2026年1月15日木曜日

3_228 大絶滅を起こした隕石 1:斉一説

 恐竜絶滅が隕石の衝突によるものというのは、多くの人が知っています。ところが、その隕石は少々異なった性質をもっていることがわかってきました。隕石の性質が、どのようなものだったのかを紹介していきます。


 このシリーズでは、恐竜を大絶滅に至らせた隕石の種類に関する論文を紹介していきます。ただし、まず、恐竜大絶滅が隕石衝突によるものだという説に至るまでの、いろいろな論争を紹介しながら、説明していくことにします。
 中生代白亜紀と新生代の古第三紀の境界は、生物の大絶滅によって区分されています。K-Pg境界と略されて呼ばれています。時代境界は、両側の時代名の略号を用いて示されます。Pgは英語の古第三紀(Paleogene)の略号です。白亜紀(Cretaceous)は、CではなくKとなっているのは、Cは石炭紀(Carboniferous)の略号としてすでに用いられているので、ドイツ語のKreidezeitからKが使われています。
 さて、K-Pg境界では、恐竜の大絶滅は有名ですが、それ以外の生物種も同様に大絶滅しています。その原因となったが、隕石衝突という事件であることは、多くの人が知るようになりました。大絶滅を起こすのですから、隕石衝突の規模が、いかに大きかったのかが想像されます。
 K-Pg境界の隕石衝突が、はじめて科学的に確定された大絶滅の原因になります。それ以前は、K-Pg境界の大絶滅や他の時代の大絶滅でも、これという定説がありませんでした。いろいろな説があり、地球内部からの現象(巨大火山噴火、プレート運動など)や、地球環境の変化(気候変動など)、激しい生物同士の生存競争のような、現在でも起こりうる自然現象で説明していくことになっていました。
 地球内で起こる自然現象による説明は、「斉一説」と呼ばれる考え方で、現在の科学でも重視されているものです。斉一説が、科学のいろいろな分野で利用されるようになると、生物の進化、新種の出現や大絶滅など、化石としてみられる種の変化は、地球内で起こる現象で、説明することになっていました。また、各種の地層形成や地層変化、火山活動なども、現在みられる自然現象の繰り返しや蓄積でできると考えれれるようになってきました。
 ところが、隕石は地球外に由来するもので、その衝突は偶然に起こる現象になります。隕石衝突による大絶滅は、天変地異によることになり、激変説と呼ばれるものです。原因としては起こりえますが、不定期に突然起こるものです。激変説は、斉一説に対抗する説になります。
 激変説と斉一説は、近世ヨーロッパで激しい論争を巻き起こしました。その論争を次回から紹介していきましょう。

・科学史・
現在、科学と宗教に関する論文をまとめています。
激変説と斉一説の論争は
近世のヨーロッパの科学史においては
重要なものになります。
ですから、このシリーズでも、
科学史の内容に触れながら
隕石の性質に関する
論文の紹介もしていくことにしました。

・嵐・
週末から祝日にかけて、
北海道は大荒れとなりました。
金曜日から土曜日の午前中までは暖かく、
非常に珍しいのですが雨が降りました。
日曜日の早朝も小雨で
道路の氷が濡れてツルツルになっており
雨で溶けて水たまりになっていました。
いったん自宅をでたのですが、
危なくて歩けず、大学にでるのを断念しました。
日曜日の昼にはいったん晴れたのですが、
午後からは一転、雪になりました。
月曜日には嵐となり、降雪も激しく、
あちこちに吹き溜まりができていました。
雪が深いので長靴を履いてきたのですが、
大学に着いた時には、
長靴の中まで雪が入り込んでいました。
大変な思いをしました。
ところが昼にはおさまってきました。
激しく変化する天気でした。