2021年1月21日木曜日

2_188 恐竜の新知見 3:恐竜と鳥類

 白亜紀末の隕石の衝突によって、恐竜の仲間の大部分は絶滅しました。しかし、鳥類は、大絶滅を生き延びてきました。恐竜の新知見の2つ目の話題は、鳥類への進化についてです。


 近年、恐竜の化石の発見に伴って新しい知見も増えてきたので、恐竜類にも多様性が大きいことがわかってきました。恐竜と鳥類の関係を見ていきましょう。

 鳥類は、爬虫類の祖先(恐竜の仲間)から進化してきたと考えられます。しかし、現在生きている爬虫類と比べて、翼をもっていることが一番の違いですが、他にも羽毛を持ち、恒温性を持っていることなども、大きな違いとなります。しかし、新しい化石の発見で、そのような違いがあまりないことがわかってきました。

 以前から、恐竜の仲間には翼竜の化石が見つかっており、空を飛ぶ恐竜がいたことは知られていました。ただし、翼竜の翼は、羽毛の生えた羽ではなく、膜でした。膜の翼で飛ぶ恐竜だと考えられていました。ですから、鳥類とは、直接、結びつかないと見なされていました。哺乳類でも空を飛べるコウモリと位置づけのようなものです。収斂進化と呼ばれるものです。

 他にも始祖鳥と呼ばれる化石が見つかっていました。羽毛の生えた羽があり、飛ぶ能力をもっていたと考えられました。名前のように、鳥類の特徴をもっていたので、鳥の祖先に当たると考えられていましたが、始祖鳥と鳥類の関係については、多くの議論もありました。羽が偽物説まででてきました。

 新しい恐竜化石の発見があったり、研究に大きな進展があると、恐竜の認識が大きく変わることがあります。1990年代には、恐竜化石から、羽毛の生えているものが発見されました。恐竜にも毛が生えていたことも、化石の証拠からわかってきました。恐竜に羽毛や毛があったことは、確かになってきました。

 恐竜に羽毛や毛があるということは、体を寒さをから守る必要があるということです。そして寒いとき、寒冷地でも通常の動きができたということになります。恐竜には恒温性をもったタイプもいたのではないかということが、いくつかの根拠からわかってきました。これは現在生きている爬虫類にはみられない特徴でした。

 例えば、極地(北極圏)での恐竜の化石の発見があります。白亜紀は温かい時代であったとされています。しかし、極地では冬になると降雪もあります。しかしなんといっても、冬には一日、太陽が登らない「極夜」となります。冬は、変温動物にとては、非常に厳しい環境となります。もちろん長期間、氷点下になることもあるでしょう。そこに恐竜が定住していて、子育てをしていたことが、化石からわかってきました。変温性だと、極地で越冬をすることができないので、傍証ですが、恒温性があったと推定されています。

 恐竜の仲間にも羽毛や翼、恒温性があったとすれば、恐竜と鳥類はそんなにかけ離れたグループではなさそうです。絶滅前から、鳥類の仲間がいたとすれば、絶滅前に恐竜から鳥類が進化していたことになります。では、どのように進化したのでしょうか。次回としましょう。


・共通テスト・

センター試験は長年続けられてきたのですが、

問題点もあり、いろいろ議論されました。

英語の業者試験の導入や記述式などの導入も議論されましたが、

これまでのセンター試験の形式を踏襲すること落ち着きました。

問うべき能力を変更しておこなわれました。

そんな、はじめての大学入学共通テストも終わりました。

我が大学も会場になっていて、全教職員で対応しました。

コロナ対策でいろいろ配慮がありましたが、

大きなトラブルもなく、終えることができました。

稚内の会場では、初日が吹雪で実施ができなかったことや

マスクの着用でのトラブルもニュースになりました。

当事者は大変だったこととだと思いますが、

とりあえずは、初回が終わりました。


・緊急事態宣言・

共通テストが終わりましたが、

各大学での入試が本格的にはじまります。

COVID-19の方も猛威を奮っています。

11の都府県で2月7日まで緊急事態宣言が発出されました。

北海道も、独自に集中対策期間として2月15日まで対応しています。

出口のみえない状況ですが、2月末ころから、

日本でもワクチンの接種がはじまりそうですが、

市民にまわってくるのは、だいぶ先のようです。

多くの市民がワクチン接種をすれば、

市中感染がおさまる可能性が高くなります。

期待したいですが、どうなるでしょうかね。