アスガルド古細菌で培養に成功したMK-D1は、他の生物と密接な共生をしており、特異な形態変化をしていました。そこから、古細菌から真核生物が進化してきたのではないか、と考えられるようになってきました。
環境DNA解析で、古細菌にも、ロキ古細菌(Loki archaeota)などの新しいタイプの古細菌が、多数見つかってきました。それらを特異な生物群をアスガルド古細菌と呼ぶことにしました。
そららの実態は不明でした。実態を知るには、目的の種の個体だけを集めて(単離といいます)、その性質やDNAを調べていかなければなりません。ところが、古細菌などの微生物では、他の微生物と共生しているものも多く、単離が難しいものが多く、詳しく調べることができませんでした。
2020年に海洋研究開発機構(JAMSTEC)の井町寛之さんたちの研究グループが、培養に成功しました。2020年のNature誌に、
Isolation of an archaeon at the prokaryote–eukaryote interface.
(原核生物-真核生生物の境界の古細菌の単離)
として報告されました。その概要は、このエッセイの「2_196 LUCA 5:渾身のMK-D1」(2021.08.05)で紹介したことがありました。再度、概要を紹介しておきましょう。
2006年、紀伊半島沖の2500メートルの海底から採取した「アスガルド古細菌」の一種を、井町さんたちは、培養に挑戦していました。ひとつの種だけでの培養はできず、共生させたままの状態で他の種の減らして培養(共濃縮培養)をしていきました。そして、なんと12年以上の歳月をかけて、分離することに成功しました。
培養された古細菌はMK-D1と命名されました。培養によって、MK-D1の形態の明らかにかってきました。増殖しているときは、単独の球やそれらが集まった塊をつくっていました。増殖が終わると、触手のような長い突起をつくり、細胞外に小胞を放出していました。
また、MK-D1は、メタン生成バクテリアや硫酸還元バクテリア(真正細菌)と共生していました。MK-D1は、自身でつくれないアミノ酸を硫酸還元バクテリアやメタン生成古細菌がつくったものを利用していました。硫酸還元バクテリアやメタン生成古細菌は、MK-D1がつくった水素を受け取って利用していました。
MK-D1は、真核生物に近いことがわかっていたので、井町さんたちは、観察された形態の変化と共生関係から、進化モデル(Entangle-Engulf-Endogenize:E3モデルと略されています)を提唱しました。
E3モデルでは、あるアスガルド古細菌が、酸素を代謝し栄養をつくれるバクテリアを取り込んで共生をはじめたと考えました。そのバクテリアを長い突起で巻き込み、のみ込み、内部で発達させる、というモデルです。その間、バクテリアと共生しながら、バクテリアを取り込んで一体化していきます。取り込まれたバクテリアは酸素を代謝し栄養をつくるミトコンドリアとなりました。そして、真核生物になったというモデルです。
アスガルド古細菌は真核生物へと進化する前段階で、MK-D1は、その途上の過程をいまだに留まっていると考えました。ただし、これはMK-D1という一種のみでの結果からの推定なので、他のアスガルド古細菌でも検証していく必要があります。
・雑草との戦い・
今年から、妻とともに家のメインテナンスに
力を入れることになりました。
夏は雑草との戦いになります。
以前は妻が一人でやっていたのですが、
大変なので、すべてアスファルトにして
雑草を生えないように対処しました。
ところが、アスファルトを割って
スギナが次々と生えてきています。
新しくはったアスファルトの至るところで
何度も対処したことで、
だいぶ抑えることことができました。
ところが古いアスファルトには
長年生えていたスギナが、
何度抜いても、除草剤をまいても生えてきます。
繰り返し戦うしかないのでしょうね。
・快適な夏空・
6月の北海道は涼しいようでした。
7月になるとだいぶ夏らしくなってきましたが、
昨年の暑さと比べると
今年はまだまだ快適な北海道の夏の状態です。
先日、近所の大学の大学祭に出かけました。
昨年は暑くて、エアコンのある室内へ避難しました。
今年は、外にあった模擬店やキッチンカー
行事などに参加しながらも
快適に過ごせました。
これからは暑くなっていくのでしょうが、
今は快適さを味わっていましょう