2026年10月8日木曜日

3_238 付加体の蛇紋岩 2:付加の仕組み

 今回のシリーズで取り上げるのは、付加体の中にある蛇紋岩と呼ばれる岩石の由来です。付加体は、このエッセイでも何度も取り上げていますが、まずはその概要を説明しておきましょう。


 付加体とは、プレートの境界部で、海洋プレートが別のプレート(大陸、島弧、海洋プレートでもいずれでもいい)と沈み込むところに形成されます。大陸プレート、あるいは島弧プレートと海洋プレートなら、海洋プレートの方が密度が大きいために、沈み込んでいきます。海洋プレート同士ならば、古い海洋プレートの方が、海底で冷され、密度も大きくなっているので、新しいプレートの下に沈み込んできます。沈み込まれるプレートにはいろいろな想定ができますが、以下では、沈み込まれるプレートを成熟した島弧としましょう。
 沈み込み起こっているところは、海溝となります。海溝では、海洋プレート本体の大部分は沈み込んでいくのですが、一部の岩石が沈み込まずに剥ぎ取られていきます。海洋プレートの上に堆積した海洋底堆積物(珪質粘土が固まった層状チャート)や、海山の岩石やその周辺のサンゴ礁(石灰岩)、もっと深部の海洋地殻の上部の火山岩(玄武岩、ドレライト、斑レイ岩)なども、剥ぎ取られることがあります。
 剥ぎ取られた岩石は、沈み込まれたプレート側(大陸、島弧、新しい海洋地殻)に、押し付けられています。プレートが運動し、沈み込みが続く限り、この現象は継続していきます。このような沈み込まれたプレート側に加わっていく堆積物を付加体といいます。
 沈み込まれたプレートが島弧や大陸であったら、陸地で侵食され、海に運搬された土砂からなる堆積物も海溝付近まで達します。このような陸源の堆積物からできた地層をタービダイト層と呼びます。その堆積物も付加体に追加されていきます。大陸や島弧のプレートに沈み込みが起こると、付加体が大量に形成されていきます。
 付加する前の海洋プレートは、上から順番に陸源砕屑物、層状チャート、海洋地殻、マントルからなる岩石の並びができます。そのような地層の並びを海洋プレート層序といいます。この海洋プレート層序が、島弧側に付加していくことになります。
 浅いところで剥ぎ取られた地層は、島弧プレートに押し付けられ、海側へと積み重なっていきます。剥ぎ取られた地層は、もともとの層序が断層で切れて斜めに陸にくっついていきます。付加が継続していくと、断面がくさび型をした堆積物の集まり(付加プリズム)になっていきます。付加プリズムが、次々と海側に成長していきます。
 さらに、海洋プレートが島弧プレートの下に沈み込んでからも、剥ぎ取られることもあります。その時、逆断層によってスライス状に切り取られて、島弧プレートの底に、下から押し付けられていく現象が起こります。これを、底付け付加(アンダープレーティング)と呼びます。底付け付加が起きると、付加体の下に新たに二重構造(デュープレックス構造)付加体が形成されていきます。
 沈み込みが形成されていくと、古い付加体が陸に押し上げられていき、陸地に顔を出すことになっていきます。日本列島が複雑な島弧になっているのは、過去の古い付加体から、現在進行中の付加体まで、何度も繰り返し島弧形成が起こる場です。付加体の成長は海側に島弧(大陸)地殻が成長していくことを意味します。
 日本列島では、いろいろな時代の付加体を観察することができ、地の利があります。

・帰省・
このエッセイは、京都に帰省、直後なので
予約配信しています。
京都はオーバツーリズムがいわれ久しいです。
交通手段が常に混んでいます。
移動には、路線を選ぶ必要があります。
食事をする場所も注意しないと
高価な店も多いので、
庶民的なところを探す必要があります。
昨年の帰省でも、それらで苦労しました。
今回も苦労しそうです。

・術後の回復・
先日、術後の回復治療を終えました。
治療直後から1、2日は不調でしたが、
3、4日したら体調がもどってきました。
2ヶ月ぶりに体調が戻りつつあります。
おおかげで、京都への帰省もなんとかできます。
ただし2ヶ月も安静にしていたので
体力や筋力が明らかに落ちています。
帰省中は急に体力を使うことになるので、
無理をしないようにしたいと思います。