2024年12月12日木曜日

3_227 外核のドーナツ 3:トーラスの意味

 外核にトーラス状の構造があることが、地震波のコーダ波の解析からわかってきました。ではこのトーラス状構造は、どのようなものからできていて、なぜできてきたのでしょうか。


 前回は、地震波の実体波の後に来るコーダ波と呼ばれるものがあることを説明しました。そのコーダ波を利用して、馬らは外核の詳細な構造を調べていきました。
 地震波のコーダ波を観測から、外核を地球の極地と赤道付近で比較していきました。その結果、極地に近い場所で検出された地震波よりも、赤道近くの地震波よりも進みが遅くなっていました。
 地震波の遅い領域は、外核の中でもマントルの境界に近い赤道に沿った領域で、トーラス(ドーナツ)状に、地震波の進みが遅い領域(以下新構造)が存在しいました。トーラスは、マントルとの境界から深度数百kmほどのサイズがありそうだとわかってきました。
 外核は液体で、その成分は金属鉄とニッケルを主成分としていますが、それだけでは地震波速度が説明できません。少量の軽元素(例えば、水素、ケイ素、酸素などが候補とされています)も含まれていなければならないと考えれられています。今回の報告のモデルによると、2%ほど遅いことになりますでの、このような軽元素が多くなれば、地震波速度が遅くなっていくので、軽元素の量と分布が明らかにできるのではと考えられています。
 外核の赤道付近の外側に、不均質な領域がトーラス状にあることになります。もしトーラス構造が、軽元素の分布の違いによるものであれば、外核内の対流で説明できる可能性も指摘されています。
 外核は深部ほど温度が高く、マントルに近い部分は低温になっています。温度差ができれば、液体なので対流が生じます。軽元素を多く含んだ密度の小さい部分があれば、密度が小さいので選択的に上昇流に取り込まれやすくなります。さらに、軽い成分の流れは、地球の自転の影響も受けて、赤道にそった上部に浮かんでいくと考えられます。長い時間がたって、軽い物質が集まってトーラス状になったと推定されます。
 外核の金属鉄が流動すれば、電流が発生し、磁場も起こります。この作用が連続して起こっていれば、核全体が地磁気を持って、地磁気となっていくと考えられます。これを地球ダイナモ説と呼ばれているものです。ダイナモに軽元素の多い部分が関与するようなことあれば、地磁気にその影響が出るかもしれません。そうなると、地磁気の変化でもトーラスの存在が観測できるかもしれません。

・冬が深まる・
週末に冬型になり
かなりの雪が降りました。
激しい降りのときは風も強く、
わが町では積雪量はそれほど多くはなリませんでした。
幸い、除雪が入るほどではありませんでした。
日に日に冬が深まり、
これからの降雪、根雪となっていきそうです。

・まさに師走・
12月も忙しくなっています。
私用ででかけることがも多くなり、
校務も連続してあります。
その上、校務で校外にでかけるものもあり、
その分、さらに時間が取られて忙しくなくなります。
まさに師走となっています。
幸い次年度の私用が、かなり減ったので
来年は少し落ち着けるようです。
多分。