2025年11月6日木曜日

4_200 伏見:地下水の恵み

 先日の帰省したとき、幼少の頃の思い出がある伏見を訪れました。伏見は造り酒屋で有名です。伏見で、なぜ酒造りが盛んになったか、地質学的理由があることを紹介していきましょう。


 10月下旬に帰省しとき、伏見を訪れました。幼い頃から馴染みがある町です。生まれた家から、もっとも近い「都会」だったので、親に連れられて、時々でかけていました。親にも伏見は、馴染みのある町でした。
 伏見は、京都盆地のやや南側に位置していて、南側にも盆地が続きます。北から流れてくる桂川、東から流れてくる宇治川、南から流れてくる木津川が合流して西に流れていく淀川になります。盆地の内に集まってきた河川を、西に流す地形に伏見があります。
 京都が盆地となっているのは、大きな地質学的な運動によるものです。フィリピン海プレートが沈み込んでいく時、ユーラシアプレートが推されて圧力がかかります。圧縮により、ユーラシアプレート側に断層が並行してできます。
 京都盆地では、西側には堅原断層や光明寺断層などの複数の西山断層帯ができ、東側には花折断層から桃山断層ができています。断層の外側が持ち上げられて、東と西側に南北に伸びる山並みができています。2つの山並みの間に、京都盆地ができています。断層運動は、第三紀末からはじまり、フィリピン海プレートが沈み込み中なので、現在も継続中です。大きな地質学的変動による断層でできたものを、構造盆地といいます。
 山地から流れる河川が盆地に入り込んで、水がたまり、湖ができます。京都では、この湖は「古琵琶湖」と呼ばれています。堆積物の分布から、現在の伊賀あたりにできてから、拡大と縮小を繰り返しながら北上し、京都盆地を形成して、現在の琵琶湖まで移動しました。これは、構造盆地の位置が、時間経過とともに移動していったことになります。
 盆地には、周辺に山並みあり、多数の河川が流れてくるため、堆積物がたまっていきます。200万年前にたまった地層は、大阪層群と呼ばれています。多くは淡水でたまったものなのですが、一部に海成の地層があることから、海が入ってきたことがわかっています。
 盆地の中で河川が集まっているところが伏見に当たり、地下水が豊富にでるところです。また、京都盆地の東の桃山や東山などの山地は、花崗岩からできています。花崗岩にはカリウムやカルシウムなどを多く含み、地下水にはそれらの成分が溶け込み中硬水となり、酒造りに適したものになります。伏見は、地質学的背景から酒造りに適した水が大量に手に入るため、醸造業に適した地となっていました。
 伏見は、稲荷神社だけでなく、造り酒屋が非常に有名で、観光客も多くきています。駅近くにある商店街は、地元の人を中心で賑わっていましたが、のんびりと散策できました。観光地から少し離れているので、思ったより観光客が少ないようです。ある店に入っておばさんと話していたら、造り酒屋への通り道でもあるので、それなりには外国人観光客も多数きているのとのことでした。

・幼少の思い出・
伏見には幼い頃の思い出あります。
父に連れられて訪れたのが伏見でした。
冬場、伏見で住み込みで働いていました。
父には、伏見には馴染みがり、
小さい私を連れて行ってくてのでしょう。
もうひとつは、叔母が伏見に暮らしていました。
そこに何度か訪れた記憶があります。
そんな古い記憶から、伏見を懐かしく思えます。

・紅葉・
北海道は秋が深まっています。
紅葉もだいぶ進み、もうそろそろ終わりそうです。
先日の爆弾低気圧で、
紅葉した葉がかなり散ってしまいました。
でも木によってまだ紅葉は残っています。
紅葉が残っているうち、
見どころに見にいこうと考えています。