マントルの遷移層までの実態が明らかになってきました。その物質は、よく知られているものでしたが、予想外の広がりをもって横たわっていました。それを解明したのは、SPring-8という巨大な装置でした。
SPring-8を用いた入舩さんたちの実験を紹介している途中でした。それを続けましょう。
入舩さんたちは、高温高圧条件においたマントル物質に、強力なX線をあてて、試料の長さを正確に測定しました。また、超音波を用いてその試料を通過する時間も正確に測定しました。この2つの測定データから、長さ/時間=速度ですから、その物質を波(弾性波)が伝わる速度を精度よく決めることができます。この弾性波速度が、地球では地震波速度に相当します。つまり、入舩さんたちは、マントル遷移層の地震波の様子を実験で再現することに成功したことになります。
いくつかの候補の物質を用いて実験し、そこから求めた弾性波速度と、実際の地球の地震波速度を比べました。すると、マントル遷移層も上部マントルと同じカンラン岩であることがわかりました。その結果、遷移層が柘榴石が多いという説が否定されたことになります。これで、マントルの化学組成の問題がかなり限定されたことになります。
また他にも、新たなことが分かってきました。遷移層の下部には、従来から想定されていたマントル物質ではない、ハルツバージャイトと呼ばれるカンラン岩があることが明らかになりました。
ハルツバージャイトとは、カンラン岩の一種だですが、少々特殊で、普通のカンラン岩から玄武岩の成分が抜けたものです。このようなハルツバージャイトは、玄武岩組成のマグマである海洋地殻が抜けたあと、その下にあるマントルを構成していると考えられています。つまり海洋プレートの主たる成分と同じものが遷移層の下部にあるようなのです。
これは沈み込んだ海洋プレート、メガリスと同等にものであると考えられます。メガリス自体は、地震波でもその姿は捉えられています。
今回の入舩さんたちの報告は、メガリスの存在根拠を見つけただけでなく、実は重要な問題提起もしています。メガリスの成分(海洋プレートの残骸)が、深度650kmあたりに全地球的にたまっていることになります。
しかし、メガリスは、沈み込み帯の先に形成され、ある一定時間が経過すると、下部マントルに落下していくもので、全地球的にあるものとは考えられていませんでした。地震波のデータもメガリスは一時的にある場所に形成されているように見えていました。
ところが、入舩さんたちのデータは、全地球に数10kmから100kmの厚さで、ハルツバージャイトの成分があることを示しています。これは、メガリスが、すべて落ちてしまうのではなく、一部がマントル遷移層下部に残ってしまうことを意味しています。それが、長年にわたって蓄積されたため、プレートの墓場の層ができているのではないかと考えられます。これも、今後のさらなる検討が待たれます。
入舩さんたちの高圧発生装置は遷移層までの条件しか到達できませんので、下部マントルについてはまだ実験がされていません。しかし、別の方法で、もっと深部まで実験に挑んでいる人たちもいます。それは次回としましょう。
・新たな謎・
入舩さんたちは、上部マントルと遷移層が
カンラン岩からできていることを示しました。
それは、マントルの上半分が化学組成に
大きな違いはないことを示しました。
一方、遷移層下部がハルツバージャイトであることを示し
化学的に不均質があることも示しました。
沈み込んだプレートがメガリスとして
マントル対流が完結させるはずでしたが、
しかし、地球はどうも残渣をマントルの境界に残していたようです。
その数10kmの残渣を科学者は捕らえたのです。
今までの議論があったところは解決したのですが、
新たな謎を提示したことになります。
こんな繰り返しが、科学の進歩といえます。
・日常・
やっと研究の態勢が整い、
日常と呼べるものが始まりました。
校務の束縛がなく、
やりたいことを中心に生活ができる幸せを感じています。
家族と離れる寂しさがありますが、
メールと家族間の無料通話で連絡を取っています。
やるべきことも進めなければなりません。
それは、深く考えて論文を書くことと、
調査のために野外に出ることです。
しかし、野外での地質調査は、
5月以降から始めるつもりですが、
市内のいろいろな名所や風物を
見て回ることも目的としています。
その散策も日常に組み入れる必要があります。
それも考えているところです。
2010年4月15日木曜日
2010年4月8日木曜日
3_87 SPring-8:マントル5
マントルの様子を、直接見ることは不可能です。しかし、マントルの条件を、実験室で再現していけば、間接的ですが、マントルを垣間見ることはできます。さらに、SPring-8を利用すれば、マントルの条件のままで、覗くことも可能なのです。
温かいマントル物質が上昇していくものをホットプルーム(正式にはスーパーホットプルームと命名されています)と呼び、冷たいプレートが沈み込んで落ちていくマントルの流れをコールドプルーム(こちはスーパーはつきません)と呼んでいます。これらのプルームが、なぜ、670km付近で留まるのでしょうか。それには、マントルの構造と鉱物学的な理由があります。
地球内部は深さとともに、温度と圧力が上昇していきます。鉱物は、温度や圧力が増すと、よりコンパクトになるために結晶構造を変化させて、高密度の結晶になっていきます。そのような変化を、結晶の相転移と呼びます。
マントル物質はカンラン岩と呼ばれるもので、地上で見られるカンラン岩は、カンラン石や輝石を主として、長石などを少し含んでいます。カンラン岩を構成する鉱物は、結晶ごとに相転移の温度圧力条件が変わります。相転移は、深度400kmあたりから起こり始めて、670kmあたりまでで終了します。カンラン岩を構成する結晶の相転移がおこっているのゾーンを、マントル遷移層と呼んでいます。
このような遷移層は地震波でもみえているため、地震波から物質の密度が推定されるのですが、その密度を満たすものはどのような物質であるかが、いろいろ推定され、議論されてきました。
マントルのカンラン岩は、一様ではなく、上部マントルと遷移層、下部マントルでは、化学組成が違うのではなかという説もあります。それは、密度を満たすために推定した物質は、結晶の組み合わせによっていくつかの考え方ができたためです。
たとえば、カンラン石の多いカンラン岩(パイロライト、pyrolite)という説と、柘榴石(ガーネットの高温高圧タイプのメージャライト)の成分が多い岩石(ピクロライト、piclogite)という説もあり、決着をみていませんでした。
そのような疑問に対して、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの入舩徹男さんたちと高輝度光研究センターの肥後祐司たちのグループが、高温高圧発生装置とSPring-8を使って調べました(Nature 2008.2.14)。SPring-8は、高温高圧装置が作動中でも、その中を通り抜けていけるほどの強力なX線を発生することできます。SPring-8を用いれば、高温高圧をかけた状態の結晶を観察することできます。つまり、高温高圧発生装置が再現しているマントルの条件で物質がどのような状態にあるかを測定できるのです。
以前の高温高圧発生装置を用いた実験では、物質を高温高圧状態にしたのち、常温常圧にもどして、その物質の性質を調べていました。ですから、本当の高温高圧状態でその物質の性質が信頼できるのかという不安がありました。また、測定できない物性もありました。それを入舩さんたちのグループが、SPring-8を用いて解決していたのです。
その成果については、次回紹介しましょう。
・日々精進・
四国に引っ越してきて1週間ほどが過ぎました。
やっとインターネットも開通できました。
メールの受信は大学のメールサーバからもできたのですが、
送信だけはいろいろ試したのですが、できませんでした。
データ通信の契約しているプロバーダー経由なので、
そこからの送信がうまくいかないようです。
仕方がないので、以前からメールの保存用に利用していた
WEBメールのGmailを利用して送信するようにしました。
送信と受信が別々なので少々わずらわしいのですが、
しかたがありません。
新生活は、わくわくして、今までできなかったことをはじめたり、
これからやっていきたいことに胸がわくわくしています。
でも、やはり重要なことは、
せっかくもらった時間を有効に利用して、
成果を上げることだと思っています。
そのためには、日々精進しかないですね。
これは、いつもの生活での心がけと同じですね。
・反面教師・
今回紹介した研究の中心人物である入舩さんは、
大学院時代の先輩でした。
当時、寡黙ですが淡々と仕事を進めていく、
非常に頭のきれる人でした。
そして必要とあらば新しい世界に思い切りよく飛びこみ
新しい道具などもすぐに取り入れられる能力もありました。
彼に比べると、自分の才能のなさを痛感したものです。
私も負けずに何度か新天地に飛び出しました。
その後も、自分なりに地道な調査をしたり、
人があまり考えない視点で
しつこく喰らいつくような研究を目指していきました。
入舩さんは、私にとっていい意味での
反面教師だったのかもしれませんね。
そして今回の新天地でも研究を進めたいと考えています。
温かいマントル物質が上昇していくものをホットプルーム(正式にはスーパーホットプルームと命名されています)と呼び、冷たいプレートが沈み込んで落ちていくマントルの流れをコールドプルーム(こちはスーパーはつきません)と呼んでいます。これらのプルームが、なぜ、670km付近で留まるのでしょうか。それには、マントルの構造と鉱物学的な理由があります。
地球内部は深さとともに、温度と圧力が上昇していきます。鉱物は、温度や圧力が増すと、よりコンパクトになるために結晶構造を変化させて、高密度の結晶になっていきます。そのような変化を、結晶の相転移と呼びます。
マントル物質はカンラン岩と呼ばれるもので、地上で見られるカンラン岩は、カンラン石や輝石を主として、長石などを少し含んでいます。カンラン岩を構成する鉱物は、結晶ごとに相転移の温度圧力条件が変わります。相転移は、深度400kmあたりから起こり始めて、670kmあたりまでで終了します。カンラン岩を構成する結晶の相転移がおこっているのゾーンを、マントル遷移層と呼んでいます。
このような遷移層は地震波でもみえているため、地震波から物質の密度が推定されるのですが、その密度を満たすものはどのような物質であるかが、いろいろ推定され、議論されてきました。
マントルのカンラン岩は、一様ではなく、上部マントルと遷移層、下部マントルでは、化学組成が違うのではなかという説もあります。それは、密度を満たすために推定した物質は、結晶の組み合わせによっていくつかの考え方ができたためです。
たとえば、カンラン石の多いカンラン岩(パイロライト、pyrolite)という説と、柘榴石(ガーネットの高温高圧タイプのメージャライト)の成分が多い岩石(ピクロライト、piclogite)という説もあり、決着をみていませんでした。
そのような疑問に対して、愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの入舩徹男さんたちと高輝度光研究センターの肥後祐司たちのグループが、高温高圧発生装置とSPring-8を使って調べました(Nature 2008.2.14)。SPring-8は、高温高圧装置が作動中でも、その中を通り抜けていけるほどの強力なX線を発生することできます。SPring-8を用いれば、高温高圧をかけた状態の結晶を観察することできます。つまり、高温高圧発生装置が再現しているマントルの条件で物質がどのような状態にあるかを測定できるのです。
以前の高温高圧発生装置を用いた実験では、物質を高温高圧状態にしたのち、常温常圧にもどして、その物質の性質を調べていました。ですから、本当の高温高圧状態でその物質の性質が信頼できるのかという不安がありました。また、測定できない物性もありました。それを入舩さんたちのグループが、SPring-8を用いて解決していたのです。
その成果については、次回紹介しましょう。
・日々精進・
四国に引っ越してきて1週間ほどが過ぎました。
やっとインターネットも開通できました。
メールの受信は大学のメールサーバからもできたのですが、
送信だけはいろいろ試したのですが、できませんでした。
データ通信の契約しているプロバーダー経由なので、
そこからの送信がうまくいかないようです。
仕方がないので、以前からメールの保存用に利用していた
WEBメールのGmailを利用して送信するようにしました。
送信と受信が別々なので少々わずらわしいのですが、
しかたがありません。
新生活は、わくわくして、今までできなかったことをはじめたり、
これからやっていきたいことに胸がわくわくしています。
でも、やはり重要なことは、
せっかくもらった時間を有効に利用して、
成果を上げることだと思っています。
そのためには、日々精進しかないですね。
これは、いつもの生活での心がけと同じですね。
・反面教師・
今回紹介した研究の中心人物である入舩さんは、
大学院時代の先輩でした。
当時、寡黙ですが淡々と仕事を進めていく、
非常に頭のきれる人でした。
そして必要とあらば新しい世界に思い切りよく飛びこみ
新しい道具などもすぐに取り入れられる能力もありました。
彼に比べると、自分の才能のなさを痛感したものです。
私も負けずに何度か新天地に飛び出しました。
その後も、自分なりに地道な調査をしたり、
人があまり考えない視点で
しつこく喰らいつくような研究を目指していきました。
入舩さんは、私にとっていい意味での
反面教師だったのかもしれませんね。
そして今回の新天地でも研究を進めたいと考えています。
2010年4月1日木曜日
3_86 プルーム:マントル4
マントル対流とは、プルームの上下運動がその原動力となっています。プルームは、定常的な流れではなく、大量の物質がある時期大規模に移動することが、実体でした。その運動に基づいて地球の営みが再構成されてきました。プルームとは何で、何を明らかにしてきたかを紹介しましょう。
地震波トモグラフィーをみると、670kmあたりにプルームの滞留場所があります。670kmを境に、温度の低いマントル物質がマントルの底の核に向かってと沈んでいき、温かいマントル物質が地表に向かって上昇していることがわかってきました。
温かいマントル物質の上昇流をホットプルーム(正式にはスーパーホットプルームと命名されています)と呼び、冷たいマントル物質が落ちていく下降流をコールドプルーム(こっちにはスーパーはつきません)と呼んでいます。
コールドプルームは、670kmあたりに一定期間留まるのですが、やがては下に向かってマントルの中を落ちていきます。670kmあたりにある巨大なコールドプルームのもとを、メガリス(megalith)や滞留プレート(stagnant slab)と呼んでいます。
メガリスは、数千万年ほどの670km付近に滞留すると、下部マントルに落ちていくと考えられています。このようなメガリスの落下をフラッシング(flushing、トレイの洗浄の様子)といいます。地震波トモグラフィーでマントルの底に見えていた低温域が、落下したメガリスに相当すると考えられています。
巨大なメガリスが、マントルの底に落下するというフラッシングは、大量の物質が、マントルの底に向かって流れ込むことになります。マントルの物質収支を考えると、メガリスに相当する量のマントル物質が上昇しなければバランスがとれません。マントルの底で一番上昇しやすい部分は、一番密度の小さい物質、つまり温度の高いものが上昇することになります。これがホットプルームとなります。
ホットプルームも、670kmあたりにいったん留まります。そこから小さなプルームとして枝分かれするようにして、周辺地域にマグマ活動を起こします。これがいろいろな地質現象を説明します。
今まで、ハワイ諸島の火山列のように8000万年以上の長期に渡って活動する火山の起源、デカン高原やシベリア、アメリカのコロンビア台地などの大量の溶岩を流す火山の仕組みなど、よくわからなかったことがあったのですが、このようなホットプルームの巨大なマントル物質があれば、説明できます。また、海嶺がなぜそこにあるのかも、下にホットプルームがあるからだという必然的な理由があったことになりました。
このようなプルームの上下運動が、マントル対流の実体であると考えられるようになりました。マントル対流は、一様な物質の流れでははなく、間欠的な活動になっていました。そのようなマントルの運動論の全体を、プルーム・テクトニクスと呼んでいます。
プルーム・テクトニクスは、地表付近の造山運動やマグマ活動に間欠性があることを示唆しています。その活動周期は、数千万年におよぶ長期のものですが、そのような痕跡を地質学者は確かめつつあります。
プルーム・テクトニクスは、地表部分での大地の営みを説明するプレート・テクトニクスを内在しています。そして、マントル全体の物質循環をも説明しています。しかし、670kmあたりで見つかった新事実によって、新たな展開を見せるかもしれません。それは次回としましょう。
・愛媛県西予・
私は、4月1日に北海道を発って
四国に向かっています。
ですから、このメールマガジンも
予約して配信しています。
このエッセイでも何度かアナウンスしていたのですが、
1年間、大学のサバティカ(研究休暇)をもらって
愛媛県西予市城川町地質博物館に所属することになります。
主には四国西部を中心とする地質調査、
そしてその成果を科学教育に活かす方法を考えることです。
しかし、一番の目的は「雑音」のない環境で
自分の研究を見つめ直すということです。
地質の哲学的な深まりを追求したいと思いながら、
なかなか深められずにいました。
いろいろの手がかりは得ていたのですが、
なかなか進まず欲求不満でもありました。
そこの部分を、この機会に深めていきたいと思っています。
・科学の進歩・
マントル対流のアイディアは、
大陸移動を最初に提唱したウェゲナー以来
その存在が考えられていました。
そしてやっと実体を見ることができるようになってきました。
それは、いわゆる「対流」とは、少々違っていました。
しかし、その「対流」は、戸惑いを誘いますが、
最終的にはより確かな実体を見ることになりました。
理論はあるとき完成するわけではなく、
新しい事実、特に理論に合わない事実が、
新しい理論へと導きます。
このような理論と事実の積み重なりが
科学の進歩なのでしょうね。
地震波トモグラフィーをみると、670kmあたりにプルームの滞留場所があります。670kmを境に、温度の低いマントル物質がマントルの底の核に向かってと沈んでいき、温かいマントル物質が地表に向かって上昇していることがわかってきました。
温かいマントル物質の上昇流をホットプルーム(正式にはスーパーホットプルームと命名されています)と呼び、冷たいマントル物質が落ちていく下降流をコールドプルーム(こっちにはスーパーはつきません)と呼んでいます。
コールドプルームは、670kmあたりに一定期間留まるのですが、やがては下に向かってマントルの中を落ちていきます。670kmあたりにある巨大なコールドプルームのもとを、メガリス(megalith)や滞留プレート(stagnant slab)と呼んでいます。
メガリスは、数千万年ほどの670km付近に滞留すると、下部マントルに落ちていくと考えられています。このようなメガリスの落下をフラッシング(flushing、トレイの洗浄の様子)といいます。地震波トモグラフィーでマントルの底に見えていた低温域が、落下したメガリスに相当すると考えられています。
巨大なメガリスが、マントルの底に落下するというフラッシングは、大量の物質が、マントルの底に向かって流れ込むことになります。マントルの物質収支を考えると、メガリスに相当する量のマントル物質が上昇しなければバランスがとれません。マントルの底で一番上昇しやすい部分は、一番密度の小さい物質、つまり温度の高いものが上昇することになります。これがホットプルームとなります。
ホットプルームも、670kmあたりにいったん留まります。そこから小さなプルームとして枝分かれするようにして、周辺地域にマグマ活動を起こします。これがいろいろな地質現象を説明します。
今まで、ハワイ諸島の火山列のように8000万年以上の長期に渡って活動する火山の起源、デカン高原やシベリア、アメリカのコロンビア台地などの大量の溶岩を流す火山の仕組みなど、よくわからなかったことがあったのですが、このようなホットプルームの巨大なマントル物質があれば、説明できます。また、海嶺がなぜそこにあるのかも、下にホットプルームがあるからだという必然的な理由があったことになりました。
このようなプルームの上下運動が、マントル対流の実体であると考えられるようになりました。マントル対流は、一様な物質の流れでははなく、間欠的な活動になっていました。そのようなマントルの運動論の全体を、プルーム・テクトニクスと呼んでいます。
プルーム・テクトニクスは、地表付近の造山運動やマグマ活動に間欠性があることを示唆しています。その活動周期は、数千万年におよぶ長期のものですが、そのような痕跡を地質学者は確かめつつあります。
プルーム・テクトニクスは、地表部分での大地の営みを説明するプレート・テクトニクスを内在しています。そして、マントル全体の物質循環をも説明しています。しかし、670kmあたりで見つかった新事実によって、新たな展開を見せるかもしれません。それは次回としましょう。
・愛媛県西予・
私は、4月1日に北海道を発って
四国に向かっています。
ですから、このメールマガジンも
予約して配信しています。
このエッセイでも何度かアナウンスしていたのですが、
1年間、大学のサバティカ(研究休暇)をもらって
愛媛県西予市城川町地質博物館に所属することになります。
主には四国西部を中心とする地質調査、
そしてその成果を科学教育に活かす方法を考えることです。
しかし、一番の目的は「雑音」のない環境で
自分の研究を見つめ直すということです。
地質の哲学的な深まりを追求したいと思いながら、
なかなか深められずにいました。
いろいろの手がかりは得ていたのですが、
なかなか進まず欲求不満でもありました。
そこの部分を、この機会に深めていきたいと思っています。
・科学の進歩・
マントル対流のアイディアは、
大陸移動を最初に提唱したウェゲナー以来
その存在が考えられていました。
そしてやっと実体を見ることができるようになってきました。
それは、いわゆる「対流」とは、少々違っていました。
しかし、その「対流」は、戸惑いを誘いますが、
最終的にはより確かな実体を見ることになりました。
理論はあるとき完成するわけではなく、
新しい事実、特に理論に合わない事実が、
新しい理論へと導きます。
このような理論と事実の積み重なりが
科学の進歩なのでしょうね。
2010年3月25日木曜日
3_85 トモグラフィー:マントル3
断層撮影は、体を傷つけることなく、体内を見ることができます。非常に優れた技術です。一種の非破壊検査ともいうべきものですが、その原理を地球と地震波を利用しておこなわれています。地震波トモグラフィーと呼ばれています。地震波トモグラフィーが見せてくれた地球内部を紹介します。
プレート・テクトニクスの原動力は、地球内部の熱が外に出ようとするマントル対流です。そのマントル対流が、地震波トモグラフィーという手法で見てくるようになりました。地震波トモグラフィーとは、医療で使用されているような断層撮影(Tomography)を、地震波でおこうものです。
地震波トモグラフィーは、現代の地震学の基礎を築いた安芸敬一(当時マサチューセッツ工科大学教授)が、1978年にカリフォルニアで上部マントルに用いたのが最初でした。1980年代になると、コンピュータの進歩と地震計波測網の発達などによって、地球全体の地震波トモグラフィーがおこえるようになりました。現在においても、まだ海洋域の地震観測は陸地に比べる手薄になっていますが。
地震波トモグラフィーは、地震波の性質を利用しています。地震波には、いくつかの種類があるのですが、固体を地震波が通過するとき、固体の状態によって地震波の伝播速度に違いがでます。その違いを精度よく測定すれば、地球内部の状態が見えてきます。
地震波速度の伝播の仕組みから、速度が速いところは物質の温度が高く、遅いところは低くなっている、と解釈されます。いろいろな前提や仮定をおくことになりますが、地震波速度の違いが、マントルの温度の差を反映しているとみなすことできるのです。地震波速度の1%の速度差は、温度に換算すると100℃の温度差に相当することになります。
地震波トモグラフィーによって、マントルの温度分布を見ることができるようになったわけです。プレート・テクトニクスに基づけば、プレートの下降部(沈み込み帯)では、冷たいマントル物質が落ち込み、海嶺のようなプレート形成部では、温かいマントル物質が上昇していることになるはずです。海溝や海嶺がマントル内の温度分布とが一致しているはずです。
地震波トモグラフィーは、大雑把には、そのような結果を示しましたが、実は、もっと別の情報も含んでいました。マントル物質の下降部と上昇部の様子が、単なる対流ではないことがわかってきたのです。
マントルの下降部では、沈み込んだプレートが、そのままマントルの底までいくのではなく、マントルの670kmあたりでしばららく留まっている様子がみえてきました。一番顕著であったのでは、日本列島の海溝で沈み込んだプレートが日本海から大陸の下部に溜まっていたのです。そして、そのさらに下のマントルの底には、まだ完全に温まっていない、かつての冷たいプレートの残骸のようなものがみえていました。
マントルの上昇部も、単に対流の上昇流があるのではなく、温かいマントル物質が670kmあたりで留まっていました。南太平洋に大きな暖かいマントル物質があります。また南アフリカの下では、マントルの底に暖かいマントル物質があり、これから上昇しようとしているかのようなマントル物質にみえます。
このようなマントルの姿は、どうも単純なマントル対流ではないようです。それを取り入れて、新たなテクトニクスが考えられるようになりました。
・里帰り・
現在は私は、京都に帰省しています。
このメールマガジンは予約機能によって
配信しています。
京都に帰省しているのは
長男が中学生になると、
家族そろって里帰りがしにくくなるため
最後の家族全員での帰省となるかもしれません。
その日程にあわせて、父に13回忌も行うことになっています。
まあ、うちうちのことですので、気苦労はありません。
時間があれば、京都や奈良も回りたいのですが、
子供たちは、初日と2日目に行く予定の
海遊館と大阪城が一番の目的でもあります。
・法要・
父が死んで13年目となります。
長男が生まれてすぐ3ヶ月に
病床の父を見せに帰省しました。
3回忌には次男の誕生を見届けて
すぐに私は長男だけを連れて帰省しました。
7回忌は、長男の入学式でした。
父の死やその法要と、我が家の節目の年が
重なっています。
たまたまなのですが、
子供たちに父の影を見てしまいます。
プレート・テクトニクスの原動力は、地球内部の熱が外に出ようとするマントル対流です。そのマントル対流が、地震波トモグラフィーという手法で見てくるようになりました。地震波トモグラフィーとは、医療で使用されているような断層撮影(Tomography)を、地震波でおこうものです。
地震波トモグラフィーは、現代の地震学の基礎を築いた安芸敬一(当時マサチューセッツ工科大学教授)が、1978年にカリフォルニアで上部マントルに用いたのが最初でした。1980年代になると、コンピュータの進歩と地震計波測網の発達などによって、地球全体の地震波トモグラフィーがおこえるようになりました。現在においても、まだ海洋域の地震観測は陸地に比べる手薄になっていますが。
地震波トモグラフィーは、地震波の性質を利用しています。地震波には、いくつかの種類があるのですが、固体を地震波が通過するとき、固体の状態によって地震波の伝播速度に違いがでます。その違いを精度よく測定すれば、地球内部の状態が見えてきます。
地震波速度の伝播の仕組みから、速度が速いところは物質の温度が高く、遅いところは低くなっている、と解釈されます。いろいろな前提や仮定をおくことになりますが、地震波速度の違いが、マントルの温度の差を反映しているとみなすことできるのです。地震波速度の1%の速度差は、温度に換算すると100℃の温度差に相当することになります。
地震波トモグラフィーによって、マントルの温度分布を見ることができるようになったわけです。プレート・テクトニクスに基づけば、プレートの下降部(沈み込み帯)では、冷たいマントル物質が落ち込み、海嶺のようなプレート形成部では、温かいマントル物質が上昇していることになるはずです。海溝や海嶺がマントル内の温度分布とが一致しているはずです。
地震波トモグラフィーは、大雑把には、そのような結果を示しましたが、実は、もっと別の情報も含んでいました。マントル物質の下降部と上昇部の様子が、単なる対流ではないことがわかってきたのです。
マントルの下降部では、沈み込んだプレートが、そのままマントルの底までいくのではなく、マントルの670kmあたりでしばららく留まっている様子がみえてきました。一番顕著であったのでは、日本列島の海溝で沈み込んだプレートが日本海から大陸の下部に溜まっていたのです。そして、そのさらに下のマントルの底には、まだ完全に温まっていない、かつての冷たいプレートの残骸のようなものがみえていました。
マントルの上昇部も、単に対流の上昇流があるのではなく、温かいマントル物質が670kmあたりで留まっていました。南太平洋に大きな暖かいマントル物質があります。また南アフリカの下では、マントルの底に暖かいマントル物質があり、これから上昇しようとしているかのようなマントル物質にみえます。
このようなマントルの姿は、どうも単純なマントル対流ではないようです。それを取り入れて、新たなテクトニクスが考えられるようになりました。
・里帰り・
現在は私は、京都に帰省しています。
このメールマガジンは予約機能によって
配信しています。
京都に帰省しているのは
長男が中学生になると、
家族そろって里帰りがしにくくなるため
最後の家族全員での帰省となるかもしれません。
その日程にあわせて、父に13回忌も行うことになっています。
まあ、うちうちのことですので、気苦労はありません。
時間があれば、京都や奈良も回りたいのですが、
子供たちは、初日と2日目に行く予定の
海遊館と大阪城が一番の目的でもあります。
・法要・
父が死んで13年目となります。
長男が生まれてすぐ3ヶ月に
病床の父を見せに帰省しました。
3回忌には次男の誕生を見届けて
すぐに私は長男だけを連れて帰省しました。
7回忌は、長男の入学式でした。
父の死やその法要と、我が家の節目の年が
重なっています。
たまたまなのですが、
子供たちに父の影を見てしまいます。
2010年3月18日木曜日
3_84 水平か上下か:マントル2
かつて、大地の営みは上下運動によって説明されていました。プレート・テクトニクスの登場によって、水平運動によって説明されるようになりました。プレートの運動は、地表で見ると水平運動に見えますが、マントルまで含めてながめると水平運動だけでなく、上下運動も含まれています。
マントル最上部と地殻が、硬い岩石(リソスフェア)のプレートとして振舞います。プレートの下にあるマントルは、可塑性がある岩石からできているアセノスフェアと呼ばれています。アセノスフェアの上を、プレートがスムースに動くことができるます。リソスフェアとアセノスフェアによるプレートの動きが、プレート・テクトニクスとして体系されて、地球の表層における大地の営みの原理だと考えられています。
プレート・テクトニクスは、地向斜とよばれるテクトニクスのアンチ・テーゼとして、1960年代後半に登場してきました。テクトニクスとは、大地の営み(運動)の仕組みのことで、運動論とも呼ばれています。
地向斜テクトニクスとは、大陸内で堆積物がたるような盆地(これが狭義の地向斜のことです)の沈降運動から始まります。地向斜が堆積物がたまってくると、その重さで地向斜はますます沈降します。堆積物が厚くなってくると、地向斜の深部が高温高圧になり火成作用や変成作用がおこします。マグマの活動で、地向斜は上昇運動へと転換します。この上昇運動が山脈を形成していきます。このような山を形成する運動を造山運動と呼びます。地向斜形成に端を発し、造山運動にいたる運動論を、地向斜テクトニクスと呼びます。
一方、プレート・テクトニクスは、地表では、プレートが水平運動するという考えで、大地の営みを説明することになります。プレート同士の衝突で造山運動を説明することになります。厚い堆積物は、沈み込み帯における付加体で説明されます。プレート・テクトニクスの提唱当初は、地向斜テクトニクスと論争が起こり、水平運動と垂直運動の対立ともいわれました。
地向斜テクトニクスに対して、新しくプレート・テクトニクスが提唱されるに当たり、いくつかの理由がありました。
ひとつは、地向斜テクトニクスでは説明できない現象があったことです。たとえば、上下運動の原動力の問題です。地向斜の下降運動や花崗岩の上昇運動の原動力を、浮力(もしくはアイソスタシー)で説明しようすると、どちらかの運動で矛盾をきたします。
もうひとつは、新しい証拠として、海底探査によって得られたデータありました。海嶺やトランスフォーム断層などの海底固有の地形が発見されたり、海底の古地磁気の探査によって海嶺に対して対称な縞模様が発見されたりしました。
地向斜かプレートかで、当初いろいろ論争があったのですが、上述のような理由に加えて、超長基線電波干渉計(VLBI:Very Long Baseline Interferometer)と呼ばれシステムで、年間数cmから十数cmという非常に小さいなプレートの動きが、測定できるようになりました。まさに、プレートの水平運動が実測されたのです。
これらの証拠や根拠によって、プレート・テクトニクスは、その地位を不動のものにしました。
プレート・テクトニクスの原動力は、地球内部の熱が外に出ようとする、対流という単純な原理に基づいています。プレートの動きは、地球表層では、水平運動にみえますが、地球全体を通してみると、マントル物質の対流による上下運動が不可欠なものになります。ですから、マントル深部まで考えると、プレート・テクトニクスは、マントル物質の上下と水平の両方の成分を持った運動ということになります。
ところが、肝心のマントル対流は、なかなか見ることができませんでした。地震波を用いた地震波トモグラフィーと呼ばれる手法ができて、やっと対流の証拠となるようなものが見えるようになってきました。それは次回としましょう。
・旅立ちの季節・
いよいよ3月も半ばが過ぎて
卒業のシーズンとなりました。
今日は長男の卒業式ですが
私は所用で出席できません。
明日は、大学の卒業式です。
それには、校務ですから出席しなければなりません。
その後の、謝恩会が2つも連続でありますが、
いずれも出席することになります。
3月は旅立ちの季節です。
皆さんの周りでは、
旅立ちがあるのでしょうか。
・年度末・
今週末から、京都への帰省をします。
途中大阪に立ち寄ります。
そして、3月最後の週は、
引越しがあり、どたばたになりそうです。
3月下旬の帰省とどたばたのために
原稿を書きだめておかなければなりません。
また、研究費の申請も取り急ぎすることになりました。
まあ、いつものごとくあわただしい年度末になりそうです。
マントル最上部と地殻が、硬い岩石(リソスフェア)のプレートとして振舞います。プレートの下にあるマントルは、可塑性がある岩石からできているアセノスフェアと呼ばれています。アセノスフェアの上を、プレートがスムースに動くことができるます。リソスフェアとアセノスフェアによるプレートの動きが、プレート・テクトニクスとして体系されて、地球の表層における大地の営みの原理だと考えられています。
プレート・テクトニクスは、地向斜とよばれるテクトニクスのアンチ・テーゼとして、1960年代後半に登場してきました。テクトニクスとは、大地の営み(運動)の仕組みのことで、運動論とも呼ばれています。
地向斜テクトニクスとは、大陸内で堆積物がたるような盆地(これが狭義の地向斜のことです)の沈降運動から始まります。地向斜が堆積物がたまってくると、その重さで地向斜はますます沈降します。堆積物が厚くなってくると、地向斜の深部が高温高圧になり火成作用や変成作用がおこします。マグマの活動で、地向斜は上昇運動へと転換します。この上昇運動が山脈を形成していきます。このような山を形成する運動を造山運動と呼びます。地向斜形成に端を発し、造山運動にいたる運動論を、地向斜テクトニクスと呼びます。
一方、プレート・テクトニクスは、地表では、プレートが水平運動するという考えで、大地の営みを説明することになります。プレート同士の衝突で造山運動を説明することになります。厚い堆積物は、沈み込み帯における付加体で説明されます。プレート・テクトニクスの提唱当初は、地向斜テクトニクスと論争が起こり、水平運動と垂直運動の対立ともいわれました。
地向斜テクトニクスに対して、新しくプレート・テクトニクスが提唱されるに当たり、いくつかの理由がありました。
ひとつは、地向斜テクトニクスでは説明できない現象があったことです。たとえば、上下運動の原動力の問題です。地向斜の下降運動や花崗岩の上昇運動の原動力を、浮力(もしくはアイソスタシー)で説明しようすると、どちらかの運動で矛盾をきたします。
もうひとつは、新しい証拠として、海底探査によって得られたデータありました。海嶺やトランスフォーム断層などの海底固有の地形が発見されたり、海底の古地磁気の探査によって海嶺に対して対称な縞模様が発見されたりしました。
地向斜かプレートかで、当初いろいろ論争があったのですが、上述のような理由に加えて、超長基線電波干渉計(VLBI:Very Long Baseline Interferometer)と呼ばれシステムで、年間数cmから十数cmという非常に小さいなプレートの動きが、測定できるようになりました。まさに、プレートの水平運動が実測されたのです。
これらの証拠や根拠によって、プレート・テクトニクスは、その地位を不動のものにしました。
プレート・テクトニクスの原動力は、地球内部の熱が外に出ようとする、対流という単純な原理に基づいています。プレートの動きは、地球表層では、水平運動にみえますが、地球全体を通してみると、マントル物質の対流による上下運動が不可欠なものになります。ですから、マントル深部まで考えると、プレート・テクトニクスは、マントル物質の上下と水平の両方の成分を持った運動ということになります。
ところが、肝心のマントル対流は、なかなか見ることができませんでした。地震波を用いた地震波トモグラフィーと呼ばれる手法ができて、やっと対流の証拠となるようなものが見えるようになってきました。それは次回としましょう。
・旅立ちの季節・
いよいよ3月も半ばが過ぎて
卒業のシーズンとなりました。
今日は長男の卒業式ですが
私は所用で出席できません。
明日は、大学の卒業式です。
それには、校務ですから出席しなければなりません。
その後の、謝恩会が2つも連続でありますが、
いずれも出席することになります。
3月は旅立ちの季節です。
皆さんの周りでは、
旅立ちがあるのでしょうか。
・年度末・
今週末から、京都への帰省をします。
途中大阪に立ち寄ります。
そして、3月最後の週は、
引越しがあり、どたばたになりそうです。
3月下旬の帰省とどたばたのために
原稿を書きだめておかなければなりません。
また、研究費の申請も取り急ぎすることになりました。
まあ、いつものごとくあわただしい年度末になりそうです。
2010年3月4日木曜日
6_79 持続可能:エネルギー問題6
これまで、エネルギー問題について5回にわたって考えてきました。前回と今回、最後に、解決策について検討しています。前回は、その解決策の一つを提案しました。今回は、策というより考え方、姿勢について考えていきます。問題解決には、従来のアプローチではなかなか困難のようです。原則、予測、対処、姿勢などが重要なキーワードになりそうです。正攻法ですが、問題解決の道を探っていきましょう。
エネルギー問題の根底には、現在文明はエネルギーの多くを化石燃料に依存していること、そして有限の資源を消費すればなくなること、このような動かしがたい事実があります。この事実を受けとめ、どのような解決策を取るかということです。前回示した解決策は、物理学に反しないで、小さくて安価で効率的な発電蓄電装置を一人の天才が発明できればというものでした。実現すればいうことはないですが、現状では夢にすぎないので、現在でも目指せる目標を考えていきましょう。
資源は、科学技術を背景にし、経済学に基づいてコントロールされています。ですから、将来見通しや見積もりには、不確定要素がどうしてもでてきます。しかし、やがてはなくなることは誰にでも理解できるはずです。問題は対処です。口で言うのはたやすいのですが、実行がなかなか大変なのが一番のボトルネックになっています。そこで科学技術や経済以外の視点で、このようなやがて来る問題に望むべきではないかと考えています。
現在の文明が、「持続可能」な文明ではなく、消費型文明だからこのような問題が起きるのかもしれません。持続可能性にこだわるのであれば、太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気などに基づいた文明を再構築する必要があります。もちろん、その手段として、最先端の科学技術を導入し、最小限の資源物質で、耐久性のある、できれば再利用可能な道具を用いておこなうべきでしょう。
最優先すべきは、経済性ではなく、資源やエネルギーの有効利用です。人はいったん手に入れた快適さや安楽から抜け出るのはなかなか大変でしょう。しかし、上で述べた事実を理解するのであれば、少々の苦労はしなければならないことを誰でも納得できるはずです。そのような納得を得るためには、教育による知識や教養やそして倫理観などを身につけた人が前提となります。
人類が改変している自然環境は、実はそれほど大きなものではありません。地球はもっと大きな環境改変を行ってきました。このエッセイを読み返していただければわかるはずです。現在の環境問題は、人類の問題です。ですから、他の生物種や自然などを持ち出さなくても、自分たちの問題として考えればいいのです。エネルギー問題は、環境問題では一番分かりやすい例ではないでしょうか。
残された資源や時間は、どれくらいか分かりません。でもたとえ長い時間が残されていたとしても、やがてエネルギー危機はくるはずです。そのときにあわてても手遅れです。資源のある今のうちに考えれば、資源を燃料としてだけではなく、多方面に使える資源として有効活用できるはずです。
人類は、ほんの数百年前までは、太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気などに基づいた生活をしていました。今さらその時代に戻る必要はなく、科学技術を導入して、もっと安全で豊かな生活が営めるはずです。太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気があれば、生きていくの必要な衣食住はまかなえるはずです。そこにこそ、活路と、幸せや充足感を見つけるべきではないでしょうか。
カロリーと栄養は必要最小限の量を旨とし、余すことなく、飽食することなく、足るを知りことを生活の基調とすべきでしょう。そのために、調理法や調理技術を、調理器具を駆使し、今まで蓄積してきた科学を注ぎ込むのです。エネルギー効率の悪い肉食は最小限にすべきでしょう。贅沢な食べ物なたまにしか食べられないかもしれません。それでも満足できる精神的な充足感を得るために、科学を利用するのです。
幸福感を満たすに必要充分な衣食住を得ることが目標です。それこそ人類が一致団結して目指すべき持続可能な目標に違いありません。少々の困窮は受け入れるべきです。困窮を忍ぶために、人間性と文化を豊かにすればいいのです。
春の心地よい草原、夏の川原の木陰、秋の紅葉に囲まれた林の中、森の雪原に残された生き物の足跡、そんな中にいるとき困窮を感じるでしょうか。癒しや心地よさを感じるはずです。忙しい時間の合間の休息、親しい友人の会話、家族との何気ない触れ合い、そんな瞬間に幸せを感じることでしょう。
もっと精神性や文化、自然を重んじる知性を身につけ、その知性を背景にした文明を築かなければなりません。そんな社会ができ、数世代を重ねればきっと豊かな文化も育むことになることでしょう。
ちょっとSF的な結論になりましたが、こんな解決策、未来像はいかがでしょうか。
・教育を・
現在の政治をみていると、
経済だけが議論されています。
環境問題も背景に経済があります。
人類の幸せも経済がなければ生まれないような口ぶりです。
しかし、みんなは知っているはずです。
金がすべてではないし、
金が幸せを与えてくれるものではないことを。
でも、皆、目先の金が気になってしかたがないのです。
このような精神を構造を改革する
構造改革こそ重要ではないでしょうか。
これは、もはや政治ではなく、
教育の範疇になると思います。
そしてその目標達成には
数10年でのスパンでの時間が必要となります。
教育とはそれほど、時間と手間のかかるものです。
でも、その成果は、金では得られないものです。
それも皆、知っているはずなのですが。
・燃料電池・
前回のエッセイで示した私の究極の解決策は
実は「燃料電池の仕組みそのもの」で
「エネルギー分野で最も盛んに開発が行なわれている」
ものだというご教示をSkaさんから受けました。
それに対して私は、次のような返事を書きました。
このアイディアがかなり長い期間検討され
今が旬の研究とは知りませんでした。
貴重なご指摘でした。
水素と酸素の仕組みが検討されていることは
おぼろげに知っていましたが。
それはまだまだの途上の技術や
始まったばかりの研究だと思っていました。
認識不足でした。
でももし、大きなブレイクスルーがあれば、
ものになる可能性ある思って今回のエッセイを書きました。
もちろん背景に多くに人が努力し、知恵を絞った後、
ある人のブレイクスルーを起こすのを理解したうえです。
「現実には、結局、石油から水素と酸素とを製造するのが
経済的に一番安価なのが現状だと数年前に聞きました。」
ですが、もしブレイクスルーとして触媒か特殊膜などの新素材で、
電気分解のように水から水素と酸素ができれば、
価格の問題は解決されるかもしれません。
また、大気の酸素を利用すれば、
水素だけを安全にコンパクトに保存運搬できれば、いいはずです。
たとえば、ブレイクスルーで白金やポリマーのようなものに
吸わせるとかできれば解決できるのではないか、
などいろいろ想像したわけです。
もちろん私が思いつくようなことは、検討されているでしょうが。
既存の技術ではなく、今はない理論や技術があればというのが
私の想像でのエッセイでした。
それと次回のエッセイの話題にするのですが、
「経済的に一番安価なのが」
という点を考えたいと思っています。
経済を中心にした考え方を問うことです。
現状の生活を維持することと
困窮に耐えて幸せを求めるのかという選択が
今後、重要になるということです。
というものでした。
Skaさんに対するさらなる答えが
今回のエッセイもであります。
エネルギー問題の根底には、現在文明はエネルギーの多くを化石燃料に依存していること、そして有限の資源を消費すればなくなること、このような動かしがたい事実があります。この事実を受けとめ、どのような解決策を取るかということです。前回示した解決策は、物理学に反しないで、小さくて安価で効率的な発電蓄電装置を一人の天才が発明できればというものでした。実現すればいうことはないですが、現状では夢にすぎないので、現在でも目指せる目標を考えていきましょう。
資源は、科学技術を背景にし、経済学に基づいてコントロールされています。ですから、将来見通しや見積もりには、不確定要素がどうしてもでてきます。しかし、やがてはなくなることは誰にでも理解できるはずです。問題は対処です。口で言うのはたやすいのですが、実行がなかなか大変なのが一番のボトルネックになっています。そこで科学技術や経済以外の視点で、このようなやがて来る問題に望むべきではないかと考えています。
現在の文明が、「持続可能」な文明ではなく、消費型文明だからこのような問題が起きるのかもしれません。持続可能性にこだわるのであれば、太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気などに基づいた文明を再構築する必要があります。もちろん、その手段として、最先端の科学技術を導入し、最小限の資源物質で、耐久性のある、できれば再利用可能な道具を用いておこなうべきでしょう。
最優先すべきは、経済性ではなく、資源やエネルギーの有効利用です。人はいったん手に入れた快適さや安楽から抜け出るのはなかなか大変でしょう。しかし、上で述べた事実を理解するのであれば、少々の苦労はしなければならないことを誰でも納得できるはずです。そのような納得を得るためには、教育による知識や教養やそして倫理観などを身につけた人が前提となります。
人類が改変している自然環境は、実はそれほど大きなものではありません。地球はもっと大きな環境改変を行ってきました。このエッセイを読み返していただければわかるはずです。現在の環境問題は、人類の問題です。ですから、他の生物種や自然などを持ち出さなくても、自分たちの問題として考えればいいのです。エネルギー問題は、環境問題では一番分かりやすい例ではないでしょうか。
残された資源や時間は、どれくらいか分かりません。でもたとえ長い時間が残されていたとしても、やがてエネルギー危機はくるはずです。そのときにあわてても手遅れです。資源のある今のうちに考えれば、資源を燃料としてだけではなく、多方面に使える資源として有効活用できるはずです。
人類は、ほんの数百年前までは、太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気などに基づいた生活をしていました。今さらその時代に戻る必要はなく、科学技術を導入して、もっと安全で豊かな生活が営めるはずです。太陽エネルギーと生物、そして循環可能な水や大気があれば、生きていくの必要な衣食住はまかなえるはずです。そこにこそ、活路と、幸せや充足感を見つけるべきではないでしょうか。
カロリーと栄養は必要最小限の量を旨とし、余すことなく、飽食することなく、足るを知りことを生活の基調とすべきでしょう。そのために、調理法や調理技術を、調理器具を駆使し、今まで蓄積してきた科学を注ぎ込むのです。エネルギー効率の悪い肉食は最小限にすべきでしょう。贅沢な食べ物なたまにしか食べられないかもしれません。それでも満足できる精神的な充足感を得るために、科学を利用するのです。
幸福感を満たすに必要充分な衣食住を得ることが目標です。それこそ人類が一致団結して目指すべき持続可能な目標に違いありません。少々の困窮は受け入れるべきです。困窮を忍ぶために、人間性と文化を豊かにすればいいのです。
春の心地よい草原、夏の川原の木陰、秋の紅葉に囲まれた林の中、森の雪原に残された生き物の足跡、そんな中にいるとき困窮を感じるでしょうか。癒しや心地よさを感じるはずです。忙しい時間の合間の休息、親しい友人の会話、家族との何気ない触れ合い、そんな瞬間に幸せを感じることでしょう。
もっと精神性や文化、自然を重んじる知性を身につけ、その知性を背景にした文明を築かなければなりません。そんな社会ができ、数世代を重ねればきっと豊かな文化も育むことになることでしょう。
ちょっとSF的な結論になりましたが、こんな解決策、未来像はいかがでしょうか。
・教育を・
現在の政治をみていると、
経済だけが議論されています。
環境問題も背景に経済があります。
人類の幸せも経済がなければ生まれないような口ぶりです。
しかし、みんなは知っているはずです。
金がすべてではないし、
金が幸せを与えてくれるものではないことを。
でも、皆、目先の金が気になってしかたがないのです。
このような精神を構造を改革する
構造改革こそ重要ではないでしょうか。
これは、もはや政治ではなく、
教育の範疇になると思います。
そしてその目標達成には
数10年でのスパンでの時間が必要となります。
教育とはそれほど、時間と手間のかかるものです。
でも、その成果は、金では得られないものです。
それも皆、知っているはずなのですが。
・燃料電池・
前回のエッセイで示した私の究極の解決策は
実は「燃料電池の仕組みそのもの」で
「エネルギー分野で最も盛んに開発が行なわれている」
ものだというご教示をSkaさんから受けました。
それに対して私は、次のような返事を書きました。
このアイディアがかなり長い期間検討され
今が旬の研究とは知りませんでした。
貴重なご指摘でした。
水素と酸素の仕組みが検討されていることは
おぼろげに知っていましたが。
それはまだまだの途上の技術や
始まったばかりの研究だと思っていました。
認識不足でした。
でももし、大きなブレイクスルーがあれば、
ものになる可能性ある思って今回のエッセイを書きました。
もちろん背景に多くに人が努力し、知恵を絞った後、
ある人のブレイクスルーを起こすのを理解したうえです。
「現実には、結局、石油から水素と酸素とを製造するのが
経済的に一番安価なのが現状だと数年前に聞きました。」
ですが、もしブレイクスルーとして触媒か特殊膜などの新素材で、
電気分解のように水から水素と酸素ができれば、
価格の問題は解決されるかもしれません。
また、大気の酸素を利用すれば、
水素だけを安全にコンパクトに保存運搬できれば、いいはずです。
たとえば、ブレイクスルーで白金やポリマーのようなものに
吸わせるとかできれば解決できるのではないか、
などいろいろ想像したわけです。
もちろん私が思いつくようなことは、検討されているでしょうが。
既存の技術ではなく、今はない理論や技術があればというのが
私の想像でのエッセイでした。
それと次回のエッセイの話題にするのですが、
「経済的に一番安価なのが」
という点を考えたいと思っています。
経済を中心にした考え方を問うことです。
現状の生活を維持することと
困窮に耐えて幸せを求めるのかという選択が
今後、重要になるということです。
というものでした。
Skaさんに対するさらなる答えが
今回のエッセイもであります。
2010年2月25日木曜日
6_78 天才:エネルギー問題5
エネルギー問題の理想的な解決とは、どんなものでしょうか。できるかどうかはさておき、理想の解決策を考えてみましょう。解決には、一人の天才の誕生が必要かもしれません。その天才を人類は待っていられる時間があるのでしょうか。時間との勝負がはじまっているのかもしれません。
これまで、エネルギー問題を4回にわたって考えてきました。そして、今回から2回にわたって解決策を検討したいと考えています。荒唐無稽かもしれませんが、私には解決のためにひとつのアイディアがあります。もしできれば、画期的な、そして誰もが得する解決策となります。それを紹介しましょう。
まずは、解決のために、いろいろな条件を考えていきましょう。非常に効率的な理想のエネルギー発生装置でエネルギー問題を解決することを想定しましょう。理想の装置は、どのような仕様を持つべきでしょうか。
利用すべきエネルギー源は、太陽エネルギーでしょう。あと50億年近くは今と同じように地球にエネルギーを注いでくれます。これがエネルギー源です。ただし、太陽エネルギーは利用しにくいので、私たちが利用しやすいエネルギーの形にしなければなりません。生成とともに、蓄積もできなければなりません。もちろん、充分なエネルギー量も必要でしょう。
そのエネルギー装置のメカニズムは、地表を循環している物質、埋蔵量が多く使用量が少なくてすむ素材によるものがいいでしょう。たとえば、海洋の主成分の水(H2O)や空気の成分である酸素(O2)、窒素(N2)、あるいは生物の燃焼から生じる二酸化炭素(CO2)などは、地表付近を循環している物質として利用できるでしょう。
この素材を聞いて、思い浮かぶのが、H2とO2があれば爆発的な酸化が起こるという現象です。つまり、水から太陽エネルギーを用いて効率的にH2とO2に分解でき、それを蓄積して緩やかに酸化させてエネルギーを生み出せばいいのです。廃棄物H2Oの水ですから、安全です。この仕組みが、根本的なエネルギー問題の解決になるかもしれません。
そんな仕組みを達成する装置ができればいいわけです。ただし、装置は小型で、大量生産でき、堅牢で、安価でなければなりません。一部の金持ちや特権階級の人だけが益を得るような装置では問題解決にはなりません。人類全体の幸福に繋がらなければなりません。
携帯電話や100円ライターのようなサイズ、価格で恒久的に利用できるものが、全世界で販売、利用されれば、エネルギー問題を解決する方法となるでしょう。その装置に水を入れ、一日太陽のもとにおいておけば、個人が2、3日使うエネルギーが確保できる。また、大型の装置を屋根につければ、その家にすむ家族が必要とするエネルギーをまかなえるものがあればいいのです。
その装置は、科学の力を総動員して、開発していかなければなりません。太陽光をあてれば、水が簡単に水素と酸素の分解するような特殊な触媒や有機膜、新素材などを発見しなければなりません。水素と酸素を小さな装置の中に効率的に安全に充分な量を蓄積できる装置も、酸化作用から電気エネルギーを効率的に発生させる装置も、これからです。まだまだ未完成な理論、未開発の技術ばかりです。
もしこれが究極の解決策であれば、人類はそれを目指すべきでしょう。ブレイクスルー(飛躍的な発展や進歩)をもたらすためには、今までの技術や科学の延長線ではだめでしょう。ブレイクスルーには、天才的な才能や能力が必要です。そんな人を約70億人の人類の中から、たった一人でいいから生み出さなければなりません。
ただし、残念ながら分母は70億人の人類すべてではありません。そんな発想ができるのは、若者です。多分20歳代から30歳代の若者でしょう。これで、分母は20億くらいに減るでしょう。
また、すばらしい発想をしたり、その発想を現実に試すためには、その日に食うに困るような環境で生活している若者では無理でしょう。さらに、飛躍的な技術や科学を生み出すためには、高度な教育を受けていなければならないでしょう。たとえば、先進国で大学や大学院での教育を受けたような人です。
このように考えていくと、分母がかなり数億人、あるいは数千万人くらいの少ない数になっていくでしょう。もちろん、日本の大学に通っている学生は、その分母に入るでしょう。
その天才が誕生し、なんとか装置をつくり上げても、それは非常に大きな装置になるでしょう。原理だけが実証できた状態です。製品化するためには、効率化、小型化、なにより安全性を高めるために、長い時間をかけて改良しなければならないはずです。
天才や改良を何世代にわたって待つわけにいきません。あと何年待てるかは、エネルギー資源の残量にかかっています。もしかすると、もう時間との勝負がスタートしているかもしれませんが。
今回は、少々理想論的な解決策でしたが、次回はシリーズの最後として、もっと根本的な解決を考えていきましょう。
・廃雪・
我が地区では、廃雪という作業が現在行われています。
これは、自治会費の積み立てと市の援助によって、
年に一回だけ、道路の雪の廃雪をおこなうものです。
廃雪とは、雪を、雪捨て場に持っていくということです。
自治体が積雪のたびにおこなっている除雪は、
道路の雪をよけるだけで、
雪を捨ているわけではありません。
道の両側に雪をよけるわけです。
必然的に、道路は狭くなっていきます。
車一台通るのがやっとという道路だらけになります。
地区ごとに、狭い道路も一気に
廃雪作業が年に一回行われます。
廃雪のあとの道路を歩くと、
こんなに広かったんだという気がします。
2、3度雪がふれば、すぐに元に戻るのですがね。
でも、もう、春は近いです。
・準備・
春から愛媛にでかけるので、その準備をしています。
すべき作業を淡々と進めています。
細々したことがいろいろあるのですが、
大事なことから順番に進めています。
もちろん、新生活で必要なものの用意などありますが、
それは3月になってからです。
荷造りは直前の予定です。
今こちらでしておかなければならないこと、
今しておかなければ、愛媛で困ることを中心にしています。
家族にかかわることも、いろいろ同時に進めています。
なかなか大変ですが、
予定をたてて、漏れがないように進めています。
これまで、エネルギー問題を4回にわたって考えてきました。そして、今回から2回にわたって解決策を検討したいと考えています。荒唐無稽かもしれませんが、私には解決のためにひとつのアイディアがあります。もしできれば、画期的な、そして誰もが得する解決策となります。それを紹介しましょう。
まずは、解決のために、いろいろな条件を考えていきましょう。非常に効率的な理想のエネルギー発生装置でエネルギー問題を解決することを想定しましょう。理想の装置は、どのような仕様を持つべきでしょうか。
利用すべきエネルギー源は、太陽エネルギーでしょう。あと50億年近くは今と同じように地球にエネルギーを注いでくれます。これがエネルギー源です。ただし、太陽エネルギーは利用しにくいので、私たちが利用しやすいエネルギーの形にしなければなりません。生成とともに、蓄積もできなければなりません。もちろん、充分なエネルギー量も必要でしょう。
そのエネルギー装置のメカニズムは、地表を循環している物質、埋蔵量が多く使用量が少なくてすむ素材によるものがいいでしょう。たとえば、海洋の主成分の水(H2O)や空気の成分である酸素(O2)、窒素(N2)、あるいは生物の燃焼から生じる二酸化炭素(CO2)などは、地表付近を循環している物質として利用できるでしょう。
この素材を聞いて、思い浮かぶのが、H2とO2があれば爆発的な酸化が起こるという現象です。つまり、水から太陽エネルギーを用いて効率的にH2とO2に分解でき、それを蓄積して緩やかに酸化させてエネルギーを生み出せばいいのです。廃棄物H2Oの水ですから、安全です。この仕組みが、根本的なエネルギー問題の解決になるかもしれません。
そんな仕組みを達成する装置ができればいいわけです。ただし、装置は小型で、大量生産でき、堅牢で、安価でなければなりません。一部の金持ちや特権階級の人だけが益を得るような装置では問題解決にはなりません。人類全体の幸福に繋がらなければなりません。
携帯電話や100円ライターのようなサイズ、価格で恒久的に利用できるものが、全世界で販売、利用されれば、エネルギー問題を解決する方法となるでしょう。その装置に水を入れ、一日太陽のもとにおいておけば、個人が2、3日使うエネルギーが確保できる。また、大型の装置を屋根につければ、その家にすむ家族が必要とするエネルギーをまかなえるものがあればいいのです。
その装置は、科学の力を総動員して、開発していかなければなりません。太陽光をあてれば、水が簡単に水素と酸素の分解するような特殊な触媒や有機膜、新素材などを発見しなければなりません。水素と酸素を小さな装置の中に効率的に安全に充分な量を蓄積できる装置も、酸化作用から電気エネルギーを効率的に発生させる装置も、これからです。まだまだ未完成な理論、未開発の技術ばかりです。
もしこれが究極の解決策であれば、人類はそれを目指すべきでしょう。ブレイクスルー(飛躍的な発展や進歩)をもたらすためには、今までの技術や科学の延長線ではだめでしょう。ブレイクスルーには、天才的な才能や能力が必要です。そんな人を約70億人の人類の中から、たった一人でいいから生み出さなければなりません。
ただし、残念ながら分母は70億人の人類すべてではありません。そんな発想ができるのは、若者です。多分20歳代から30歳代の若者でしょう。これで、分母は20億くらいに減るでしょう。
また、すばらしい発想をしたり、その発想を現実に試すためには、その日に食うに困るような環境で生活している若者では無理でしょう。さらに、飛躍的な技術や科学を生み出すためには、高度な教育を受けていなければならないでしょう。たとえば、先進国で大学や大学院での教育を受けたような人です。
このように考えていくと、分母がかなり数億人、あるいは数千万人くらいの少ない数になっていくでしょう。もちろん、日本の大学に通っている学生は、その分母に入るでしょう。
その天才が誕生し、なんとか装置をつくり上げても、それは非常に大きな装置になるでしょう。原理だけが実証できた状態です。製品化するためには、効率化、小型化、なにより安全性を高めるために、長い時間をかけて改良しなければならないはずです。
天才や改良を何世代にわたって待つわけにいきません。あと何年待てるかは、エネルギー資源の残量にかかっています。もしかすると、もう時間との勝負がスタートしているかもしれませんが。
今回は、少々理想論的な解決策でしたが、次回はシリーズの最後として、もっと根本的な解決を考えていきましょう。
・廃雪・
我が地区では、廃雪という作業が現在行われています。
これは、自治会費の積み立てと市の援助によって、
年に一回だけ、道路の雪の廃雪をおこなうものです。
廃雪とは、雪を、雪捨て場に持っていくということです。
自治体が積雪のたびにおこなっている除雪は、
道路の雪をよけるだけで、
雪を捨ているわけではありません。
道の両側に雪をよけるわけです。
必然的に、道路は狭くなっていきます。
車一台通るのがやっとという道路だらけになります。
地区ごとに、狭い道路も一気に
廃雪作業が年に一回行われます。
廃雪のあとの道路を歩くと、
こんなに広かったんだという気がします。
2、3度雪がふれば、すぐに元に戻るのですがね。
でも、もう、春は近いです。
・準備・
春から愛媛にでかけるので、その準備をしています。
すべき作業を淡々と進めています。
細々したことがいろいろあるのですが、
大事なことから順番に進めています。
もちろん、新生活で必要なものの用意などありますが、
それは3月になってからです。
荷造りは直前の予定です。
今こちらでしておかなければならないこと、
今しておかなければ、愛媛で困ることを中心にしています。
家族にかかわることも、いろいろ同時に進めています。
なかなか大変ですが、
予定をたてて、漏れがないように進めています。
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