2012年7月5日木曜日

2_104 大不整合 1:不連続面

科学雑誌ネイチャーに、カンブリア紀の生物の大進化に関する新しい仮説が掲載されました。今回のエッセイでは、その概要を紹介しましょう。まずは、仮説提唱にとって象徴の場となったグランドキャニオンからはじめましょう。

 アメリカ合衆国アリゾナ州のロッキー山脈をぬって流れるコロラド川沿いに、グランドキャニオン国立公園があります。だいぶ昔になりますが、南側(左岸側)から見るポピュラーな観光コースに二度訪れたことがあります。河床まで降りることはなかったのですが、いくつかの観光コースを散策し、ツアーにも参加しました。
 北側(右岸)からコロラド川を眺めるためには、長い距離を走り、ユタ州からいくしかありません。遠いので、一泊してでかけましたが、あまり観光化されていないので、ひなびた感じがして、それなりの味わいがありました。ただし、朝夕はいいのですが、昼間は、谷の北側から眺めることになるので、逆光でみることになります。写真や景色を堪能するには、少々興ざめしてしまいますが。
 今回の話題は、イギリスの2012年4月19日付けのネイチャー(Nature)誌の表紙を飾ったグランドキャニオンからです。表紙となったグランドキャニオンには、大きな不整合が写されています。そして「生命の力(Life Force)」と書かれています。
 そもそも不整合とは、いったいどんなものでしょうか。不整合とは、地層の関係を表す言葉で、「整合」ではないものです。地層は海底にたまった土砂が固まってきたものです。地層が連続的に積み重なったものを「整合」とよびます。不整合は、地層の連続してない、不連続の関係を示す言葉です。
 整合としてたまった地層が、大地の作用によって盛り上がり、陸になることがあります。陸に上った地層には、堆積作用はなくなり、こんどは浸食作用を受けるようになります。浸食によって地層は削られ、浸食の状況によって、不規則な凹凸(山や谷など)ができます。その後、陸にあった地層が、大地の営みによって沈降して海になることがあります。すると、削られた地層の上に新しい時代の地層が、再度堆積することになります。
 このような履歴をもつ地層の境界は、物質的にも不連続で、時間的にも不連続となります。この不連続面を不整合と呼んでいます。年代のギャップが大きいほど、不整合の規模は大きくなります。
 不整合のなかでも、グランドキャニオンでみられる不整合は、「大不整合(Great Unconformity)」と呼ばれて、特別な扱いを受けています。その意味するところは、次回としましょう。

・グランドキャニオン・
5億4200万年前がカンブリア紀の始まりです。
その前後にGreat Unconformity(大不整合)が形成されます。
グランドキャニオンだけの話であれば、
局所的、地域的な話になるのですが、
どうもそうではなく、全地球的な事件になりそうです。
残念ながら今回の大不整合は、
日本ではみることのできない現象です。
日本では、古生代の地層は断片的にしか見つかりません。
アメリカ大陸こそが、今回の事件解明の場として
ふさわしいところとなります。
私は、以前にいったグランドキャニオンを思い出しながら
今回紹介する報告を見ました。

・キャンプ・
はや、7月です。
北海道も夏らしくなって来ました。
曇や雨の日は蒸し暑い日もあります。
次男の小学校では、今週にキャンプがあります。
テントを張り、夕食を自炊して、
夜にはキャンプファイアをします。
グループごとにテントで寝ます。
翌日は昼前に帰宅となります。
親も手伝いにでることになります。
家内は夜の読み聞かせにいくようです。
夜9時半からの行事への参加です。
我が家の朝型の生活とは違っていますが、
まあ特別な日だから、子どもたちは、
興奮してなかなか寝付けないようですが。