2022年2月3日木曜日

5_192 系外惑星の多様性 7:多様な惑星

 私たちの太陽系にも多様な惑星があります。系外惑星でも多様性があるということは、私たちの惑星の多様性形成が、他の星系でも起こっていることになります。多様性の説明は普遍性をもっていることになります。


 私たちの太陽系の表面が岩石からできている惑星には、水星、金星、地球、そして火星があります。水星は太陽にもっとも近く、そして小さい惑星です。水星の質量と半径から、密度を計算すると大きくなり、惑星の内部には重いものが多く含まれていることがわかります。太陽系の他の惑星との比較から考えると、核は鉄(7.9g/cm3)でできおり、マントルの岩石(3.5g/cm3)より密度が大きくなっています。水星が重いのは、マントルに比べて大きな核があると考えられます。
 現在の惑星形成モデルによるシミュレーションでは、チリ(鉄や岩石)が集まって微惑星ができ、それらが衝突、合体して原始惑星へと成長してきます。しかし、鉄だけが多く集まる惑星を形成することは、なかなか難しいようです。ジャイアント・インパクトで地殻が剥ぎ取られた仮説、太陽によって岩石質の地殻が蒸発する仮説などがありますが、まだ確定していません。もしシミュレーションで再現できないとすれば、太陽系だけの特別、例外的な事例の可能性もありました。
 前回紹介したように、通常の惑星より、鉄に富んだ惑星が太陽系外にはあることがわかってきました。それら鉄の多い惑星の形成メカニズムは、どのようなものになるでしょうか。そのメカニズムは、水星にも適用できるはずで、逆に水星の形成メカニズムがわかっていれば、系外惑星にも適用できるはずです。
 ところが、今回の研究で、鉄の多い系外惑星も、何割か存在していることがわかってきました。鉄を多く含む惑星の存在が確かだとすると、惑星形成において、必然的にできるメカニズムがあったことになりそうです。
 また、太陽系の外側にある巨大ガス惑星(木星、土星)や氷惑星(天王星、海王星)などの形成過程も、まだ充分に解明されていません。
 さらに太陽系から想像されていなかった、多様なそして異形の系外惑星が見つかってきました。岩石惑星でも地球の何倍もの質量をもったスーパーアースや、木星ほどのサイズなのに恒星に近い軌道を周るホットジュピターなども見つかっています。
 これまで私たちの太陽系が典型的な恒星系と考えてきたのですが、多様性の一部に過ぎないことがわかってきました。私たちの太陽系の形成が説明できるだけでなく、他の多様な系外惑星の形成も説明できるような、もっと汎用性のあるもの、普遍的恒星系形成モデルを目指さなければなりません。

・大学入試・
大学では、一般入試がスタートします。
地区により各大学の一般入試の時期が異なりますが
大学間でも日程がぶつからないようしています。
これは、受験生の選択肢を増やすことになりますが、
大学としては、第一志望に落ちて
第二志望として受かっていれば、
入学のチャンスができるからです。
大学では、いろいろな入試制度があるので、
希望の大学、学部、学科が決まっていれば、
学力に問題がなければ、受験機会が増えたので
入学しやすくなってきたことになります。
これは私立大学のことで、一流の国公立大学は、
いまでも一発勝負のところが多いですかね。

・ブースター接種・
コロナのオミクロン株の感染爆発が続いています。
ワクチンの3回目のブースター接種もはじまりました。
3回目が、どの程度新しい株に効果があるかわかりません。
2度のワクチンの効果も下がっていることは確かなようです。
ですから、3度目の接種ができるだけ早く
多くの人が行き渡ることを願っています。