ある生物だけが生存できる環境が、長く維持されていれば、その生物種は、長い期間生き続けてきたと判定できそうです。そんな環境とは、どのようなものでしょうか。それは、達成できるようなものなのでしょうか。
化石を用いた種の認定と、化石から見積もる生存期間には、どうしても不確かさが混入してきます。では、どのような方法であれば、そこの確実さが増すでしょうか。
こんな条件があったなら、どうでしょうか。
ある時代に誕生した種が、他の種に進化することなく、現在も生きているのなら、その種の継続期間は確実になるのではないでしょうか。例えば、1億万年前の地層があり、そこにある生物が住み着き、同じ環境が保持されれながらも、どの時代にも他の生物の汚染も受けることないとしましょう。その生物種は、1億年間、種が継続してきた期間といえないでしょうか。
同じ環境が保持されている地層とは、どのようなものが考えられるでしょうか。外部から他の生物によって汚染されない状態で、1億年前の地層の中で、生き続けている生物がいればいいはずです。
外から生物が入り込まない状態になっている地層とは、地下深部で固化したまま、外部との物質の出入りが最小限で、その物質には他の生物が入りこまない状態のものになります。
一般に化石が見つかるのは、堆積岩の中です。堆積物中に生物が住み、その堆積物が固化して岩石になったものが、堆積岩です。もし1億年前の堆積物からできている地層があり、地層内に生物いて、現在も生存していれば、生存期間が判定できます。
ただし、外部からの水の出入りがするとなると、水とともに他の生物が入ってくる可能性もあります。そうなると見つけた生物が、どの時代のものかを判定するのが難しくなります。また、分析する研究者の処理でも、汚染には注意が必要になります。
同じ環境で保存され、ある時の生物種が維持されている岩石を入手するのも、そもそもその判定をするのも困難です。
良好な保存状態を持ちうる地層として、マグマが固まった火成岩が考えられます。しかし、マグマ内には生物が住めない環境となります。もともと生物がいない岩石に、なんらかのきっかけで生物が入り込み、その生物種だけが生き続けられる特別な生存環境として維持されたとしたら、困難ですが、上記の条件を達成できそうです。
では、古い時代の地層の中から、昔から生き続けている生物など、本当に発見できるのでしょうか。それにチャレンジした研究があります。
・次々と終わりが・
先日、今年度後期の成績登録が終わりました。
今月下旬には、次年度のシラバスの締切があります。
それもほぼ入力は終わっています。
年度末の重要な校務書類もあったのですが
それも私の担当分は、ほぼ終わりました。
あとは月末にある最終講義の準備となりますが、
概要は終わっているのであとは
内容の推敲とともに予行と要旨の作成となります。
・退職後のテーマ・
先日、退職後の研究テーマについて
整理することにしました。
これまで、南方熊楠やソクラテス、プラトン、デカルトなど、
気になる人物の思想をフォローして
気になるところを少し読んでいました。
それは現在までの研究の
延長線上で進めてきたものです。
今後のテーマも考えていたのですが、
なんのために熊楠や哲学を読むのかを
少し落ち着いて考えていくことにしました。
そのテーマは、どれくらいの規模になり、
どれくらいの期間になるのか、
アウトプットをどうするのかなど
少し整理しながら考えていこうしています。