2026年3月26日木曜日

5_218 恐竜の卵の殻の年代測定 2:現地性化石

 化石には、見つかった地層の形成時代と同時期で、同じ場所でてきたとはいえないものが大半になります。ところが、卵の殻化石は、同時代にその場でできたことが明らかです。現地性化石と呼ばれています。


 化石が示準化石であれば、相対年代が決まります。しかし、示準化石は、産出頻度は稀で、大部分の化石の年代は不明です。もし、化石のみを用いて、年代測定する方法が確立ができれば、重要な情報をえることができます。
 化石は地層の中から見つかるのですが、通常の状況では化石にはなりません。現在できる多くの野生生物の死体は、その場ですぐに食べられたり、腐敗し分解されて、ほとんどなくなってしまいます。それは陸でも海の生物でも同様です。
 化石になるには、食べられたり分解されにくい場(例えば、深海底や火山などで酸素が少ないところ)に置かれたり、地層の中に埋もれたりしなければなりません。海底や湖沼などの水底に急激に溜まった地層が、そのような条件を満たします。そのような地層の中だけで、化石が見つかります。
 結果として、貝や魚などの海棲生物の化石が多くなります。死骸が水底に沈み、土砂に埋もれて化石になったものを、「現地性化石」と呼びます。現地性化石であれば、化石の年代(示準化石)が地層の年代になります。
 海棲生物の化石でも、たくさんの化石が集まったもの(化石床と呼びます)ができることがあります。それには特別な条件が整わなければなりません。多数の生物が生息していた(生きたままでも、死体でも)が、海流や海底地すべりなどによって、土砂ごと一気に堆積場に運ばれ、そのまま埋もれてしまった場合です。陸棲の生物であっても、死体や骨、葉や枝、実などが河川で運ばれ、湖沼や海の底に溜まったものが化石になります。これらの化石は、棲んでいた場所と環境、ときは時代も異なったところで化石になるので、「異地性化石」と呼ばれます。異地性化石の中に示準化石があったとしても、化石の示した時代は、地層の年代と同じとはいえません。異地性であれば、その化石から地層の年代を確実に決めるのは困難となります。
 恐竜化石も、多くは骨が河川で運ばれて堆積したものです。陸棲生物の化石の年代を求めるのはなかなか困難です。その中でも、確実に現地性化石とわかるものに、足跡や卵の殻化石があります。
 足跡は、物質としては残っていなので、年代を決めることは困難です。一方、卵の殻化石は、その壊れやすさから、移動することなく、砂(砂嵐や流砂など)や火山灰などで、短時間にその場で埋められたものだと考えられています。保存のよいものでは、殻の中から恐竜の胎児の化石も見つかっています。ですから、殻化石を年代測定の素材するのは有効です。
 ただし、卵の殻化石は、珍しいものです。それでも、各地でいろいろな時代で、それなりの数が見つかっています。もし卵の殻化石が年代測定に利用できれば、有力な情報をえられることになります。
 化石の説明が少々長くなりました。次回から卵の殻化石の年代測定の話をしましょう。

・暴風雪・
先週末は本州は晴れたでしょうか。
北海道は、土曜日の夜半から、
発達した強い低気圧の通過にともなって、
暴風雪となりました。
ベチョベチョの雪でしたが、
かなりの積雪となりました。
夜中には建物が揺れるほどの強風でした。
その様子から、ルーティンとしている朝の
ウォーキングを早々に中止しました。
朝起きるまで、寝床で読書をしてました。

・下半身用ヒーター・
順調に日常のルーティンが確立してきました。
研究も進められるようになってきました。
ただ、研究室とは異なって、
自宅は、ペチカと呼ばれる
大きな灯油ストーブを炊いて
家全体を温める仕組みのために、
書斎のある部屋は最上階の隅にあるので
なかなか暖まりません。
それを予想して、
下半身に履くヒーターを用意していました。
快適なのですが、トイレや用事で部屋をできるとき
いちいち脱がなければならないのが不便です。
しかし、そんな寒さもあと少しで終わりそうです。