このエッセイでは、何度も新生代の年代区分について取り上げました。第四紀や第三紀の年代区分は、廃止や復活などで混乱し議論がされている状態でした。現在では、それらの問題が決着しましたので、紹介していきます。
新生代の時代境界にいろいろな問題があったことは、このエッセイでは何度も紹介しました。一番最近の「1_88 第四紀問題3:境界変化」(2009.12.17)では、第四紀の決着がしたことと、第三紀の日本語の正式名称が未定であることを紹介しました。2010年から2012年にかけて、それらの問題も解決してきました。
まずは、今までの経緯からはじめましょう。
ことの発端は、国際層序委員会(ICSの)意向を受けてまとめられた"A geological time scale 1989"という本で、第四紀(Quaternary)なくすという方針が示されました。そのときは、あまり問題として顕在化してなかったのですが、2005年春に発行された"A Geological Time Scale 2004"では、第四紀(Quaternary)をなくし新第三紀(Neogene、ネオジン)に併合し、第三紀という区分もなくして、古第三紀(Paleogene、パレオジン)と新第三紀にすると決定をしました。それに伴って、第四紀は学術論文では使えないという方針が、強く打ち出されました。
確かに第四紀と第三紀の時代境界は不確かなところがありました。そして、もし第四紀をなくすのではあれば、新生代の下の階層は第三紀だけになり、その下位に古第三紀と新第三紀が位置づくという不自然なものとなります。第四紀がなくると第三紀存在の意味も薄れていきます。そんな理由から第四紀と第三紀を廃止するという方向に進んでいました。
ところが、第四紀の廃止については、国際的、学際的にも大いに議論がわき起こりました。第四紀は、地質学だけでなく、多くの学問分野で定着している術語であり、地質学の分野で廃止をするということは、他の学問分野との整合性がつかなくなります。地質学の関連学会内部でも、いろいろな反対意見がでてきました。
もし、正式に廃止が決定されると、今後、学術論文では使用できないない術語となります。非常に影響の大きな決定でもありました。
議論中は、第四紀の廃止については、ペンディングとなり、使用禁止は一時解除され、公式ではないが使用できるという状態になりました。
最終的に、2009年6月29日のIUGSの理事会は、ICSが提案した第四紀の下限を258万8000年前とすることを承認しました。これによって、第四紀が再定義され、いったん廃止されましたが復活しました。今後の学術論文でも正式名称として使用することができるようになりました。
第三紀は廃止されたままで、新生代は、パレオジンとネオジン、第四紀という3つの区分になったのです。問題は、日本の正式名称をどうするかということは、まだ未定でした。いくつかの考え、意見はでてきたのですが、2010年1月には日本地質学会が正式な日本名称とともに、第四紀が新しくなり、第三紀は廃止されことが報道されました。
時代名称について、次回紹介します。
・最新年代層序表・
第四紀と第三紀に関する日本地質学会のニュース記事は
http://www.geosociety.jp/name/content0057.html
に紹介されています。
そして、すべての時代を含めた新しい時代名称は、
2014年1月改訂版は
http://www.geosociety.jp/name/content0062.html
に公開されています。
今後、日本の正式な学術書や教科書類は
この定義に従って表記されることになります。
ただし、2014年版はICSの2013年1月版国際年代層序表
の日本語版となります。
・電子書籍・
私は、知らなかったのですが、
Elsevierから
”The Geologic Time Scale 2012 2-Volume Set, 1st Edition"
という本がでています。
2分冊になっている本です。
先日、早速注文したのですが、
印刷版も電子版も115.00$となっています。
しかし、よくみるとセットで購入すると、割引があり、
138$となっています。
先日注文して、電子版を早速ダンロードしました。
重くもなく場所も取らないので助かります。
2014年3月6日木曜日
2014年2月27日木曜日
3_127 氷期サイクル 3:大陸配置
氷河期の周期性は、ミランコビッチ・サイクルだけが要因ではありませんでした。現在の大陸配置も重要な役割を果たしていたことが、シミュレーションの結果、わかってきました。
これまで述べてきたように、繰り返される氷河期の原因として、ミランコビッチ・サイクルが重要な役割を果たしていると考えられています。しかし、ミランコビッチ・サイクルは、最近にはじまったものではなく、地球が天体として運動している限り、いつもあったはずのものです。その周期性は変わるかもしれませんが、あったはずです。氷河期のスタートの問題も重要なものですが、おいておきましょう。氷河期の周期性に、今回は焦点を当てて考えています。
地球の気候変動の要因として、他にも大陸配置と大気組成が考えられていました。氷河期の周期性を、大気組成や大陸配置に結びつけることは難しく、その位置づけがよくわかっていませんでした。
地球に温暖化をもたらす二酸化炭素が、周期的に増減するメカニズムは考えにくいものです。大陸の移動速度は年間10cm前後のゆっくりとしたもので、大陸の移動による配置の変化が、周期性を生み出すことも考えられません。
ただし、現在の配置が、氷河期の周期性を生んでいる可能性はあります。大陸の現在の配置は、氷床を考える上で重要な働きをもっていることは想像できます。なぜなら、極地やその周辺に大きな陸地があれば、寒くなると夏も氷や雪がとけず残っています。やがては大きな氷床となります。南極大陸とグリーンランドにある氷床が蓄えている水の量は、海水面を上下させる大きな要因となります。氷床による海水準の変動幅は、130mにも達すると見積もられています。
東京大学大気海洋研究所の阿部彩子さんたちのグループは、氷床-気候モデルによるシミュレーションによって、氷河期の周期性と大陸配置の関係をつきとめました。その結果を要約して紹介しましょう。
シミュレーションによると、ミランコビッチ・サイクルによる日射変化に対して、気候システムが反応していきます。日射量の少しの変化でも、現在の北アメリカ大陸の分布と気候の条件は、大陸の氷床が反応しやすい状態であったそうです。つまり、日射量が少し減っても氷床が広がったり、少し増えても氷床が溶けるという、非常に敏感な反応をする条件をもっているようです。
大気-氷床-大陸の相互作用によって、ミランコビッチ・サイクルの影響を拡大するという条件を持っていたようです。このような関係が、氷河期の周期性を生んだのではないかというのが、阿部さんたちの報告でした。
さらに、大気中の二酸化炭素の量は、氷河期の周期にともなって変動しているのですが、気候変動を増幅させる手助けはできるのでは、それは主要因ではないことも判明しました。
以上のことから、氷河期の周期性は、ミランコビッチ・サイクルと現在大陸の配置によって生み出されたものである、というのが結論になります。将来(もちろん地質学的な時間でみたときですが)、大陸配置が変われば、周期性は消えることもあるでしょう。さらに、過去の氷河期に周期性を考えるときには、大陸配置を考慮しなければならないということになります。
現状の大陸配置はしばらく続きますから、氷河期の周期性も継続することになります。
人類は今後の存続するのであれば、10万年ごとに氷河期の危機を乗り越えなければならないことになります。とりあえず、次の氷河期に、化石燃料は多分残っていなのいでしょう。化石燃料がないとすると、その時人類はどのようなエネルギーを手にしているのでしょうか。そのエネルギーは、持続可能なものでしょうか。そのエネルギーは、氷河期を乗り越えるに足るものでしょうか。少々先のことですが、不安でもあります。将来の叡智に期待することになりそうです。
・想定外・
二酸化炭素が氷河期に大きな影響を及ぼしていないのは
重要なことかもしれません。
直前の氷河期は、7万年前にスタートしたので、
約3万年後には再来する可能性があります。
そのころも大陸配置は大きく変わっていないはずですから、
氷河期が訪れる可能性が大きはずです。
そんなとき、人類はどのように対処するでしょうか。
二酸化炭素を増加させて防ぐのでしょう。
あるいはそのようなことで防げるのでしょうか。
シミュレーション結果が気になります。
そんな先のことより、目前の温暖化の方が深刻でしょうか。
いずれにしても、想定外は避けたいものです。
・2月は短い・
2月は、28日という2、3日の短かさ以上に
短く感じるのは私だけでしょうか。
本当に2月は、あっという間に過ぎ去りました。
大学は入試や学期末、卒業などの作業で
バタバタしているのですが、
例年はそれなりに研究時間がとれました。
しかし、今年は、分掌の関係で
いろいろと校務が多く、
落ち着かない時期となりました。
3月も同様に時間があっという間に
過ぎ去っていきそうです。
仕事の優先順位を考えて
こなしていかなければなりませんね。
これまで述べてきたように、繰り返される氷河期の原因として、ミランコビッチ・サイクルが重要な役割を果たしていると考えられています。しかし、ミランコビッチ・サイクルは、最近にはじまったものではなく、地球が天体として運動している限り、いつもあったはずのものです。その周期性は変わるかもしれませんが、あったはずです。氷河期のスタートの問題も重要なものですが、おいておきましょう。氷河期の周期性に、今回は焦点を当てて考えています。
地球の気候変動の要因として、他にも大陸配置と大気組成が考えられていました。氷河期の周期性を、大気組成や大陸配置に結びつけることは難しく、その位置づけがよくわかっていませんでした。
地球に温暖化をもたらす二酸化炭素が、周期的に増減するメカニズムは考えにくいものです。大陸の移動速度は年間10cm前後のゆっくりとしたもので、大陸の移動による配置の変化が、周期性を生み出すことも考えられません。
ただし、現在の配置が、氷河期の周期性を生んでいる可能性はあります。大陸の現在の配置は、氷床を考える上で重要な働きをもっていることは想像できます。なぜなら、極地やその周辺に大きな陸地があれば、寒くなると夏も氷や雪がとけず残っています。やがては大きな氷床となります。南極大陸とグリーンランドにある氷床が蓄えている水の量は、海水面を上下させる大きな要因となります。氷床による海水準の変動幅は、130mにも達すると見積もられています。
東京大学大気海洋研究所の阿部彩子さんたちのグループは、氷床-気候モデルによるシミュレーションによって、氷河期の周期性と大陸配置の関係をつきとめました。その結果を要約して紹介しましょう。
シミュレーションによると、ミランコビッチ・サイクルによる日射変化に対して、気候システムが反応していきます。日射量の少しの変化でも、現在の北アメリカ大陸の分布と気候の条件は、大陸の氷床が反応しやすい状態であったそうです。つまり、日射量が少し減っても氷床が広がったり、少し増えても氷床が溶けるという、非常に敏感な反応をする条件をもっているようです。
大気-氷床-大陸の相互作用によって、ミランコビッチ・サイクルの影響を拡大するという条件を持っていたようです。このような関係が、氷河期の周期性を生んだのではないかというのが、阿部さんたちの報告でした。
さらに、大気中の二酸化炭素の量は、氷河期の周期にともなって変動しているのですが、気候変動を増幅させる手助けはできるのでは、それは主要因ではないことも判明しました。
以上のことから、氷河期の周期性は、ミランコビッチ・サイクルと現在大陸の配置によって生み出されたものである、というのが結論になります。将来(もちろん地質学的な時間でみたときですが)、大陸配置が変われば、周期性は消えることもあるでしょう。さらに、過去の氷河期に周期性を考えるときには、大陸配置を考慮しなければならないということになります。
現状の大陸配置はしばらく続きますから、氷河期の周期性も継続することになります。
人類は今後の存続するのであれば、10万年ごとに氷河期の危機を乗り越えなければならないことになります。とりあえず、次の氷河期に、化石燃料は多分残っていなのいでしょう。化石燃料がないとすると、その時人類はどのようなエネルギーを手にしているのでしょうか。そのエネルギーは、持続可能なものでしょうか。そのエネルギーは、氷河期を乗り越えるに足るものでしょうか。少々先のことですが、不安でもあります。将来の叡智に期待することになりそうです。
・想定外・
二酸化炭素が氷河期に大きな影響を及ぼしていないのは
重要なことかもしれません。
直前の氷河期は、7万年前にスタートしたので、
約3万年後には再来する可能性があります。
そのころも大陸配置は大きく変わっていないはずですから、
氷河期が訪れる可能性が大きはずです。
そんなとき、人類はどのように対処するでしょうか。
二酸化炭素を増加させて防ぐのでしょう。
あるいはそのようなことで防げるのでしょうか。
シミュレーション結果が気になります。
そんな先のことより、目前の温暖化の方が深刻でしょうか。
いずれにしても、想定外は避けたいものです。
・2月は短い・
2月は、28日という2、3日の短かさ以上に
短く感じるのは私だけでしょうか。
本当に2月は、あっという間に過ぎ去りました。
大学は入試や学期末、卒業などの作業で
バタバタしているのですが、
例年はそれなりに研究時間がとれました。
しかし、今年は、分掌の関係で
いろいろと校務が多く、
落ち着かない時期となりました。
3月も同様に時間があっという間に
過ぎ去っていきそうです。
仕事の優先順位を考えて
こなしていかなければなりませんね。
2014年2月20日木曜日
3_126 氷期サイクル 2:ミランコビッチ
氷河期の周期性の原因として、3つの要因があり、ミランコビッチ・サイクル、大陸配置や大気組成が挙げられています。まずは、主要因と考えられているミランコビッチ・サイクルを紹介しましょう。
氷河期は周期的に訪れていることを、前回、紹介ました。その一番の原因として、ミランコビッチ・サイクルが挙げられています。
ミランコビッチは、セルビアの地球物理学者で、地球に降り注ぐ太陽の光、日射量は、天体の公転軌道の周期的な変化を反映していると考え、その影響を計算しました。ミランコビッチの計算の結果、日射量には、いくつかの周期性が起こりうることがわかってきました。彼の名前をとって、天体運動による気候の周期的変動を、ミランコビッチ・サイクルと呼んでいます。
天体の運動の周期性は、3つの要因が知られています。自転軸の円運動である歳差運動には、1万9000年、2万2000年、2万4000年の周期があります。地球の自転軸の傾きは変化して、現在は23.4度ですが、22.1度から24.5度の間を変化しています。その周期は4万1000年となっています。地球の公転軌道は楕円なので、太陽からの距離が変化(離心率)しているのですが、その周期は、9万5000年、12万5000年、40万年が知られています。
これら3つの要因の周期を計算するのは、非常に大変です。ミランコビッチは、コンピュータや計算機のないころの研究者なので、複雑な方程式を、手計算で解いていきました。1920年から1930年ころにかけて、成果を報告しましたが、その周期性が氷河期に対応することを示しました。
一方、いろいろな地質学的証拠から、氷河期の周期性が明らかになってきました。その結果、ミランコビッチ・サイクルと氷河期の周期性が一致していることがわかってきました。今では、氷河期の周期性の主たる原因は、ミランコビッチ・サイクルだと考えられるようになりました。
ミランコビッチ・サイクルの他の要因として、大陸配置や大気組成も関係すると考えられています。
大陸配置は、20億年前ころや7億年前ころにおこった、スノーボール・アースとよばれる、全球凍結するような激しい寒冷化には、重要な要因になっていたと考えられます。
大気組成で重要なのは、現在問題視されている二酸化炭素ですが、全球凍結のときは重要な役割を果たしていました。全球凍結から回は、大気に大量に蓄積された二酸化炭素が、激しい温暖化を起こしたためであることがわかってきました。
大陸配置も大気組成も、第四紀の氷河期に、どのような役割を果たしているのかは、実はよくわかっていませんでした。東京大学大気海洋研究所の阿部彩子さんたちのグループが、シミュレーションによる答えを出しました。次回、紹介しましょう。
・2月の大学・
私立大学の前期の入試は2月上旬に終わったのですが、
現在、内部での作業が続いています。
前期入試が終わると、
3月には後期の入試が始まります。
その間、いろいろな校務が発生して、
毎日のように打ち合わせや会議があります。
その合間には、卒業や進級にかかわる判定もあります。
大学は講義がなくても、
夏休みと違って2月、3月はそれなりに忙しくなります。
しかし、講義がない時期は、
講義準備や学生対応も減り、研究する時間がとれます。
こんなときが、忙しくはありますが、
稼ぎどきとなります。
日々研究することにワクワク感がでてきます。
・吹雪・
先週末に本州で大雪を降らした低気圧が発達して
今週はじめから、北海道を襲っていました。
数日、激しい風が吹きました。
地吹雪となって、雪に突っ込む車がありました。
私は歩いて通勤しているので、
吹雪で車から私が見えないと非常に危険ですが、
多くは、車の通らないコースを歩いていのですが、
大学構内を歩いているとき、
時々暴走車がいるので困ります。
注意して歩くしかありませんね。
氷河期は周期的に訪れていることを、前回、紹介ました。その一番の原因として、ミランコビッチ・サイクルが挙げられています。
ミランコビッチは、セルビアの地球物理学者で、地球に降り注ぐ太陽の光、日射量は、天体の公転軌道の周期的な変化を反映していると考え、その影響を計算しました。ミランコビッチの計算の結果、日射量には、いくつかの周期性が起こりうることがわかってきました。彼の名前をとって、天体運動による気候の周期的変動を、ミランコビッチ・サイクルと呼んでいます。
天体の運動の周期性は、3つの要因が知られています。自転軸の円運動である歳差運動には、1万9000年、2万2000年、2万4000年の周期があります。地球の自転軸の傾きは変化して、現在は23.4度ですが、22.1度から24.5度の間を変化しています。その周期は4万1000年となっています。地球の公転軌道は楕円なので、太陽からの距離が変化(離心率)しているのですが、その周期は、9万5000年、12万5000年、40万年が知られています。
これら3つの要因の周期を計算するのは、非常に大変です。ミランコビッチは、コンピュータや計算機のないころの研究者なので、複雑な方程式を、手計算で解いていきました。1920年から1930年ころにかけて、成果を報告しましたが、その周期性が氷河期に対応することを示しました。
一方、いろいろな地質学的証拠から、氷河期の周期性が明らかになってきました。その結果、ミランコビッチ・サイクルと氷河期の周期性が一致していることがわかってきました。今では、氷河期の周期性の主たる原因は、ミランコビッチ・サイクルだと考えられるようになりました。
ミランコビッチ・サイクルの他の要因として、大陸配置や大気組成も関係すると考えられています。
大陸配置は、20億年前ころや7億年前ころにおこった、スノーボール・アースとよばれる、全球凍結するような激しい寒冷化には、重要な要因になっていたと考えられます。
大気組成で重要なのは、現在問題視されている二酸化炭素ですが、全球凍結のときは重要な役割を果たしていました。全球凍結から回は、大気に大量に蓄積された二酸化炭素が、激しい温暖化を起こしたためであることがわかってきました。
大陸配置も大気組成も、第四紀の氷河期に、どのような役割を果たしているのかは、実はよくわかっていませんでした。東京大学大気海洋研究所の阿部彩子さんたちのグループが、シミュレーションによる答えを出しました。次回、紹介しましょう。
・2月の大学・
私立大学の前期の入試は2月上旬に終わったのですが、
現在、内部での作業が続いています。
前期入試が終わると、
3月には後期の入試が始まります。
その間、いろいろな校務が発生して、
毎日のように打ち合わせや会議があります。
その合間には、卒業や進級にかかわる判定もあります。
大学は講義がなくても、
夏休みと違って2月、3月はそれなりに忙しくなります。
しかし、講義がない時期は、
講義準備や学生対応も減り、研究する時間がとれます。
こんなときが、忙しくはありますが、
稼ぎどきとなります。
日々研究することにワクワク感がでてきます。
・吹雪・
先週末に本州で大雪を降らした低気圧が発達して
今週はじめから、北海道を襲っていました。
数日、激しい風が吹きました。
地吹雪となって、雪に突っ込む車がありました。
私は歩いて通勤しているので、
吹雪で車から私が見えないと非常に危険ですが、
多くは、車の通らないコースを歩いていのですが、
大学構内を歩いているとき、
時々暴走車がいるので困ります。
注意して歩くしかありませんね。
2014年2月12日水曜日
3_125 氷期サイクル 1:間氷期
縄文時代は、急激な温暖化が起こった時代でした。温暖化は、縄文文化を起こす重要な条件だったに違いありません。温暖期以前は氷河期でした。氷河期にサイクルがあることは知られているのですが、その原因に新たな説がでてきました。
縄文時代は、縄(なわ)の文様がある土器が特徴的ですが、他にも磨製石器の使用、農耕と狩猟採集に基づく定住社会などを特徴としています。このような定住文化を生んだのは、気候変動が大きな役割と果たしていると考えられています。
縄文時代は、ヴィルム氷河期の終わりから、急激に暖かくなってきた約1万5000年前から約3000年前までです。氷河期には陸に氷床ができるため、海水面が低下しています。間氷期になると、氷床が溶けるのと、海水の熱による膨張によって、一気に海面上昇が起こります。海退から海進への移行で、激しいところでは、100mも海面が変動したとされています。
縄文時代は、日本でも海水面も上昇が調べられていて、縄文海進として知られています。縄文時代の約6000年前ころには、海水面が今より3~4mは高かった(日本では最大で5mほど)とされています。縄文遺跡の貝塚の分布位置から、当時の海岸線を読み取り復元されています。
縄文時代は、今より2℃ほど平均気温が高かったとされています。氷河期の最も寒い時期と比べて、平均で10℃以上も気温変化があったと見積もられています。そんな寒さから開放されてきた時代に生まれたのが、縄文文化でした。氷河期から間氷期への移行は、短時間(一説では数百年程度)で起こったと考えられています。
当時の気候変動は、現在心配されている温暖化の比ではなく、非常に激しいものだったのです。しかし、豊かな縄文文化が花開いたということは、古代の人にとって、温暖化は恩恵をもたらしたことになります。
縄文時代より前の氷河期は、実は、一度きりではなく、何度も繰り返し襲来しています。最後の氷河期のヴュルム氷期(Würm)は7万年から1万5000年前、その前のリス(Riss)氷期は18万年から13万年前、ミンデル氷期(Mindel)は30万年から23万年前、ギュンツ氷期(Günz)は47万年から33万年前、ドナウII氷期(Donau II)は55万年から54万年前、ドナウI氷期(Donau I)は60万年から58.5万年前と名付けられています。それらは、バラつきますが、ほぼ10万年周期に起こっています。
なぜ、氷河期が、繰り返しが起こるのでしょうか。従来の定説とは違った考えが、最近提唱されました。その紹介は、次回としましょう。
・大学入試・
大学は入試の真っ最中です。
各地で入試会場を設けておこなうため、
スタッフは各地に派遣されます。
地域によって受験生の多い少ないがありますが
受験生の便宜を一義に考えると
しかたがないことでしょう。。
我が大学だけなく、
本州の大学も北海道で試験をおこないます。
我が大学が試験会場にされている時もあります。
少々複雑な気持ちがしますが、
お互い様でしょうか。
・卒業研究・
大学は、入試とともに
4年生の卒業研究の発表会に時期ともなっています。
私の学科は、学期内の授業期間に発表会をしてしまいました。
それは、それでいいのですが、
時間的制約や教員の講義担当の制約もあり
一気に発表時間をつくることがなかなか難しくなります。
講義期間に内にすべて終わるというメリットもあります。
一方、講義に煩わされることなく
じっくりと時間をかけて指導したいという気持ちもあります。
学生は、どちらを選ぶでしょうか。
早く終わる方を選ぶでしょうか。
それとも熱心な指導でない方を選ぶでしょうか。
いずれも講義期間内になるのようですが、
本当のところはどうでしょうかね。
縄文時代は、縄(なわ)の文様がある土器が特徴的ですが、他にも磨製石器の使用、農耕と狩猟採集に基づく定住社会などを特徴としています。このような定住文化を生んだのは、気候変動が大きな役割と果たしていると考えられています。
縄文時代は、ヴィルム氷河期の終わりから、急激に暖かくなってきた約1万5000年前から約3000年前までです。氷河期には陸に氷床ができるため、海水面が低下しています。間氷期になると、氷床が溶けるのと、海水の熱による膨張によって、一気に海面上昇が起こります。海退から海進への移行で、激しいところでは、100mも海面が変動したとされています。
縄文時代は、日本でも海水面も上昇が調べられていて、縄文海進として知られています。縄文時代の約6000年前ころには、海水面が今より3~4mは高かった(日本では最大で5mほど)とされています。縄文遺跡の貝塚の分布位置から、当時の海岸線を読み取り復元されています。
縄文時代は、今より2℃ほど平均気温が高かったとされています。氷河期の最も寒い時期と比べて、平均で10℃以上も気温変化があったと見積もられています。そんな寒さから開放されてきた時代に生まれたのが、縄文文化でした。氷河期から間氷期への移行は、短時間(一説では数百年程度)で起こったと考えられています。
当時の気候変動は、現在心配されている温暖化の比ではなく、非常に激しいものだったのです。しかし、豊かな縄文文化が花開いたということは、古代の人にとって、温暖化は恩恵をもたらしたことになります。
縄文時代より前の氷河期は、実は、一度きりではなく、何度も繰り返し襲来しています。最後の氷河期のヴュルム氷期(Würm)は7万年から1万5000年前、その前のリス(Riss)氷期は18万年から13万年前、ミンデル氷期(Mindel)は30万年から23万年前、ギュンツ氷期(Günz)は47万年から33万年前、ドナウII氷期(Donau II)は55万年から54万年前、ドナウI氷期(Donau I)は60万年から58.5万年前と名付けられています。それらは、バラつきますが、ほぼ10万年周期に起こっています。
なぜ、氷河期が、繰り返しが起こるのでしょうか。従来の定説とは違った考えが、最近提唱されました。その紹介は、次回としましょう。
・大学入試・
大学は入試の真っ最中です。
各地で入試会場を設けておこなうため、
スタッフは各地に派遣されます。
地域によって受験生の多い少ないがありますが
受験生の便宜を一義に考えると
しかたがないことでしょう。。
我が大学だけなく、
本州の大学も北海道で試験をおこないます。
我が大学が試験会場にされている時もあります。
少々複雑な気持ちがしますが、
お互い様でしょうか。
・卒業研究・
大学は、入試とともに
4年生の卒業研究の発表会に時期ともなっています。
私の学科は、学期内の授業期間に発表会をしてしまいました。
それは、それでいいのですが、
時間的制約や教員の講義担当の制約もあり
一気に発表時間をつくることがなかなか難しくなります。
講義期間に内にすべて終わるというメリットもあります。
一方、講義に煩わされることなく
じっくりと時間をかけて指導したいという気持ちもあります。
学生は、どちらを選ぶでしょうか。
早く終わる方を選ぶでしょうか。
それとも熱心な指導でない方を選ぶでしょうか。
いずれも講義期間内になるのようですが、
本当のところはどうでしょうかね。
2014年2月6日木曜日
6_120 日本珍菌賞 2:謎が解けた菌
日本珍菌賞について紹介しています。一位に輝いたのは、謎に満ちた菌の謎を解明したものでした。その解明された謎は、自然の不思議に満ちたものでした。その謎を解いた研究者は、熱心で真面目な人でした。
日本珍菌賞の選考は、現代的にTwitterを使っておこなわれました。学術雑誌や学会報告された菌に限定して、2013年4月から5月にかけて、Twitterで候補を募りました。期間中に、約100アカウントから300以上のツイートが寄せられました。そこから、34種の候補が選ばれ、順位がつけられました。
栄えある一位を受賞したのは、「Aenigmatomyces」という菌で筑波大学の出川洋介さんが発見されたものです。菌の珍しさもさることながら、その菌の生態を明らかにする努力と、解き明かされた不思議さも受賞に値するものでした。
Aenigmato(エニグマト)は「謎(に満ちた)」という意味で、myces(マイセスあるいはミケスとも読みます)は「菌」という意味になります。Aenigmatomycesとは、「謎の菌」という学名を持つ菌なのです。このような学名がつけられたのは、実態がよくわかっていないためでした。
出川さんは、エニグマトミケスを発見しただけでなく、その生態も解明しました。その生態が非常に不思議なもので、日本珍菌賞に値するものでしょう。
出川さんが、神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員だったときに、発見しています。1999年の夏、箱根で観察会があった時、森から持って帰った土を培養しました。土のまま培養して、そこからどのような菌が出てくるかを調べていきます。一ヶ月ほどすると、見慣れない菌が発生しているのに、出川さんは気づかれました。かすかな記憶を頼りに論文を探り、それがエニグマトミケスではないかと考えられました。
エニグマトミケスは、1993年にカナダのオンタリオ州の森で二度だけ見つかっています。ただ、正体が不明だったので、そのままの学名をつけられていたのでした。カナダから記載された標本(タイプ標本といいます)を取り寄せて照合したところ、同じものであることが判明しました。
出川さんは、この菌を調べ続けました。出てきた菌を、顕微鏡で詳しくみると、精包に寄生していることがわかりました。精包は、トビムシなどの土壌動物が作る構造です。原始的な節足動物であるトビムシは、オスの精子をゼリーでくるみ、枯れ葉の上に柄をつけて立てたものをつくります。これを、精包と呼びます。オスが立てた精包を、そこの通りかかったメスが見つけて体に取り込んで受精します。このように交尾をしない繁殖方法は、間接受精と呼ばれています。
幸運なことに、培養した土の中に、アヤトビムシ科の一種がいました。ですから、トビムシの精包に寄生する菌である可能性が高くなりました。それを確かめるために、野外でトビムシがたくさん生息している土壌を選んで持ち帰り、培養しました。すると、箱根以外にも入生田、丹沢、鎌倉など神奈川県の各地の土壌から、さらに関西地方の土壌からもエニグマトミケスを見つけることができました。ここまで調べて、やっとエニグマトミケスの「謎」が解けたのです。
トビムシの生態も奇妙ですが、利用されなかった精包に寄生して、栄養としながら繁殖するのが、エニグマトミケスです。確かに、この奇妙さは、日本珍菌賞に値するものでしょう。
もっとも不思議なのは、このような生態を調べ上げた出川さんではないでしょうか。ただし彼にとっては、特別なことではなく、ただただ好奇心に燃えて、知らないことを解き明かすということだったのでしょう。その熱意こそが一番の推進剤だったはずです。もちろん、並大抵の努力ではできないでしょう。出川さんが、非常に真面目で、研究熱心な人だったからこそ、このような奇妙な菌の生活史を探り当てることができたのでしょう。
出川さんは、日本珍菌賞の授賞式で、「珍しいとされる珍菌はちゃんと探せば、実はどこにでもいる。珍菌を珍菌でなくするために研究をしている」とコメントされたそうです。素晴らしい姿勢だと思います。
・さらなる珍菌・
世界には150万種の菌類がいると推定されています。
記載され学名あるのは10万種ほどです。
日本で見つかっているのは、そのうち1万5000種ほどです。
総数は不確かだだとしても、
多数の菌類が、まだ誰にも知られず、
多様な生活を送っているはずです。
エニグマトミケスよりもっと不思議な菌類も
いっぱいいるでしょう。
そんな不思議さを、もっと伝えて欲しいものです。
2位以下の受賞をした菌も
http://www.huffingtonpost.jp/takashi-shirouzu/-_11_b_3432753.html
に紹介されています。
少々刺激的なものもありますが、
興味のある方は、どうぞ覗いてみてください。
・同僚・
出川さんがいた博物館に私もいました。
ですから、出川さんをよく知っています。
非常に真面目で、研究熱心な人でした。
その後、2009年からは筑波大学の施設で菅平にある
菅平高原実験センターに転出されました。
きっと、人里離れた森の実験センターは
出川さんにとっては、天国のようなところでしょう。
つぎつぎと成果も出されていることだと思います。
さらなる珍菌の発見があるかもしませんね。
日本珍菌賞の選考は、現代的にTwitterを使っておこなわれました。学術雑誌や学会報告された菌に限定して、2013年4月から5月にかけて、Twitterで候補を募りました。期間中に、約100アカウントから300以上のツイートが寄せられました。そこから、34種の候補が選ばれ、順位がつけられました。
栄えある一位を受賞したのは、「Aenigmatomyces」という菌で筑波大学の出川洋介さんが発見されたものです。菌の珍しさもさることながら、その菌の生態を明らかにする努力と、解き明かされた不思議さも受賞に値するものでした。
Aenigmato(エニグマト)は「謎(に満ちた)」という意味で、myces(マイセスあるいはミケスとも読みます)は「菌」という意味になります。Aenigmatomycesとは、「謎の菌」という学名を持つ菌なのです。このような学名がつけられたのは、実態がよくわかっていないためでした。
出川さんは、エニグマトミケスを発見しただけでなく、その生態も解明しました。その生態が非常に不思議なもので、日本珍菌賞に値するものでしょう。
出川さんが、神奈川県立生命の星・地球博物館の学芸員だったときに、発見しています。1999年の夏、箱根で観察会があった時、森から持って帰った土を培養しました。土のまま培養して、そこからどのような菌が出てくるかを調べていきます。一ヶ月ほどすると、見慣れない菌が発生しているのに、出川さんは気づかれました。かすかな記憶を頼りに論文を探り、それがエニグマトミケスではないかと考えられました。
エニグマトミケスは、1993年にカナダのオンタリオ州の森で二度だけ見つかっています。ただ、正体が不明だったので、そのままの学名をつけられていたのでした。カナダから記載された標本(タイプ標本といいます)を取り寄せて照合したところ、同じものであることが判明しました。
出川さんは、この菌を調べ続けました。出てきた菌を、顕微鏡で詳しくみると、精包に寄生していることがわかりました。精包は、トビムシなどの土壌動物が作る構造です。原始的な節足動物であるトビムシは、オスの精子をゼリーでくるみ、枯れ葉の上に柄をつけて立てたものをつくります。これを、精包と呼びます。オスが立てた精包を、そこの通りかかったメスが見つけて体に取り込んで受精します。このように交尾をしない繁殖方法は、間接受精と呼ばれています。
幸運なことに、培養した土の中に、アヤトビムシ科の一種がいました。ですから、トビムシの精包に寄生する菌である可能性が高くなりました。それを確かめるために、野外でトビムシがたくさん生息している土壌を選んで持ち帰り、培養しました。すると、箱根以外にも入生田、丹沢、鎌倉など神奈川県の各地の土壌から、さらに関西地方の土壌からもエニグマトミケスを見つけることができました。ここまで調べて、やっとエニグマトミケスの「謎」が解けたのです。
トビムシの生態も奇妙ですが、利用されなかった精包に寄生して、栄養としながら繁殖するのが、エニグマトミケスです。確かに、この奇妙さは、日本珍菌賞に値するものでしょう。
もっとも不思議なのは、このような生態を調べ上げた出川さんではないでしょうか。ただし彼にとっては、特別なことではなく、ただただ好奇心に燃えて、知らないことを解き明かすということだったのでしょう。その熱意こそが一番の推進剤だったはずです。もちろん、並大抵の努力ではできないでしょう。出川さんが、非常に真面目で、研究熱心な人だったからこそ、このような奇妙な菌の生活史を探り当てることができたのでしょう。
出川さんは、日本珍菌賞の授賞式で、「珍しいとされる珍菌はちゃんと探せば、実はどこにでもいる。珍菌を珍菌でなくするために研究をしている」とコメントされたそうです。素晴らしい姿勢だと思います。
・さらなる珍菌・
世界には150万種の菌類がいると推定されています。
記載され学名あるのは10万種ほどです。
日本で見つかっているのは、そのうち1万5000種ほどです。
総数は不確かだだとしても、
多数の菌類が、まだ誰にも知られず、
多様な生活を送っているはずです。
エニグマトミケスよりもっと不思議な菌類も
いっぱいいるでしょう。
そんな不思議さを、もっと伝えて欲しいものです。
2位以下の受賞をした菌も
http://www.huffingtonpost.jp/takashi-shirouzu/-_11_b_3432753.html
に紹介されています。
少々刺激的なものもありますが、
興味のある方は、どうぞ覗いてみてください。
・同僚・
出川さんがいた博物館に私もいました。
ですから、出川さんをよく知っています。
非常に真面目で、研究熱心な人でした。
その後、2009年からは筑波大学の施設で菅平にある
菅平高原実験センターに転出されました。
きっと、人里離れた森の実験センターは
出川さんにとっては、天国のようなところでしょう。
つぎつぎと成果も出されていることだと思います。
さらなる珍菌の発見があるかもしませんね。
2014年1月30日木曜日
6_119 日本珍菌賞 1:多様な生物
人類は、菌類とは古くからから付き合ってきました。あるときは恵みを与えてくれる存在、ある時は危険な存在として、いろいろな側面を持っていました。今もまだ新種、新発見が相次いでいます。菌類に関する情報をほとんど知ることなく過ごしています。昨年「日本珍菌賞」というものができて、注目を浴びるようになりました。
菌類は、キノコや納豆、醸造酒など、非常に身近な存在で、有用なものでああると思い当たります。菌類の持っている発酵という作用は、パンやチーズ、醤油、酒などの製造では欠かすことのできないものです。一方、腐ったり、カビがはえたり、水虫なと皮膚病の原因になったりと、迷惑な存在でもあることも知っています。ペニシリンのように命を救うものから、アルカロイドの猛毒をもつベニテングダケのようなものもあります。菌類は、非常に多様な側面をもっています。
人類は、菌類を古くから警戒しながらも、有用として利用してきました。菌類は、胞子を飛ばして繁殖するため、非常に小さい目に見えない存在として振る舞います。そのため、実態がよくわかっていませんでした。酒造りでは、実態が見えないことから、その酒造りの蔵に住み着いた代々の麹菌を用いていたということもありました。
菌類は、単細胞生物として小さいものから、目に見えるほど大きな多細胞生物もいます。また、無性生殖をするものも、有性生殖をするものもあります。多様です。
菌類に共通する生き方として、栄養のとり方が、外部の有機物を利用していく「従属栄養」生物であるという点です。生物学で習ったように、植物が光合成をする生産者で、動物が植物などを食べる消費者、菌類が他の生物の分解者という関係になっていました。動物も外部にある有機物を取り込み体内で分解(消化)するのですが、菌類は有機物を細胞の外で分解し、それを細胞の表面から吸収するという仕組みになっています。
菌類は、地球に存在する種類数が150万種と推定されているようですが、現在知られているのは、その1割にも足りません。私たちは、菌類をまだまだ知らないのです。新しい菌類が、今でも、次々と発見されていきます。
菌類には、とびきり不思議な生態のものがあります。不思議で珍しい菌類に対して、日本菌学会が2013年6月に「日本珍菌賞」というものをつくり表彰することにしました。栄えある第一回日本珍菌賞の一位に輝いた菌類を、次回、紹介しましょう。
・大雪・
寒波があり、その後、比較的穏やかな日が続いたと思ったら、
次は激しい吹雪になりました。
めまぐるしく変わる天気です。
100年ぶりと言われた昨年の大雪に
今年は次ぐような積雪量になっているようです。
2月、3月にも降るかどうかが
大きな分かれ目になりそうですが・・・。
もう狭い道は雪で通行に支障がでています。
一台しか通れないような道が増えてきました。
広い道でも、車同士がすれ違うのが
恐ろしいようなところが多々あります。
・雪まつり・
いよいよ札幌の雪まつりも近づいてきました。
今年は2月5日から11日までです。
地元の私たちは、会場を歩いていると
知らず知らずに冷えて
風邪を引きそうになっています。
以前風邪をひいてからは、
テレビで見ることが多くなりました。
楽しいイベントがいろいろあり、
寒さも忘れてついつい疲れて
風邪をひきやすくなります。
まあ子供も大きくなったので、
それでもいいのですが。
なんとなく各種のイベントへの参加が
年々減っていくようで寂しくもあります。
菌類は、キノコや納豆、醸造酒など、非常に身近な存在で、有用なものでああると思い当たります。菌類の持っている発酵という作用は、パンやチーズ、醤油、酒などの製造では欠かすことのできないものです。一方、腐ったり、カビがはえたり、水虫なと皮膚病の原因になったりと、迷惑な存在でもあることも知っています。ペニシリンのように命を救うものから、アルカロイドの猛毒をもつベニテングダケのようなものもあります。菌類は、非常に多様な側面をもっています。
人類は、菌類を古くから警戒しながらも、有用として利用してきました。菌類は、胞子を飛ばして繁殖するため、非常に小さい目に見えない存在として振る舞います。そのため、実態がよくわかっていませんでした。酒造りでは、実態が見えないことから、その酒造りの蔵に住み着いた代々の麹菌を用いていたということもありました。
菌類は、単細胞生物として小さいものから、目に見えるほど大きな多細胞生物もいます。また、無性生殖をするものも、有性生殖をするものもあります。多様です。
菌類に共通する生き方として、栄養のとり方が、外部の有機物を利用していく「従属栄養」生物であるという点です。生物学で習ったように、植物が光合成をする生産者で、動物が植物などを食べる消費者、菌類が他の生物の分解者という関係になっていました。動物も外部にある有機物を取り込み体内で分解(消化)するのですが、菌類は有機物を細胞の外で分解し、それを細胞の表面から吸収するという仕組みになっています。
菌類は、地球に存在する種類数が150万種と推定されているようですが、現在知られているのは、その1割にも足りません。私たちは、菌類をまだまだ知らないのです。新しい菌類が、今でも、次々と発見されていきます。
菌類には、とびきり不思議な生態のものがあります。不思議で珍しい菌類に対して、日本菌学会が2013年6月に「日本珍菌賞」というものをつくり表彰することにしました。栄えある第一回日本珍菌賞の一位に輝いた菌類を、次回、紹介しましょう。
・大雪・
寒波があり、その後、比較的穏やかな日が続いたと思ったら、
次は激しい吹雪になりました。
めまぐるしく変わる天気です。
100年ぶりと言われた昨年の大雪に
今年は次ぐような積雪量になっているようです。
2月、3月にも降るかどうかが
大きな分かれ目になりそうですが・・・。
もう狭い道は雪で通行に支障がでています。
一台しか通れないような道が増えてきました。
広い道でも、車同士がすれ違うのが
恐ろしいようなところが多々あります。
・雪まつり・
いよいよ札幌の雪まつりも近づいてきました。
今年は2月5日から11日までです。
地元の私たちは、会場を歩いていると
知らず知らずに冷えて
風邪を引きそうになっています。
以前風邪をひいてからは、
テレビで見ることが多くなりました。
楽しいイベントがいろいろあり、
寒さも忘れてついつい疲れて
風邪をひきやすくなります。
まあ子供も大きくなったので、
それでもいいのですが。
なんとなく各種のイベントへの参加が
年々減っていくようで寂しくもあります。
2014年1月23日木曜日
2_123 最古の生命 2:決め手
生命が存在したとされる岩石は、変成岩にみつかった鉱物でした。その鉱物から、生物であるという証拠が、2つ提示されました。さて、その証拠はどのようなものでしょうか。本当に生物はいたのでしょうか。
最古の生命は、残念ながら見に見える形をもった化石ではありませんでした。生命の痕跡は、変成を受けた堆積岩のグラファイトから見つかりました。変成を受けると、もともとの情報はかなり失われることになります。もちろん生命の痕跡となるべき証拠も消えていくはずです。また、グラファイトも、変成を受けた鉱物なので、生物の情報が残っているのでしょうか。
グラファイトは、炭素だけからできた鉱物です。グラファイトができるからには、変化を受ける前の物質も炭素の多いものだったはずです。炭素を濃集するメカニズムとして、一番に思いつくのは生物です。生物の体の主要成分は炭素です。石炭、石油も炭素の多いもので、起源は生物です。古い時代の炭素が濃集している地層は、かつては生物の遺骸が多数たまっていた層の可能性があります。ですから、最古の堆積岩で調べるべき地層は、炭素の多い層となります。グラファイトの多いところもその候補となります。
では、グラファイトの炭素から何を読み取れるのでしょうか。まずは、詳しくみることです。するとナノメートルという非常に小さいサイズですが、現在の生物を構成する炭素が特徴的にもっている組織や外形が見つかりました。私には、写真をみてもよくわかりませんが、これは有力な証拠となるようです。
そして、もうひとつは、炭素の同位体組成です。炭素の同位体には、炭素12(12Cと表記)、炭素13(13C)、炭素14(14C)の3つがあります。このうち14Cは放射性元素に由来し、量も少ないものです。12Cと13Cは安定しているため、この比は確かな手がかりとなります。生物の体をつくっている12C/13Cの値は、重い13Cが取り込まれにくいため、周囲の大気や海水の値とは違ったものとなります。その僅かな違いを利用して、生物起源の炭素かどうかを判断するという手法があります。大友さんたちは、生物起源と考えられる炭素の同位体比を検出しました。
以上の2つの証拠から、38億年前の海(地層は海でたまったものだから)にいた生物であったと結論づけられました。
非常に微細な構造をもった物質と、生物しかもたない化学成分、この2つが決め手です。ただし、そのような構造や成分が、本当に生物以外で生み出されないのか。今後、専門家間での議論によって判定されていくでしょう。
・後期終了・
大学はいよいよ後期の講義が終わります。
来週からは定期テストです。
1月も慌ただしく終わっていきそうです。
そして大学入試の2月になっていきます。
寒さや雪も今年は一段と厳しいようです。
・卒業研究・
先日、学科の卒業研究の発表会がありました。
発表内容は、学生それぞれのレベルとなっています。
努力した人、かろうじて整えた人、
膨大な努力や研究が背景にあることを伺わせる人、
教員や社会に出た時に役に立ちそうな研究、
多様な卒業研究がありました。
私としては、結果より過程を重視したいといつも思っています。
努力は結果と直結しないこともあります。
しかし、努力をした経験はきっと将来活きてくると思います。
人間として、経験の大きさはきっと
将来の人生に、違いを生んでくるでしょう。
いや、もう生まれているのかもしれません。
だから、私のゼミでは最後まで努力を求めます。
最古の生命は、残念ながら見に見える形をもった化石ではありませんでした。生命の痕跡は、変成を受けた堆積岩のグラファイトから見つかりました。変成を受けると、もともとの情報はかなり失われることになります。もちろん生命の痕跡となるべき証拠も消えていくはずです。また、グラファイトも、変成を受けた鉱物なので、生物の情報が残っているのでしょうか。
グラファイトは、炭素だけからできた鉱物です。グラファイトができるからには、変化を受ける前の物質も炭素の多いものだったはずです。炭素を濃集するメカニズムとして、一番に思いつくのは生物です。生物の体の主要成分は炭素です。石炭、石油も炭素の多いもので、起源は生物です。古い時代の炭素が濃集している地層は、かつては生物の遺骸が多数たまっていた層の可能性があります。ですから、最古の堆積岩で調べるべき地層は、炭素の多い層となります。グラファイトの多いところもその候補となります。
では、グラファイトの炭素から何を読み取れるのでしょうか。まずは、詳しくみることです。するとナノメートルという非常に小さいサイズですが、現在の生物を構成する炭素が特徴的にもっている組織や外形が見つかりました。私には、写真をみてもよくわかりませんが、これは有力な証拠となるようです。
そして、もうひとつは、炭素の同位体組成です。炭素の同位体には、炭素12(12Cと表記)、炭素13(13C)、炭素14(14C)の3つがあります。このうち14Cは放射性元素に由来し、量も少ないものです。12Cと13Cは安定しているため、この比は確かな手がかりとなります。生物の体をつくっている12C/13Cの値は、重い13Cが取り込まれにくいため、周囲の大気や海水の値とは違ったものとなります。その僅かな違いを利用して、生物起源の炭素かどうかを判断するという手法があります。大友さんたちは、生物起源と考えられる炭素の同位体比を検出しました。
以上の2つの証拠から、38億年前の海(地層は海でたまったものだから)にいた生物であったと結論づけられました。
非常に微細な構造をもった物質と、生物しかもたない化学成分、この2つが決め手です。ただし、そのような構造や成分が、本当に生物以外で生み出されないのか。今後、専門家間での議論によって判定されていくでしょう。
・後期終了・
大学はいよいよ後期の講義が終わります。
来週からは定期テストです。
1月も慌ただしく終わっていきそうです。
そして大学入試の2月になっていきます。
寒さや雪も今年は一段と厳しいようです。
・卒業研究・
先日、学科の卒業研究の発表会がありました。
発表内容は、学生それぞれのレベルとなっています。
努力した人、かろうじて整えた人、
膨大な努力や研究が背景にあることを伺わせる人、
教員や社会に出た時に役に立ちそうな研究、
多様な卒業研究がありました。
私としては、結果より過程を重視したいといつも思っています。
努力は結果と直結しないこともあります。
しかし、努力をした経験はきっと将来活きてくると思います。
人間として、経験の大きさはきっと
将来の人生に、違いを生んでくるでしょう。
いや、もう生まれているのかもしれません。
だから、私のゼミでは最後まで努力を求めます。
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