなってきたので、
暮れに割安の温泉旅館を申し込みました。
温水プールもあり、温泉もあるので、
今日から一泊してのんびりとしてこようと思います。