2024年12月19日木曜日

1_221 過去のプレートテクトニクス 1:沈み込み帯

 プレートテクトニクスは、現在の地球の営みを生み出す重要な作用です。いつからはじまったのかは、どのように検証していけばいいのでしょうか。まずは、プレートテクトニクスの概要からはじめましょう。


 地球の大地の営みは、プレートテクトニクスによって説明されています。地球表層を何枚かのプレートが覆っています。プレートが、長い時間をかけて移動していくことで、大地にさまざまな変化を起こします。
 プレートには、海洋底となっている海洋プレートと大陸地殻をもった大陸プレートがあります。海洋プレートは、中央海嶺で形成され、海溝に沈み込みます。沈み込む時、各所での変成作用や陸側に火成活動、堆積作用、変形作用の造山運動などの地質現象を起こします。海洋プレートが海洋を移動することで、大陸プレートも連動して移動していきます。
 海洋プレートは、マントル対流の上昇部にあたり、定常的にマントルの溶融が起こり、常にマグマができ、火成作用が起こります。マグマは、海洋プレート固有の成分を持っていて、中央海嶺玄武岩(Mid-oceanic ridge basalt MORBと略されています)と呼ばれています。その上に、海洋のプランクトンの死骸が落ちて海洋底にたまってできる堆積物(層状チャート)が重なります。海洋プレートが陸に近づいてくると、陸からの砕屑物が海溝を越えて溜まってきます(半遠洋性堆積物)。
 沈み込む直前には、海洋プレートは、どこでも似た岩石の連なり(下から、MORB、層状チャート、半遠洋性堆積物の順)となり、海洋プレート層序と呼ばれます。
 海洋プレートが沈み込んで、深部にはいっていくに連れて、岩石の温度は上がりにくいのですが、圧力は深さにともなって上がっていきます。沈み込み帯では、低温高圧の条件での変成作用を受けていきます。
 陸由来の堆積物は、大陸斜面にも厚い地層(タービダイト層)をつくり、沈み込みの力で、押し込まれて重なっていき特別な構造(デュープレックス構造)をもっていきます。このように陸側の大陸斜面の下には、特徴的な構造をもった厚い堆積物(付加体)ができていきます。
 海洋プレートが沈み込むと、圧力が上がり、含まれていた水分が絞り脱されて陸側のマントルに加わっていきます。厚いマントル物質に水分が加わると岩石の融点が下がりマグマができます。そのマグマも固有の成分を持ったものになります。
 陸側の地殻は、火成岩や堆積岩、変成岩などさまざまな岩石からなり、沈み込みで圧縮され続けるので、厚い地殻へとなってきます。厚い地殻の深部では、中温中圧から高温高圧、ときには超高温高圧の変成作用が起こります。このような複雑な岩石が、複合的な地質現象によって、日本列島のような地帯(島弧)ができています。
 沈み込み帯は、地球上でも重要な大地の営みの場となります。これがプレートテクトニクスの基本原理です。
 では、このプレートテクトニクスはいつから働いていたのでしょうか。それはどのようにすれば、検証できるでしょうか。

・来年の正月は・
わが町も、根雪となったようで、
連日雪が降り、除雪も何度か入りました。
着るものも、完全に厳冬期仕様になりきました。
今年は、年賀の準備が遅れています。
今年は喪中だったので、
正月には一周忌もあり
通常の正月を過ごすことはありませんでした。
来年は、三回忌は親族がおこってくれることになりました。
正月には、家族も帰省する予定なので
コロナ以降、久しぶりに通常の正月になりそうです。

・退職の準備・
大学は、今年度で退職になります。
年賀状にも、その旨を書いています。
だんだん年賀状も億劫になっています。
少しずつ出す人を減らしています。
大学でも、いろいろな手続もはじまっています。
校務とともに、退職の作業も加わってきました。
最終講義もおこなうので
その準備も少しずつ進めています。
これは、楽しみながら進めています。

2024年12月12日木曜日

3_227 外核のドーナツ 3:トーラスの意味

 外核にトーラス状の構造があることが、地震波のコーダ波の解析からわかってきました。ではこのトーラス状構造は、どのようなものからできていて、なぜできてきたのでしょうか。


 前回は、地震波の実体波の後に来るコーダ波と呼ばれるものがあることを説明しました。そのコーダ波を利用して、馬らは外核の詳細な構造を調べていきました。
 地震波のコーダ波を観測から、外核を地球の極地と赤道付近で比較していきました。その結果、極地に近い場所で検出された地震波よりも、赤道近くの地震波よりも進みが遅くなっていました。
 地震波の遅い領域は、外核の中でもマントルの境界に近い赤道に沿った領域で、トーラス(ドーナツ)状に、地震波の進みが遅い領域(以下新構造)が存在しいました。トーラスは、マントルとの境界から深度数百kmほどのサイズがありそうだとわかってきました。
 外核は液体で、その成分は金属鉄とニッケルを主成分としていますが、それだけでは地震波速度が説明できません。少量の軽元素(例えば、水素、ケイ素、酸素などが候補とされています)も含まれていなければならないと考えれられています。今回の報告のモデルによると、2%ほど遅いことになりますでの、このような軽元素が多くなれば、地震波速度が遅くなっていくので、軽元素の量と分布が明らかにできるのではと考えられています。
 外核の赤道付近の外側に、不均質な領域がトーラス状にあることになります。もしトーラス構造が、軽元素の分布の違いによるものであれば、外核内の対流で説明できる可能性も指摘されています。
 外核は深部ほど温度が高く、マントルに近い部分は低温になっています。温度差ができれば、液体なので対流が生じます。軽元素を多く含んだ密度の小さい部分があれば、密度が小さいので選択的に上昇流に取り込まれやすくなります。さらに、軽い成分の流れは、地球の自転の影響も受けて、赤道にそった上部に浮かんでいくと考えられます。長い時間がたって、軽い物質が集まってトーラス状になったと推定されます。
 外核の金属鉄が流動すれば、電流が発生し、磁場も起こります。この作用が連続して起こっていれば、核全体が地磁気を持って、地磁気となっていくと考えられます。これを地球ダイナモ説と呼ばれているものです。ダイナモに軽元素の多い部分が関与するようなことあれば、地磁気にその影響が出るかもしれません。そうなると、地磁気の変化でもトーラスの存在が観測できるかもしれません。

・冬が深まる・
週末に冬型になり
かなりの雪が降りました。
激しい降りのときは風も強く、
わが町では積雪量はそれほど多くはなリませんでした。
幸い、除雪が入るほどではありませんでした。
日に日に冬が深まり、
これからの降雪、根雪となっていきそうです。

・まさに師走・
12月も忙しくなっています。
私用ででかけることがも多くなり、
校務も連続してあります。
その上、校務で校外にでかけるものもあり、
その分、さらに時間が取られて忙しくなくなります。
まさに師走となっています。
幸い次年度の私用が、かなり減ったので
来年は少し落ち着けるようです。
多分。

2024年12月5日木曜日

4_189 支笏:カルデラの中の静寂

 支笏湖は、風光明媚で温泉もあり、千歳空港からも札幌からも近く、観光には恵まれた立地です。しかし、限られた所しか観光施設がないため、そこから少し離れると静寂があります。そんな静寂が好きです。


 11月下旬、支笏湖を訪れました。わが町では、数日前にかなりの積雪になったのですが、支笏周辺は降らなかったようです。ところが、訪れる前日に、支笏周辺の山域だけが雪となりました。支笏までの山道は、積雪があり凍っているところもありました。無理せずゆっくりとの走行しましたので、無事たどり着くことができました。
 支笏湖は、火山の雄大さと湖の神秘さ、森の静寂、そして温泉を湧いていると観光に恵まれた地となっています。湖畔からは、湖面越しに恵庭岳、樽前山、風不死岳の雄大な山体が眺められます。これらの山は、いずれも活火山です。
 支笏湖は4万年前ころに激しい噴火(支笏火山)が起こり、大量の火山砕屑物を放出しました。その噴出物は、大規模な火砕流となり、支笏の南側の白老町から、南東側の苫小牧市、そして東側の千歳市一帯を覆いました。その結果、以前は太平洋に流れ込んでいた石狩川がせき止められ、石狩湾に流れ込むようになりました。
 巨大な噴火で大量のマグマが放出されたことで、山体の直下で陥没が起こりました。その結果、直径12kmになるカルデラがでました。それが現在の支笏湖となります。支笏湖は面積も広く(日本で8番)、深い湖(日本で2番)です。もともとは丸い形のカルデラ湖でしたが、その後の火山活動で、現在のようないびつな形になっていきました。
 支笏湖ができてから、2万6千年前ころから支笏カルデラの中に、風不死岳ができました。カルデラの崖の上にあたるところに、9000年前の火山活動で樽前山ができ、少しの休止期をへて、17世紀と18世紀の噴火で山頂に火口ができ、1909年には溶岩円頂丘(遠くから見るとプリンのような形)ができました。現在も、山頂周辺では噴気が上がっています。
 恵庭岳は、2万年前ころにカルデラ壁で火山活動をはじめ、山体ができました。しばらく休止した後、17世紀になって水蒸気爆発が起こり、東側に火口(爆裂火口といいます)ができました。その生々しい火口の地形は現在も残されています。
 支笏湖は、観光地ですが、少しはずれれば周辺には森が広がっているので、静寂を味わえます。出かけた時の帰りや、自宅からも近いため散策に訪れていました。
 今回は野外調査は抜きで、家内と二人で、自然の散策と温泉、そして美味しい料理を楽しみに出かけました。途中で昼食をとって、早目に着きました。森を散策しようと思っていたのですが、積雪のため、ホテルの人に長靴やブーツがないとだめだと止められました。仕方なく、きっさコーナでコーヒーを飲みながら、窓越しに景色を見て過ごしました。朝には、いろいろな野鳥が観察できました。静寂の中で、ゆったりとした、穏やかで豊かな時間を過ごすことができました。

・厚さ寒さ・
先週前半は、温かい日もあったのですが、
週末には冷え込んで雪となりました。
例年の寒さに戻ったようです。
寒暖の変化が激しいと
防寒着も、厚手のものや薄手のものへと
日によって着替えていくことになります。
まあ、季節の変化なので
自分で対処するしかないのでしょう。

・忙しくても・
とうとう師走になりました。
校務が忙しく落ち着いきません。
特に、11月から2月にかけては
次々と重要な校務が続きます。
そこに私事の所要も重なっています。
気が休まらない日が続いています。
我が大学では、退職までの1年間は
落ち着いて研究をまとめるという意味を込めて
校務は少なくするというのが暗黙にあるのですが、
人員が減っているのに、校務が増えています。
そのため、退職前も校務が押し寄せます。
まあ、致し方ないことですが
与えられた業務、すべき作業を
淡々と優先順に進めていきます。
ただしなにがあっても、
研究の進行も止めることなく
進めていかなければなりません。

2024年11月28日木曜日

3_226 外核のドーナツ 2:コーダ波の解析

 前回、地震波には表面波と実体波があり、大きく揺れる実体波にもいろいろな種類があることを紹介しました。実体波の中のコーダ波を使って、外核にこれまでにない構造を発見しています。コーダ波を紹介していきましょう。


 実体波は、いつも感じている地震の揺れをもたらすものです。P波とS波がその代表となります。
 P波はもっとも速い地震波(5~7km/秒)で、最初に伝わってくる揺れで、初期微動とも呼ばれます。進行方向に平行に振動する波で、固体、液体、気体をすべて伝わリます。地球内部を探るために重要なものとなります。
 一方、S波は、P波に比べて速度は小さい(3~4km/秒)のですが、揺れは大きく、主要動と呼ばれます。ただし、固体しか伝わリません。P波は地球内部をすべて通り抜けましたが、S波は液体の鉄からなる外核は通ることができません。そのため、外核の実態と存在は古くから知られていました。
 実体波には、後続波と呼ばれるタイプがあります。P波やS波は、波が直接到達したものですが、後続波には地球内部にあるさまざまな境界で、反射したり屈折してしてから届く地震波もあります。そんな地震波にも重要な地球内部の情報が隠されています。
 反射や屈折は、不連続面となる地表、海底、地殻、マントル、核や、それらの内部にある物性の異なる面で起こります。反射は屈折する場所によって、地震波それぞれに、別の名称がつけられています。例えば、P波が外核内を伝播したものをPKP波、この波が内核まで伝播したものをPKIKP波などと呼ばれて、区別されています。
 後続波には、さらに地下の物質内に存在する不均質によって「散乱」される地震波があり、それらをコーダ波と呼んでいます。コーダ波は、振幅が減衰していく(指数関数的に)波形になるのが特徴ですが、数十秒から数分間振動が続きます。
 コーダ波の減衰は、通過する物質の特性を反映します。減衰は、物質内の不均質、例えば、断層や化学的組成が異なったり、流体の存在や分布、温度分布の違いなどで起こります。また、不均質で減衰しながら伝播していくのですが、その時にも不均質があれば、散乱も起こります。ですからコーダ波には、複雑な経路を取っていきたものが含まれていることになります。このコーダ波の減衰状況や散乱から、地球内部の不均質な部分を見つけていったの今回紹介している論文です。
 馬らは、ひとつの震源からの地震を、異なった地震計で記録された数時間にわたる続くコーダ波を用いました。微小なコーダ波を検出し、複雑にたどってきた経路を解析していき、各地のコーダ波の類似性から相関を調べてきました。これらの類似性をまとめて「後期コーダ波相関波動(late-coda correlation wavefield)」と呼びました。これが論文のタイトルにあったコーダ波の意味です。
 そして、極地と赤道付近で観測された解析の結果を比較していきました。極地に近い場所で検出された地震波は、赤道近くの地震波よりも速く伝わっていることがわかったということです。その意味するところは次回としましょう。

・懸案が次々と・
今月は、特別な校務が重なっていました。
大きな懸案事項もいくつかありましたが、
先週までに、順番に終わらせていきました。
まだいくつか残っています。
懸案事項も、役職上の校務なので
締め切りや重要度の順番に
淡々とこなしていくしかありません。
長年、職場に勤めていると
そんな術も身についてきました。
それも今年度限りと思って
取り組んでいきましょう。

・久しぶりの休暇を・
このエッセイは、土曜日に予約配信しました。
日曜日から、家内と久しぶりに温泉ホテルに一泊します。
人里から離れて、車がないといけない不便な場所です。
森に囲まれていて、散策路を歩いていくと湖があります。
その先に観光施設があります。
そんな静寂に好き、時々利用するホテルです。
自宅や大学は大雪が降ったので心配なのですが、
いってみないと雪の様子はわかりません。
まあ冬タイヤにしているので、
少々雪は大丈夫なはずです。

2024年11月21日木曜日

3_225 外核のドーナツ 1:トーラスとコーダ

 次の核のシリーズに変わります。新しい論文によると、外核でこれまで見つかっていなかった構造がわかったということです。地震波によって発見されたのですが、少々専門的な説明が必要になります。


 2024年8月末のScience Advances誌に、オーストラリア国立大学の馬とトカルチッチ(Ma and Tkalcic)が、核の構造に関する論文を発表しました。論文のタイトルは、
Seismic low-velocity equatorial torus in the Earth's outer core: Evidence from the late-coda correlation wavefield
(地球の外核内の地震波低速度の赤道上のトーラス:後期コーダ波相関波動場からの証拠)
というものでした。聞き慣れない難しい言葉があります。まず、トーラスとコーダ波について説明していきましょう。
 トーラスとは、円柱が環になったドーナツ状の構造をいいます。この論文では、外核の赤道上にトーラス構造が、地震波によって新たに見つかったということになります。
 トーラス構造は、コーダ波から見つかっています。コーダ波を説明するには、地震波の分類を説明しておく必要があります。
 地震波には、表面波と実体波があります。
 表面波とは、文字通り地球の表面を伝わる波です。少々変わった地震波で、固体と気体、あるいは固体と液体の境界だけを伝わっていく波です。主には地殻の表層(地表と大気の境界、海底と海の境界など)を伝わりますが、特徴は周期が長く、振幅幅も大きいものになります。伝わり方により、レイリー波やラブ波などに区分されます。レイリー波は、地表が上下方向に楕円を描くように振動します。ラブ波は、地表に対して平行に、進行方向に対して垂直に振動します。
 今回のコーダ波は、実体波に分類されます。実体波は、いつも感じている地震の揺れをもたらすものが代表です。P波とS波があります。P波はもっとも速い地震波(5~7km/秒)で最初に伝わる揺れで、初期微動などとも呼ばれます。進行方向に平行に振動する波で、固体、液体、気体を伝わリます。S波は、P波に比べて速度が小さい(3~4km/秒)のですが、揺れは大きく、主要動と呼ばれます。ただし、固体しか伝わらないという特徴があります。
 多くの地震波の研究は、地震発生後、1時間ほどで世界中に伝わるP波とS波に関するものです。ところが、実体波には、ほかにも後続波と呼ばれるタイプのものがあります。後続波は地球深部の探査に利用されています。その後続波のひとつに、コーダ波があります。少々長くなってきたので、コーダ波の詳細は次回としましょう。

・コーダ・
コーダ(coda)はイタリア語で「尾」を意味しています。
そこから、楽曲の最後に付けられる
終結、締めくくりを指す部分の名称として使われています。
コーダ波は、主な地震波のあとに現れ、
波形の最後にくっついています。
その様子から地震波の区分にも用いられました。
ただし、音楽のコーダは本体より短いのですが
コーダ波の継続時間は、本振動より長くなっています。

・晩秋から冬へ・
11月初旬に降った大雪は
その後、すべて溶けてしまいました。
紅葉の名残りも少なくなり、
多くの木々が葉を落としました。
季節は、晩秋から冬にむかっています。
そんな矢先、週のはじめには寒波到来で
また雪が少しですが降りました。
大学も後期の折り返しを過ぎました。
落ち着いて授業が進んでいます。

2024年11月14日木曜日

3_224 内核の回転 3:後退運動

 内核が回転していること、運動は一定ではなくブレがあることは、以前から知られていました。今回の研究で、内核の回転が、ここ10年ほどで後退していることがわかってきました。


 いよいよ観測の結果を紹介していきましょう。20年以上に渡った地震波の観測値を用いたことから、経年変化が読み取ることができました。
 同じ震源からの複数の地震波を観測することで、昔のものと一致するような地震波を発見しました。このような一致から、内核がマントルに対して、過去と同じ位置に達したと区別できました。その結果、数年から数10年かけて回転の変化が読み取られてきました。
 内核は2003年から2008年にかけて、一回りしました。その後、2008年から2023年にかけては、同じ経路をゆっくりと回転していることがわかりました。回転速度が、2分の1から3分の1くらいになっています。2010年ころから減速がはじまり、後退(backtracking)と呼ばれる状態になっていることがわかりました。ここでいう後退とは、地表からみて、自転より遅れる状態になっていることです。
 このような内核の回転速度は変化は、以前の研究でも知られていました。また、後退していることも知られていました。そのような変動が、自転軸を中心に8.5年の周期で起きているらしいこともわかっていました。後退の現象は、ここ40年間は起こっていませんでしたが、今回、後退が見つかりました。
 巨大な内核の運動が、急激に変化することが示されましたが、その原因は、まだ不明です。液体の鉄の外核の中に、固体の鉄の内核が浮いている状態です。その運動を左右するには、かなり大きな力、エネルギーが必要となるはずです。
 その候補に、外核の対流の変化が考えられます。もし外核の対流のパターンに変化が起これば、地磁気への変化も起こるはずです。あるいは逆に地磁気の変化が、外核に対流に変化を及ぼし、内核の回転にブレーキをかけたのかもしれません。
 今回の研究の後退という結論についても、今後、議論が進むことでしょう。内核の運動は、地球の自転に影響があるはずです。内核の回転が遅くなっているのであれば、自転も遅くなっているはずです。その変化は非常に小さいでしょうが、もしかすると観測できるかもしれませんね。そうなれば、後退現象が事実と認定できるでしょう。

・大雪・
先週はじめに、近くの山並みに
初冠雪を見たと思っていたら、
里にも初雪が降りました。
シーズンのはじめの雪としては、
積雪量が多くて、驚きました。
いつもお世話になっている
自動車の整備工場にいって
冬タイヤに交換してもらいました。
週末になっても、まだ溶けません。
今年の初雪は大雪となりました。

・続けて医院へ・
今週の前半は、医院に続けていきます。
検査とその結果を聞くこと、
常用薬をもらうことになります。
医院はたいてい混んでいるので、
曜日や時間帯を考えていかないと
何時間も待つことになります。
選んでいっえも、半日仕事になります。
医者にかかるにも体力が必要です。

2024年11月7日木曜日

4_189 登別:噴気と紅葉

 今シーズン最後の野外調査で、登別からオロフレ峠、美笛峠、支笏湖という山岳ルートを巡りました。火山地質を観察したのですが、周辺は秋の紅葉でした。紅葉も山や峠では終わっていましたが。


 今シーズン最後に、1泊2日で、登別からオロフレ峠を超えるルートの調査にいきましました。10月になって、一度道内各地で初雪が見られました。10月下旬なら、山では雪が降ってもおかしくないので、峠越えも、今シーズン最後の時期かもしれません。
 初日は、札幌周辺は冷たい雨でした。登別に向かうと晴れ間があったのですが、午後からは時々雨が降る天気でした。登別の火山地帯は地獄谷と呼ばれているのですが、時々雨が降る中を傘をさして、調査となりました。
 登別温泉は、古くからある温泉地で、かつては鉄道も通っていました。湧出量が多く、いろいろな成分の温泉が出ていることで有名です。泉質としては、硫黄泉、食塩泉、明ばん泉、硫酸塩泉、緑ばん泉、鉄泉、酸性泉、重曹泉、ラジウム泉の9種があります。泊まったホテルでも、硫黄泉、食塩泉、鉄泉の3つの温泉がありました。
 登別で有名な地獄谷は、観光ルートが整備されていて、噴気口も湧水、温泉の流れもあります。寒い雨でしたが、噴気もよく見ることができました。泉質の異なった温泉が沢で合流しているのが、色の違いとして見ることができます。火山と温泉を観察するにはいいところです。
 この日の雨も山でも雪にならず、翌日は幸い晴れてきましたので、オロフレ峠を越え、美笛峠から支笏に入ることにしました。オロフレ峠は、これまで通ったことがなく、はじめての峠越えになりました。
 このコースは、山が深く、ところどころに温泉が湧いて、温泉宿もあります。山や峠では、紅葉はほとんど終わっていました。ところが、支笏湖周辺だけは、紅葉がまだきれいに見ることができました。湖畔周辺だけ、紅葉が遅れていて、不思議でした。平日でしたが、紅葉を見に、多くの観光客が訪れていました。
 登別からオロフレ峠、支笏湖周辺は、火山が作った地形です。活火山も多数あります。火山岩、火山砕屑物からできています。多数の観光客が訪れる火山と温泉の景勝地となっています。

・本当に最後の野外調査・
年度当初の研究計画では、
この調査は予定していませんでした。
9月の調査で、今シーズンは終わるつもりでした。
調査終了時に、研究費が少し残っていました。
そのため、1泊2日の調査に出ることにしました。
日程を調整していたら、
10月の下旬になってしまいました。
火山の調査でしたが、
周辺は紅葉の名残もあり、景色も堪能しました。

・サーバ停止・
このエッセイのホームページは廃止しました。
大学のサーバが10月末に停止したためです。
2012年から情報処理課にサーバを
保管していただいていました。
古いOSがかなり古くなり、
セキュリティの更新ができず、
機材の更新か廃止を迫られました。
12月一杯で廃止予定でしたが、
10月末に廃棄することとなりました。
そのためホームページでの公開は
急遽、終了となりました。
ブログは継続していますので、
バックナンバーも見ることができます。