スターチアン氷河期の開始と終了が、二酸化炭素の増減との関係がシミュレーションされました。二酸化炭素の供給源としては、中央海嶺で起こる火山活動が考えられました。
フーさんたちの「衝突誘導」は、証拠不十分なので、可能性は低いようです。一方、ドゥトキェヴィチさんたちの研究は、地質的な記録から、大陸移動のモデルを作成しました。
このモデルでは、気温変化と関係すると考えられる要因として、超大陸ロディニアの分裂、大陸と海の配置、海洋盆地の年齢、海洋底の深さ、海水準の変動、中央海嶺の火山活動による二酸化炭素の供給程度などを想定しています。それらの要因をもとに、全地球のプレートテクトニクスでシミュレーションをしています。テクトニクスの影響を定量化して、スターチアン氷河期の開始を考えています。
シミュレーションでは、大きく2つのモデルを作成して検討しています。両モデルでは、大陸の沈み込み帯の長さは、スターチアン氷河期のはじまりから終わりま一定のままでした。そのため、スターチアン氷河期への沈み込みの関与はなさそうです。
2つのモデルは、中央海嶺での二酸化酸素の放出のタイミングと程度が異なっています。この違いが大きいようです。
1つ目のモデルは、中央海嶺での二酸化酸素の放出が多く、海洋盆地の体積が小さくなるため、温室効果が大きく、白亜紀後期より温かい状態だと予測されました。これの条件では、大規模な氷河期へとはなりません。
2つ目のモデルでは、中央海嶺での二酸化酸素の放出が少なく、海洋盆地の体積が大きく、低い海面となっていました。中央海嶺からの二酸化炭素の放出量が少なくなったため(9Mt/年)、スターチアン氷河期の契機となると考えられました。
スターチアン氷河期の終了は、氷河期の状態が継続することで、大気中の二酸化炭素が徐々にですが蓄積していきます。ロディニアの分裂に伴う激しい火山活動(フランクリン大規模火成岩区と呼ばれています)も加わることで、二酸化炭素も供給されていきます。
そこに、ケイ酸塩の風化の減少の組み合わせがあったと考えられます。ケイ酸塩鉱物が水中や大気中で風化するとき、二酸化炭素と反応して炭酸塩として固定されていきます。ケイ酸塩の風化が減少すると、大気中の二酸化炭素の消費量が減り、溜まりやすくなります。
これまでも、スターチアン氷河期の契機も終了も、二酸化炭素が重要な要因であるとは予測されていました。しかし、シミュレーションによって、氷河期への契機は、温暖化のための二酸化炭素の供給の低下で、氷河期の終了は、大気中への二酸化炭素の蓄積によるものと、示されてことになります。二酸化炭素の由来が、定量的な可能性が示されたことになりました。
スノーボールアースに関しては、いろいろな研究が進められていますが、まだまだ可能性の追求の段階にあるようです。
・初夏から夏へ・
北海道は初夏から夏になってきました。
朝、歩いてくるときには、
春から聞こえているヒバリの鳴き声に加えて
カッコーの鳴き声が加わりました。
昼間にはエゾハルゼミが騒がしく鳴きます。
5月のライラックまつりから
6月はじめのYOSAKOIへと移りました。
我が大学のチームも入賞していました。
YOSAKOIが終わると、
北海道もいよいよ夏になります。
・沖縄へ・
先週まで、沖縄に行っていました。
同じホテルで5泊7日の短期滞在しました。
沖縄は梅雨で、旅行者が比較的少ないはずなので
この時期を選びました。
到着した日は、激しい雨で、
帰る前日からは蒸し暑くなりました。
しかし、この時期には珍しく
滞在中は、爽やかな日々となっていました。
天気に恵まれて
旅行を楽しむことができました。