全球凍結に関する研究の精度が高くなってくると、一度ではなく、二度の氷期があったことがわかってきました。また、原生代前期にも大規模な氷期があったかもしれないこともわかってきました。
全球凍結の時期は、地質学的証拠から、7億から6億年前の間におこっていました。地質時代としては、原生代後期のクライオジェニアン(Cryogenian 約7億2000万〜6億3500万年前)と呼ばれる時期でした。この時期には、超大陸ロディニアが赤道付近に広がっており、海がそれ以外の極地まで広がっていました。そして、超大陸が分裂をしていくという特別な状態にありました。そんな時、全球凍結が起こりました。
全球凍結の研究が進んていくと、年代測定の技術の進歩で年代分解能が上がってきたことで、この時期に、全球凍結が2回起こっていたことがわかってきました。最初はスターティアン氷期(Sturtian)で、後はマリノアン氷期(Marinoan)と名付けられています。
スターティアン氷期は、7億1700万から6億6000万年前に起こった、非常に規模な氷河期だと考えられています。マリノアン氷期は、6億5000万から6億3500万年前で、こちらの全球凍結は確実性が高いと考えられています。
そして、もうひとつ、もっと古い時代にも、全球凍結があったあったのではないかと考えられています。それは、原生代前期の24億4000万から23億年前に起こった、ヒューロニアン氷期と呼ばれています。
20世紀初期に、カナダ(オンタリオ州周辺)の地層の研究で、氷河性堆積物(氷堆積物、モレーン様堆積、氷成砕屑など)や氷河に伴う層序などが発見され、大規模な氷期があったと考えられました。その後、1970年代までには、氷河性堆積物が、カナダだけでなく南アフリカや西オーストラリアなどでも発見されたことから、広域に分布することが明らかになり、「原生代前期の大規模氷期」としてヒューロニアン氷期が提唱されてきました。
1980年代には、ジルコン年代やより詳細な層序の研究が進み、少なくとも3回の氷期が繰り返されたと考えられるようになってきました。さらに、この時期以前までは、二酸化炭素が主となっていた大気から、急激に酸素が増える出来事(大酸化事変:GOE Great Oxidation Event)が起こっていました。そのような大規模な環境改変が、冷却のきっかけのひとつとなったと考えられました。
21世紀になるとGOEと氷期の関連が詳しく調べられてきました。関連は強くあったようなのですが、それだけが原因でなく、大陸配置、火山活動、海洋循環などが複合的に関与していたと考えられるようになってきました。現状では、完全な全球凍結であったかは議論中です。局所的か半全球くらいの氷床の広がりであったという証拠もあるようで、未解決です。
シリーズで全球凍結に関する研究を見てきました。現在の地球を調べる斉一説では、説明できない出来事が、過去には起こっていることがわかってきました。地質学では、ある時代の地層が証拠として存在するために、斉一説にとらわれることなく、詳細に調べていくことができます。それが過去の実物を対象とする学問の強みです、ただし、証拠がない時代や地域については、検証不能です。
・未踏の領域・
1837年にアガシーが氷河期を提唱して、
190年ほどしか経過していません。
そこから、氷河期と間氷期の繰り返し、
また現在の氷期を遥かに越える全球凍結、
そしてその繰り返し、
さらに20億年も前にも起こっていた
全球凍結らしきものまでわかってきました。
地質学は地球の過去を探求してきました。
その探求はまだまだ未踏の領域が
多くありそうです。
・安静中・
9月になりました。
予想以上に、術後の回復が長引いています。
まだ、不調が続いています。
退院後、ウォーキングにて体調を崩して以降、
デスクワークを無理せずみして、
疲れたすぐに横になるようにしています。
2週間は、自宅で安静にしています。
多分体力が落ちているのでしょうね。