2026年4月2日木曜日

5_219 恐竜の卵の殻の年代測定 3:U-Pb年代測定

 今回のシリーズは、恐竜の卵の殻化石で年代測定ができるようになったという報告です。どのような測定方法で、どのような結果がえられたのでしょうか。その紹介していきましょう。


 2025年11月10日付けの「Communications Earth & Environment」誌に、Tucker氏らの共同研究で、
U-Pb calcite age dating of fossil eggshell as an accurate deep time geochronometer
(古い時間への正確な地質時計として、正確な化石の卵の殻のU-Pbによる方解石の年代)
というタイトルで報告されました。この論文では、卵の殻を構成している方解石と呼ばれる鉱物を用いてウラン-鉛による年代測定しています。
 放射性核種としてウランを利用しており、ウラン238(238U)は鉛206(206Pb)へ、ウラン235(235U)は鉛207(207Pb)へと壊変していきます。この2種の崩壊するウランの核種(親核種と呼ばれます)と、できた鉛の核種(娘核種)の同位体比から、年代を求めていく方法です。
 放射性核種が崩壊する時の速度を、半減期(親核種が半分になる時間)と呼びます。238Uは約45億年、235Uは約7億で半分の量になります。これらの値を用いて、年代を算出していきます。2種類の異なった核種を、同時に測定するため、2通りの年代がえられることになります。2つの年代でクロスチェックでき、補正も可能となるため、信頼度も高くなります。
 ウラン-鉛年代測定は、これまで第四紀の卵殻には用いられたことがあったのですが、もっと古い時代には、これまで適用されていませんでした。この報告では、古い時代への適用になるので、精度の確認が必要となります。この論文では、その検証を目的としています。
 論文は、アメリカ合衆国ユタ州中部のシダーマウンテン層(Deep Eddyと呼ばれています)から産出した化石が用いられています。地層中には何層かの火山灰があるので、その層から砕屑性ジルコンを用いて年代測定をしています。マグマで形成されたジルコンなの火山灰の年代を直接示しているはずです。この年代と化石のものを比較検証に利用しています。
 Deep Eddyより50cm下にある火山灰層は、9949.0+5.7/-5.0万年前、70cm上からは9940.1+8.5/-6.6万年前の値が求められました。両火山灰の間にある卵の殻化石の年代は、9470±130/230万年前となりました。化石の年代が、少々若く、年代測定値の誤差を越えていました。ただし、論文では、その誤差は年代値で約5%程度となるため、十分実用可能であると判断しています。
 また、殻化石では、なぜ若い年代がでてきたのかも、検討しています。それは次回としましょう。

・雪解け・
北海道では、3月中旬以降から、
暖かくなり、一気に雪解けが進みました。
風が吹くと、まだまだ寒く感じます。
畑や空き地には雪が残っているので
そこを通る風は冷たくなってきます。
畑の雪解けも一気に進んでいます。

・横浜へ・
来週はじめから、横浜にでかけます。
いつもこの時期に出かけます。
義父のいる施設での面会と
義母の墓参りをするためです。
義兄が車で半日付き合ってくれるので
効率的に巡ることができます。
もう一日は、以前住んでいた街を
いくつか回っていこうと考えています。
懐かしい町並みが残っているでしょうか。
楽しみでもあります。