2013年5月30日木曜日

5_111 地球型惑星 4:地球型惑星

 ハビタブルゾーンでみつかった3つの惑星についての紹介します。そのうち2つの惑星は、同じ恒星系から見つかったものです太陽系外惑星の発見から、どんな可能性が描けるのでしょうか。

 前回は、突然入ってきた宇宙望遠鏡ケプラーの故障のニュースを、急遽紹介しました。今回は、いよいよ宇宙望遠鏡ケプラーが発見したハビタブルゾーンにある地球型惑星の説明をしていきます。
 ふたつは「こと座」の方向に1200光年離れたケプラー62で、残りのひとつは「はくちょう座」の方向に2700光年離れたケプラー69と命名されている恒星系で発見されました。ハビタブルゾーンにある地球型惑星は、ケプラー62から62eと62fの二つ、ケプラー69から69cの一つでした。
 ところで、恒星の名前は、探査のミッションや望遠鏡の名と、発見された順番を組み合わせてつけられることが多いようです。ですから、「ケプラー62」とは宇宙望遠鏡ケプラーが、62番目に発見したものであることを意味します。
 恒星の番号の次のアルファベットが惑星を意味します。太陽系外惑星の命名に関しては、正式な定めはありませんが、小文字のbからはじまるアルファベットをつけられます。bからはじまるのは、主星(恒星)をAをつけて表すためです。主星が二つ以上の恒星からなる(連星、伴星)であれば、A、B、C・・・としていきます。主星Aの惑星には、発見順に、Ab、Ac、Ad・・・とつけていきますが、主星が一個(A)だけの場合、Aは省略されて表します。ケプラーの発見したものにも、この方法が適用されています。62eとは、ケプラーが62番目に発見した恒星で、4番目に発見された惑星だということです。
 さて、惑星についてです。
 62eは、岩石からできた惑星で、地球の約1.6倍の大きさがあり、122日で恒星(ケプラー62)を回っています。62fは、62eより外の軌道を267日で回っており、地球の大きさの1.4倍の大きさです。69cは、地球の1.7倍の大きさで242日で回っています。
 69cは、どのような物質でできているかは不明ですが、太陽系の金星の公転周期が似ています。他の2つの惑星は、岩石からできていることがわかっています。
 地球では、ハビタブルゾーンの3つの惑星のうち1つに液体の水があり(地球)、水の痕跡を見つかっています(火星)。ですから、ハビタブルゾーンで、地球に似たサイズで表面が岩石の天体(地球型惑星)があれば、期待がわいてきます。もちろん、海の存在、そして生命の存在への期待です。
 今回発見された惑星は、1200光年や2700光年も離れているので、生命がいたとして探査ができるでしょうか。なかなか難しいかもしれませんが、海の有無なら今後、観測可能かもしれません。もし、知的生命がいて通信技術をもっていれば、信号を発信、あるいは無意識な電波の放出をおこなっているかもしれません。その探知ができるかもしれません。そんな期待です。
 ただし、その知的生命の痕跡は、1200年前の信号だということに注意が必要です。1200年前といえば、地球では東ローマ帝国や唐があった時代で、日本では平安時代です。それほどの時間差がある情報が今届くことになります。今の地球からの電波の情報を、今から1200年後の地球人類はどうみるでしょうか。過去から届いた情報を、現在と同一のレベルで考えるのは注意が必要です。それほどの隔たりではないでしょう。第二の生命の星の可能性は、そんな過去をも探ることでもあります。

・快晴・
天気の良い日がまだまだ少ないですが
すこしずつ晴天の日が表れるように成りました。
たまの快晴は非常に心地よいものです。
やはり北国の春の青空は
なかなか清々しいものです。
今年は天候が不順でなかなか晴れが少ないのですが、
快晴は希少価値、ありがたみがあります。

・校務・
今週は校務がいろいろあり忙しいので、
このエッセイも早めに書いて
予約送信しています。
発行の前日も日高、三石に日帰りしています。
多分、疲れていると思います。
この日の私の担当の講義は、休講になりました。
しかし、日々の講義も校務も待ったなしで続きます。