2025年2月6日木曜日

2_222 20億年前からの生物 1:生物の寿命

 まず生物の寿命について考えていきます。人間や動物などを基準にすると、寿命というは当たり前の概念です。しかし、多様な生物に寿命という概念をあてはめようすると、一筋縄ではいかないことがわかってきます。


 生物として、どれくらい生きられるのでしょうか。一個体として、寿命はどれくらいあるのでしょうか。生物種ごとによっても、同じ種でも置かれている環境や条件によって、寿命の長さは異なってくるはずです。
 人類でも、その寿命は大きく変化してきました。幸若舞の「敦盛」(あつもり)では「人間五十年、下天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり」とうたわれています。当時、50年ほどが日本人の寿命だと考えられていました。ところが、厚生労働省の2023年の簡易生命表によりますと、日本人の平均寿命は、男性が81歳、女性が87歳となっています。日本では、「人生100年時代」といわれるようになりましたが、まだまだ100年には及びませんが、80歳以上となり50歳よりは大幅に伸びています。
 人類の寿命より長い哺乳類もたくさんいます。体の大きなゾウやクジラは長寿命で知られていますが、体の小さいネズミなどは短くなっています。一説によると、一生の心臓の鼓動数は、それぞれの生物種において大差がないと考えれるようです。ただし、人類だけが例外で、鼓動数の割に長生きとなるようです。
 哺乳類でない動物であれば、ゾウガメやシーラカンス、大型のカニなどは長生きします。昆虫のように1年に満たないものもいます。
 植物でも、数1000年の寿命をもった屋久杉やレバノン杉もある一方、毎年生え変わるヒマワリやアサガオなどもあります。
 微生物の単細胞生物の寿命は、少々ややこしくなります。細胞分裂によって、短期間に増えていきます。一つ個体が2つに分かれていくので、そこには親子関係がなく、個体の寿命という概念の適用が難しくなります。
 中には、現在生活している環境が悪化すると、生物としての活動を低下させエネルギー消費を抑えたり、完全に停止してエネルギーを使わない状態、仮死状態になる生物もいます。植物の種子は、長期間保存しても、条件が整えば発芽して植物としての活動を再開できます。
 そのよう多様なタイプの生物の寿命は、どう見積もればいいのでしょうか。人間や哺乳類などを基準にした寿命という概念は、わかりやすいのですが、多様な生物に広げていくと、判断に迷うものできてきます。

・難しい判断・
今回紹介する一連の論文は、
なかなかおもしろい挑戦だと思います。
しかし、その処理についても、
処理した結果の判断についても、
慎重にならなければなりません。
なぜなら、非常に困難な条件を
いくつもクリアしなければらならないからです。
その判断においても、いくつかも前提を
設ける必要もありそうです。

・大荒れの天気・
今週は校務で2泊3日の出張となりました。
2日間の夜を、地元の魚介類を出してくれる店で
担当者一同で美味しい夕食を摂りました。
ところが、十勝周辺は豪雪となり
交通機関の運休、道路の通行止め
学校の休校などがありました。
それらの地域への校務出張のグループは
大変な状況となりまし。
幸い私たちは順調に校務も帰還もできました。